注文住宅のオプションの選び方は？注文住宅の主なオプション内容や費用相場一覧

マイホームの購入を考えたときに、間取りや内装、設備などに関して、自分たちのこだわりがたくさんある方が注文住宅を選ぶことが多いと思います。注文住宅には、内装の仕上げ方や設備のグレードの違いなど、建築会社によって様々なオプションが用意されています。

では、どのようなオプションがあり、費用は一体どれくらいかかるのでしょうか？この記事では、おすすめのオプションや選び方、それぞれのオプションの費用相場などについて解説していきます。

注文住宅のオプションとは？

「注文住宅」のオプションとは、住宅を建てる際に標準仕様に加えてオプション料金を追加で支払うことで選択できる仕様や設備のことです。注文住宅のオプションの中には、キッチンやバスルームの設備、外壁や床材、窓のタイプなどが含まれます。

例えば、お料理が趣味の方であればオプションでキッチンのグレードをアップしたり、お風呂が好きな方であればオプションでハイグレードなバスにを変更したりなど、注文住宅を希望に応じてカスタマイズすることができます。

オプションの内容や費用はハウスメーカーによって異なります。家づくりでこだわりたいポイントがある方は、事前に候補のハウスメーカーのオプションはどんなものがあるのか確認しておくようにしましょう。

そもそも標準仕様って？

「注文住宅」の標準仕様とは、ハウスメーカーや工務店が推奨する基本的な住宅設計や標準でついている設備のことです。具体的には、基本的なフロアプラン、壁、天井、床、ドア、窓、照明などが含まれます。

標準仕様は一般的なライフスタイルやニーズに合わせて設計されており、住宅に必要な最低限のことはこの標準仕様に含まれています。また、標準仕様はハウスメーカーによって内容が異なるので、注文住宅を建てる際には必ず確認することが重要です。

失敗しない注文住宅のオプションの選び方３選

注文住宅のオプションの厳選は、多くの方が家づくりにおいて悩むポイントです。「どのオプションを省けばいいのかわからない」という方のために、失敗しないためのオプション選びの考え方を3つご紹介します。

方法①：優先順位を決める

注文住宅に採用するオプションを決めるには、事前に住まいのどこに力を入れたいか考えて優先順位を決めておくことが大切です。候補のオプション内容の中に、あまりこだわりを持っていない箇所のオプションがあれば省いてしまっても良いかもしれません。

住まいに求める設備の優先順位は、普段のライフスタイルが影響していることがほとんどです。例えば、お風呂に入るのが好きな方なら湯船をグレードアップして毎日幸せな時間を過ごせるようにすると良いでしょう。

一方で、普段の食事が外食や惣菜を購入することが多く、あまり料理をしないというご家庭であれば、キッチンのグレードをあげたり食洗機を追加したりする必要はさほど無さそうです。

住まいのこだわりポイントを決めて、優先順位に沿って採用するオプションを厳選していきましょう。

方法②：使用頻度や実用性を考える

次に注文住宅のオプション厳選で考えて欲しいポイントは、オプションの使用頻度や実用性です。

「普段あまり使わないだろうけど、あれば便利かも？」と思い採用するオプションは、使用頻度が低くなりがち。どうせ採用するのであれば、たくさん使いそうな設備などのオプションを追加した方がお得と言えます。

実用性を気にしてほしいのは、使い勝手がイマイチだと結局あまり使用しなくなるためです。例えばたっぷり収納できて便利な小屋裏収納ですが、梯子を上り下りして出入りするのが面倒だと感じてデッドスペースになってしまうなんてこともあるでしょう。

注文住宅のオプションは、普段から頻繁に使用する実用性の高いものを選択するのがおすすめです。

方法③：オプションの実物を事前に確認する

オプションを選ぶ際は、できる限り実物を見てみるようにしましょう。

オプションカタログやホームページなどの写真で見るのと、実際に自分の目で見るのでは感じ方が異なることがあります。オプションを採用してみたはもののイメージと違った、なんてことになってしまっては非常に残念な思いをすることになります。

オプションはどれも高価なものが多いので、後から後悔しないためにもショールームやモデルハウスに足を運ぶなどして、採用したいオプションの実物を事前にチェックするようにしましょう。

注文住宅の主なオプション一覧と費用相場

注文住宅のオプション内容は建設会社によって異なりますが、一般的に用意されているオプション内容の例を記載します。

注文住宅のオプション例一覧

• キッチン
  アイランドキッチン、ビルトインオーブン、大型シンク、食洗機、パントリーなど
• バスルーム
  ユニットバスのカスタマイズ、ジェットバスやマッサージ機能など
• 内装
  壁紙や床の材質選択、家具家電類、カーテン、照明、カーペット、床暖房など
• 外装
  屋根や外壁の材質選択、デッキやテラス、ガーデン周りなど
  
