住友林業との契約に関する8つの注意点!契約の流れや必要な費用、後悔しないためのポイントも解説

木にこだわった家づくりをしたい方の中には、住友林業との契約を検討している方もいるでしょう。

しかし、「契約について注意点は?」「契約の費用はいくら必要?」「契約までの流れはどうなってる?」など、不安な点も多いはず。

そこで本記事では、住友林業との契約に関する8つの注意点をご紹介します。本記事を最後まで読むことで、契約の流れや必要な費用、契約の際に気をつける注意点を知ることができ、不安や疑問を解消できるでしょう。

後悔しないためのポイントも紹介していますので、これから住友林業で家を建てる方は参考にしてみてください。

住友林業で家を建てる際の坪単価を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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住友林業との契約の流れ&必要な費用

住友林業と契約する際の注意点をお伝えする前に、まずは契約の流れと必要な費用について確認しておきましょう。

契約には、以下のような流れと費用が必要です。

契約 必要な費用
①土地売買契約 手付金:土地代金のおよそ5~10%
印紙代:5,000円~30,000円
※現金払い
②申込み(仮契約) 敷地調査費用:申込金5万円
※現金またはクレジットカード決済
③建築工事負債契約(本契約) 契約金:100万円(工事代金の10%)
印紙代:5,000円~30,000円
※現金またはクレジットカード決済
④着工合意契約 着工金:工事代金の30%
上棟金(中間金):工事代金の30%
※住友林業提携ローンの場合は不要
⑤完成・引き渡し 残金:土地代・工事代金
登記費用:司法書士などへの報酬と登録免許税の合計
火災保険:保険会社によって異なる
引越し費用:業者によって異なる…等
住宅ローンを使用する場合 印紙代:2,000円~20,000円
融資手数料(金融機関によって異なる)
保証料(金融機関によって異なる)

支払方法は、「手付金」「敷地調査費用」「契約金(建築工事負債契約)」「印紙代」が現金またはクレジットカード決済で、その他の支払いに関しては住宅ローンの組み入れが可能です。

次で詳しく見ていきましょう。

①土地売買契約

家を建てるためには、まず土地が必要です。希望の土地が見つかったら、売主と「土地売買契約」を結びましょう。契約時には、購入の意思を示す「手付金(土地代のおよそ5〜10%)」が必要となるため、事前にしっかり準備しておいてください。

「手付金」は一般的に現金での支払いとなります。家の購入に必要な費用ではないため、住宅ローンへ組み込むことはできません。残りの土地代やその他に関しては、家の引き渡し時に支払います。もし「手付金」が用意できない場合は、「つなぎ融資」によって一時的な立て替えが可能です。

土地探しは、住友林業でも依頼できます。家を建てる際の法的制限や高低差などを考慮して、理想の家が建てられる土地を探してくれるため、不動産会社で探すよりもスムーズに進みやすくなります。良い土地が見つからない方や、土地探しからお願いしたい方は、住友林業に相談してみてください。

住宅ローンの実行前に、一時的な資金を借り入れできる融資のことです。融資を受けている間は利息のみを支払い、元本は引き渡し後に実行される住宅ローンで清算されます。
住宅ローンが家や土地を担保にするのに対し、「つなぎ融資」は無担保融資です。住宅ローンよりも利息が高いため、借り入れ額や期間が大きいと利息の支払いも高額になる可能性があります。
また、銀行によっては「つなぎ融資」を扱っていない場合もあります。ネット銀行などは、取扱いが少ない傾向にあります。

②申込み(仮契約)

住友林業では、本契約の前に「申込み」という仮契約の制度があります。「申込み」には、敷地調査費用として5万円の支払いが必要です。土地が見つかっていない状態でも「申込み」することは可能です。

「申込み」をすると、家づくりに必要な敷地調査・地盤調査が行われます。建築士資格を持つ設計担当者による間取りプランや、様々な費用が記載された見積金額(資金計画表)が提示されます。

この時点で、値引きや施主支給品などの交渉も行いましょう。納得できる見積金額となるまで、しっかり思いを伝えてみてください。

住友林業と本契約を結べば、5万円は建築工事費用に充てられます。実質無料になると言えますね。

③建築工事負債契約(本契約)

見積やプランに納得できたら、住友林業と「建築工事請負契約」を結びます。「建築工事請負契約」とは、「家をこの金額でこの日までに建てます」という契約をハウスメーカー・工務店と結ぶことであり、本契約とも呼ばれます。