• 収納
  ウォークインクローゼット、造作家具、シューズクロークなど
• セキュリティー
  防犯カメラやセンサーライト、スマートロックなど
  
• エコ・省エネ
  断熱材のグレードアップ、省エネ性能の高い窓、太陽光パネル、エコキュートなど
  
• その他
  スロープや手すりの設置、アトリエやホームシアターのような趣味スペースなど
  

これらは一例であり、建設会社によってはさらに多くのオプションが用意されている場合もあります。注文住宅を建てる際には、希望するオプションを明確に伝えて、予算やスケジュールなどに合わせてカスタマイズすることが大切です。

ここからは、間取り毎の主なオプション内容と費用相場について記載していきます。お伝えするのはあくまで参考程度の一例に過ぎないので、具体的なオプション内容や価格については直接ハウスメーカーのスタッフに尋ねてください。

キッチンのオプション

料理が好きな方は、注文住宅において最もこだわりたいポイントとも言えるキッチン。家族の健康のために美味しいご飯を振る舞えるような利便性の高いキッチンや、デザイン性が高く大切に使いたくなるキッチンがあれば、毎日の料理も捗ります。

ここでは、キッチンの主なオプション内容や費用相場について記載します。

キッチンの主なオプション一覧

キッチンの主なオプションの費用相場

バスルームのオプション

1日の疲れを癒してくれる、憩いのバスルーム。ゆったりと快適に過ごすためにも、バスルームのオプションは有用です。ついつい長風呂してしまうようなお風呂好きな方にとっては、バスルームが注文住宅の中で最大のこだわりポイントになることもあるでしょう。

ここでは、バスルームの主なオプション内容や費用相場について記載します。

バスルームの主なオプション一覧

バスルームの主なオプションの費用相場

内装のオプション

注文住宅の内装は、毎日のように過ごすことになる空間であるためオプション選びが重要になります。壁紙や床材など、デザインや素材感を意識して選ばれることが多いです。家具、カーテン、照明などもは機能性や好みのスタイルを選択すると良いでしょう。

ここでは、注文住宅の内装の主なオプション内容や費用相場について記載します。

内装の主なオプション一覧

内装の主なオプションの費用相場

外装のオプション

注文住宅の外装は、住まいの顔とも言えます。中には特に外観にこだわりたいという方もいるのではないでしょうか。帰るたびに出迎えてくれる住まいの外観は、好みにカスタマイズすればするほど家に帰ることが楽しくなりそうです。

ここでは、注文住宅の外装の主なオプション内容や費用相場について記載します。

外装の主なオプション一覧

外装の主なオプションの費用相場

注文住宅の付けて良かったオプション例

注文住宅で人気のあるオプションをご紹介します。

オプションは追加すると費用が発生するので、何でもかんでも追加するわけにはいきません。人気の高いオプションを参考に、新居に必要そうなオプションを厳選していきましょう。

ウォークインクローゼット

ウォークインクローゼットのような大型の収納スペースは、注文住宅において有用なオプションです。室内を整理整頓しやすくなるため、綺麗な居住空間を保ちやすくなるでしょう。ウォークインクローゼットは衣類や小物の収納に便利ですが、広めのスペースを確保して使いやすさを考えた棚や引き出しを設置することでさらに収納効率が高まります。

ウォークインクローゼット以外にも、適材適所に収納スペースを確保できるようなオプションを検討することをおすすめします。例えば、キッチンに隣接したパントリーは食料品や調理器具のストレージに最適です。

システムキッチン

システムキッチンは、料理が好きな方や家族を養うために健康的な料理を作りたい方に、ぜひ採用していただきたい注文住宅のオプションです。システムキッチンはモジュール式で、カウンターや収納の配置、素材、カラーなどを自由に選べます。そのため、自分のライフスタイルやインテリアに合わせたデザインを実現することができます。

一般的なシステムキッチンにはガススコンロやシンク、食器洗い機、オーブンなどが一体化しています。そのため、作業スペースが効果的に活用でき、料理の準備から片付けまでを効率的に行うことができます。

また、美しいデザインや高級な素材を採用することで、キッチンスペースをより洗練させることも可能です。

太陽光発電システム

太陽光発電パネルも、注文住宅のオプションでおすすめしたいオプションの一つとなっています。太陽光発電パネルを設置することで、自宅で使用する電力の一部または全てを自家発電でまかなうことができます。これにより、電気料金を大幅に削減することが可能です。

太陽光発電パネルの導入は地球温暖化の抑制に貢献し、地域社会や環境に対する責任を果たすことができます。エネルギーの持続可能な利用を実現する一環として、環境保護活動に参加することにもつながります。

また、太陽光発電パネルが設置された住宅は、エネルギー効率の良さや環境への配慮が評価され、住宅の価値が上がることがあります。将来的な売却時にも有利な要素となります。

スマートホームシステム

スマートホームシステムは、注文住宅において人気のあるオプションの一つです。このシステムを搭載することで、スマートフォンやタブレットなどを使って家の中の電化製品や照明、セキュリティシステムなどを遠隔からリモートコントロールすることができます。

複数のデバイスを連携させることで、使い勝手をさらに向上させられます。外出先から帰宅前にエアコンや照明を調整したり、家にいながらにして家電を制御することができるため大変便利です。帰宅時に自動的にドアが開き、照明がつくなどの設定も可能です。