契約には、契約金100万円(工事代金の10%)の支払いが必要です。住宅ローンに組み込むことは可能ですが、ローンは引き渡し後に融資か実行されるため、一時的に現金またはクレジットカード決済、銀行振込などで支払うことになります。きちんと用意しておきましょう。

契約後は、プランの詳細を決めていきます。間取りや設備仕様などの変更が可能で、値引き交渉にも対応してくれます。ここでプランが確定するため、変更点は必ずメモを残し、確認は見積もりも併せて慎重にチェックするようにしましょう。

④着工合意契約

「着工合意契約」は、プランや見積りが確定し工事を始めてください、という意味の契約です。契約を結ぶと、仕様変更や値引き交渉が原則不可となります。契約を結ぶ前に「着工合意」という名の最終確認ができるので、間違いがないか、要望通りになっているかなど、細かくチェックしましょう。

契約すると、着工時に「着工金」、工事の途中で「上棟金(中間金)」の支払いが必要となります。どちらも、費用は工事代金30%分です。

ただし、住友林業の提携ローンを利用する場合は、ローンに組み込まれているためここでの支払いはありません。非提携住宅ローンの利用で「着工金」が用意できない場合は、「つなぎ融資」によって一時的な立て替えが可能です。

⑤完成・引き渡し

家の引き渡し時には、残りの「土地代」「工事代金」の全額支払いと、土地や家の所有権を証明するための「登記費用」といった支払いが必要になります。「登記費用」は、手続きを依頼する司法書士への報酬や、登録免許税の合計で決まります。

住宅ローンを利用する場合は、引き渡しのタイミングで融資が実行されるため、現金などを用意する必要はありません。ただし、登記は完成後1ヶ月以内の申請が必要なので、申請の手続きは忘れないように気をつけましょう。その他、「火災保険」「引っ越し費用」などの費用も確保しておく必要があります。

住友林業との契約に関する8つの注意点

契約の流れと費用が分かったところで、ここからは住友林業と契約する際の8つの注意点を紹介します。

事前に知っておくだけで、費用面・プラン作成での準備不足や失敗を減らすことができます。ぜひチェックしてみてください。

注意点は以下の通りです。

①敷地調査費用の5万円は返金されない
②本契約後のキャンセルは違約金が発生する
③「着工合意契約」後の間取り変更はできない
④契約を急かす場合がある
⑤土地と建物以外に諸費用がかかる
⑥標準仕様の「無垢材」は1階の主要フロアのみ
⑦床や階段の「見切り材」は幅を確認しておく
⑧「施主支給品」が採用できない場合もある

それぞれを詳しく見ていきましょう。

注意点①敷地調査費用の5万円は返金されない

1つ目の注意点は、仮契約の「申込み」段階で発生する費用についてです。「申込み」で仮契約を解除した場合、支払った5万円は返金されません

契約するかわからない上に、無料で対応してくれるハウスメーカーもある中で、返金されない5万円はデメリットに感じるでしょう。
しかし、この5万円には以下の4つのメリットがあります。

  • 本格的な調査には10万円以上かかる場合がある
  • 他と比べて調査レベルも高い
  • 概算ではない正確な見積もりを出してくれる
  • 国家資格の建築士資格を持つ設計者が間取り作成

本格的な調査よりも安く、納得できるプランやしっかりとした見積りを提示してくれます。もし契約となった場合は、5万円が工事費用に含まれるため無駄にはなりません。

敷地調査をしない場合は返金される場合もあるようなので、申し込む前に確認しておきましょう。

注意点②本契約後のキャンセルは違約金が発生する

2つ目の注意点は、契約解除についての違約金についてです。「建築工事請負契約(本契約)」を結んだあとに契約を解除した場合は、それまでに発生した費用を違約金として支払う可能性があります。手付金としての契約金100万円も返金されないため、本契約の解除には大きなお金が失われるのだと注意しておきましょう。

本契約後にキャンセルしないためには、「申込み」段階で徹底した打ち合わせが必要です。住友林業で理想が叶えられるか、予算オーバーにならないかなど、慎重に検討してください。

「申込み」で支払う5万円に比べ、本契約で解約する費用の方がずっと高額です。キャンセルする可能性がある場合は、本契約まで進まないようにしましょう。

注意点③「着工合意契約」後の間取り変更はできない

3つ目の注意点は、着工時の仕様変更についてです。「着工合意契約」を結び工事が始まると、間取りや設備の仕様変更は原則できません。この段階で変更や追加が必要になった場合は、費用の増額や引き渡し時期が遅れる可能性があるため、注意してください。

工事が始まってから、「壁紙の品番が逆になっていた」「変更点が反映されてなかった」といった図面ミスが発覚しては大変です。トラブルとならないよう図面チェックはしっかり行い、担当者とも綿密にコミュニケーションを図りましょう。

図面が読めないからといって確認を疎かにしてはいけません。わからない部分は、設計士や営業担当者にきちんと確認するようにしてください。

注意点④契約を急かす場合がある

4つ目の注意点は、営業担当者の対応についてです。「他社にお客様を取られたくない」「売上を上げたい」といった思いから、契約を急かすような営業をされる場合があります。値引きが絡む内容であれば、焦って契約を決めてしまうことがあるかもしれません。後悔しないためにも、焦って契約しないように気をつけましょう

対応策として、「前向きに検討しているが、慎重に進めたい」と事前に伝えてみてもいいかもしれません。「急かすなら他を検討します」と言いたくなるかもしれませんが、強気な対応をすると営業担当者に悪い印象を与える可能性があります。

また、急かす営業が必ずしも売上だけを目的としているとは限りません。お客様のことを考えて急かす場合もあります。そのため、営業担当者に対して不信感や不安がなければ、契約の検討を続けてみましょう。

注意点⑤土地と建物以外に諸費用がかかる

5つ目の注意点は、土地と建物以外の諸費用についてです。家を建てる際、全体の費用は大きく3つに分けられます。

費用項目 詳細
建物工事費 家を建てる際にかかる工事費用。
付帯工事費 ガス・水道などの引き込み工事といった、暮らすために必要な工事。地盤改良工事や解体工事も含まれる。
諸費用 登記料や住宅ローンの手数料、保険料や引越し費用といった、その他の費用。

予算を決める際、3つめの「諸費用」を予算に含まずに計画を立ててしまうと、思っていたよりも費用がかかってしまったと後悔するかもしれません。予算を立てる際は「諸費用」を忘れないように注意しましょう。

「諸費用」は、建築費用全体の10%が目安です。「建物工事費」は70%、「付帯工事費」は20%が目安です。たとえば4000万円で建てる場合、「建物工事費」は約2,800万円、「付帯工事費」は約800万円、「諸費用」は約400万円となります。ここに土地代や消費税が別途必要となることも忘れてはいけません。

「諸費用」は住宅ローンへ組み込むこともできないため、事前に用意しておきましょう。

注意点⑥標準仕様の「無垢材」は1階の主要フロアのみ

ここからは、お金以外での注意点をお伝えします。

6つめの注意点は、「無垢材」の採用についてです。住友林業は、「無垢材」の床材が標準仕様(推奨仕様)で選べる唯一のハウスメーカーです。しかし、標準で「無垢材」が採用できるのは1階の主要フロア(LDKおよびホール)のみで、主要フロア以外は「突板」が標準となっています。主要フロア以外はオプション(提案仕様)での採用となるため、予算オーバーしないよう注意してください。

また、建具や造作家具などには「無垢材」の用意が無い場合があります。「無垢材」にこだわる方は、事前に確認しておきましょう。プラン作成時に、建具や造作家具に合った床材を提案してもらうのも手かもしれません。

以下には、「無垢材」のメリット・デメリットを記載しています。採用する際に合わせてチェックしましょう。

メリット デメリット
●木のぬくもりが感じられる
●裸足でも寒さを感じにくい
●時間と共に味わい深くなる
●湿気を吸収してくれる
●体に優しい
●床暖房にはできない
●変形や傷がつきやすい
●定期的なメンテナンスが必要
●水に弱くシミになりやすい

注意点⑦床や階段の「見切り材」は幅を確認しておく

7つ目の注意点は、「見切り材」についてです。「見切り材」とは、床材が切り替わる境界部分に使用される化粧材のことです。「見切り材」によってダサく目立つ場合があるため、施工方法に注意しましょう。

とくに、スライドドア部分の「見切り材」には要注意です。ドアを閉めた際に、異なる色や素材の「見切り材」が見えてしまい、非常にダサくなる可能性があります(床材が一緒であれば問題ありません)。見せたくない場合は、細い幅の「見切り材」を採用しましょう。担当者へは、具体的な幅を伝えるようにしてください。

階段にも「幕板(まくいた)」とよばれる「見切り材」が存在します。これは、壁紙の剥がれや保証の関係から、基本的に無くすことができません。こちらも目立ちにくい細幅があるので、気になる方は「申込み」段階で相談しておきましょう。

注意点⑧「施主支給品」が採用できない場合もある

8つ目の注意点は、「施主支給品」についてです。住友林業では、「施主支給品」が採用できない場合があります。特に、電気工事・水道工事などが必要な「施主支給品」は、保証の関係で断られるケースが多いため注意しましょう。どうしても採用したい「施主支給品」がある場合は、「申込み」段階で確認しておいてください。

特に、水回り設備はNGが出やすいです。トイレ本体や水栓といった部分は、住友林業が用意した標準・オプションから選ぶようにしてください。キャビネット、鏡、タオルリング、床材といった部分は、「施主支給品」をしている方もいます。申込み時点では採用OKだったのに、途中からダメになったというケースもあるため、本契約をする前にきちんと確認しておきましょう。

「施主支給品」は住友林業の保証が受けられないため、万が一壊れてしまった場合は実費で対応することになります。住友林業が用意した設備なら、「住宅設備10年保証制度」による充実したサポートを受けることができます。ランニングコストを考えるなら、住友林業が用意したものを積極的に採用したほうがいいかもしれませんね。

住友林業との契約で後悔しないためには?

住友林業の契約に関する注意点がわかったところで、契約に悩む方は多いかと思います。気軽に何度も変える商品でもないため、慎重になることはとても重要です。

ここでは、契約後に後悔しないためのポイントを3つ紹介します。あくまで参考程度にチェックしてみてください。

納得できるまで打ち合わせする

注意点②でもお伝えしましたが、「建築工事請負契約(本契約)」の契約キャンセルには違約金が発生します。高額な支払いが必要となるため、非常に引き返しにくくなる段階です。後悔しないためにも、「申込み」段階の打ち合わせは、納得できるまで行いましょう。施主によっては、10回と多く打ち合わせした方もいるようです。

営業担当者によっては、キャンペーンや補助金、値引きの「期限切れ」を理由に、契約を急かすことがあるかもしれません。特に住友林業の場合、ハイグレードな標準仕様のため価格が高く、費用を抑えたいと考える方は多いかと思います。

せっかく高いお金を払うのですから、満足できない家を建てては意味がありません。プランや見積りに納得できるまで、本契約は結ばないようにしましょう

多くを担当任せにしない

家づくりは決めることが多く、つい担当者に確認作業を任せたくなりますよね。しかし、着工合意契約を結んだあとの変更は難しくなるため、お互いに確認しあいましょう

また、設計も任せっきりにしないことが大切です。住友林業は設計力を強みとするハウスメーカーですが、情報の引き出しには個人差があるかもしれません。アイデアを出してくれるのを待つのではなく、自分から情報を集めて、「こうしたい」という具体的な案を提示するほうが効果的な場合もあります。

住友林業の設計力に満足する方が多い一方で、提案力に物足りなさを感じる方もいます。プロだからと任せきりにせず、積極的に自分の要望を伝えていきましょう。

契約後の予算オーバーに備えておく

住友林業との契約において、多くの方が不安に思うのは本契約後の見積もり増額ではないでしょうか。本契約後の見積額を抑えるためには、以下のような対応を取り入れてみましょう。

  • オプション(提案仕様)を抑える
  • 間取りプランを工夫・変更する
  • 他のハウスメーカーの見積額と比較する
  • 不明箇所は理由を確認する

とくにオプション(提案仕様)は、なんでもかんでも追加するとすぐに予算オーバーの可能性があります。住友林業は、標準仕様がハイグレードなものを用意しているため、標準のままでも十分魅力的な住まいが実現できますよ。

また、本契約後に間取りプランを一から作り直した、という方もいるようです。プランを作り直すことで、無駄なスペースや窓、建具を減らし、予算を押さえつつ満足できる家を実現しています。

見積額の中で金額に不明な点がある場合は、理由をきちんと確認しましょう。また、他社のハウスメーカーの見積もりと比較し、適切な金額になっているかもチェックしてください。

まとめ

本記事では、住友林業の契約について8つの注意点を解説しました。

「建築工事請負契約」という本契約まで進むと、引き返しにくくなります。特に住友林業は、費用が高い家づくりを行うハウスメーカーです。削るところを削っても、予算を大幅にオーバーする方は少なくありません。本契約する前の打ち合わせをしっかり行いましょう

とはいえ、採用している建材がメンテナンス性の高いものであったり、差額無しの標準仕様(推奨仕様)で「無垢材」が選べるなど、オプションをたくさんつけなくても魅力的な家づくりが実現できます。また、構造と防水に関する保証は初期保証30年と充実し、手厚いアフターサポートを行っています。

さらに、建てた方の多くは満足度が高い傾向にあります。自由度も高く、標準仕様で選べる住宅設備の選択肢も多いので、住友林業を検討する方は一度展示場で話を聞いてみてくださいね。

本記事が、住友林業との契約のお役に立てれば幸いです。