また、セキュリティシステムと連携させることで、住まいの安全性も向上させることができます。不在時に自動的にライトを点灯させたり、窓やドアの開閉を監視することで、防犯効果を高めます。

スマートホームシステムは、ライフスタイルや生活の質を向上させることができる高機能なオプションと言えます。

トリプルガラス

注文住宅でエネルギー効率の高い窓やドアを選択することは、外からの温度変化や湿度を低減することができるため、内部の温度や湿度を安定させることができます。例えばトリプルガラスを採用すれば、複層ガラスにより断熱性が向上して冷暖房負荷を軽減できるでしょう。

さらに、エネルギー効率が高い窓は外からの光を取り込み、省エネルギーにも繋がります。また、高品質な窓は防音や防犯性も高く、快適な住環境を提供することができます。家族の健康や家計、さらには安全を守ってくれるメリットがあるので、エネルギー効率が高い窓やドアを選択することをおすすめします。

ウッドデッキやテラス

ウッドデッキやテラスは、屋外で快適に過ごすための理想的なスペースを提供します。家族や友人との集まりやリラックスする場として利用することができ、アウトドアリビングとして活用することもできるでしょう。自然の景観を楽しむことができるところも魅力的です。

ウッドデッキやテラスは、さまざまな活用方法があります。バーベキュー、ガーデニング、読書、リラックス空間など、理想のライフスタイルに合わせて利用できる多目的スペースになるでしょう。

ウッドデッキやテラスがある住宅は、外観デザインとしてもスタイリッシュに仕上がります。

床暖房

床暖房も注文住宅のオプションとして人気があります。床暖房は床全体から均一に熱を放射し、室内の床面が温かくなります。足元から暖かさを感じるため、冷たい床からくる不快感を軽減して快適な居住空間を提供してくれます。

床暖房は放射熱により熱効率が良く、室内の温度を一定に保つために必要なエネルギー量が少なくて済みます。特に断熱性の高い住宅と組み合わせることで、エネルギー消費を最小限に抑えることが可能です。また、空気を循環させない分ホコリや花粉の舞い上がりを抑えられるため、アレルギーを持つ人にとっても適した暖房方式です。

注文住宅のオプションの失敗例・後悔したこと

不要なオプションを採用して予算オーバーしてしまった

当たり前ですが、不要なオプションを購入してしまうと必要以上にコストがかかってしまいます。オプションはしっかりと厳選して、必要なぶんだけを採用するように心がけましょう。

カタログやホームページを見ているとどれも魅力的に見えてきて、ついあれもこれもと追加してしまい見積額が大幅に予算オーバーしてしまう、というのはよく聞く話です。全てオプションに頼らなくても、施主支給できそうなものがあれば自前で用意するという手段もあります。

オプションが値段に見合っていなかった

オプションの値段が、機能や性能に見合っていないこともあり得ます。割高で必要な機能を持っていないオプションを選択すると、今後使いにくくなることも想定できるので、注意しましょう。

例えば、ハウスメーカーによってはカーテンや照明器具をオプションで用意していることがありますが、デザインがシンプルなものばかりであることも。家電量販店や家具屋で自ら購入した方が、安くデザイン性も機能性も優れたアイテムを購入できるかもしれません。

オプションを採用する時は、追加費用がオプション内容に見合っているのか検討するようにしましょう。

注文住宅のオプション選びの3つの注意点

注文住宅のオプションを選ぶ際に気をつけてほしい注意点を３つご紹介します。

注意点①：ライフスタイルに合ったオプションを選択する

注文住宅のオプション選びで気をつけたいことの一つとして、あなたのライフスタイルに合ったオプションかどうかをしっかりと見極めるという点があります。

注文住宅のオプションには魅力的なものが多く、追加することでより魅力的な住まいになることを想像してなんでも追加したくなってしまいますが、ご家族のライフスタイルに合っていないオプションは住み始めてから意外と役に立たなかったり、使用しないなんてこともあります。

オプションを追加するときはご家族の暮らしを考えて、あった方がより暮らしを便利にできそうなものを厳選するようにしましょう。

注意点②：できるだけ最初に決めた予算を越えない

オプションを追加するには費用が必要になります。ここで意識しておいて欲しいのが、家づくりの始めに想定していたであろう”当初の予算額”です。

注文住宅を建てるのは人生で一度きりになることがほとんど。せっかく建てるのなら後悔の無いように、多少予算オーバーしてもオプションを追加しようと考える方も少なくないでしょう。

ですが、ここで無理をすると住み始めてからローンに追われ、せっかくの新居での暮らしを存分に楽しめなくなってしまう可能性があります。最初に考案した予算は、家族の家計や将来的な収入なども踏まえて計画的に決定した額のはずです。

その予算を越えてしまいそうであれば、削れるオプションは削ってしまった方が良いかもしれません。ただし、やはり追加しておけば良かったと思うようであれば元も子もないので、予算を踏まえながら本当に必要なのかどうか厳選することが大切です。

注意点③：将来的なライフスタイルの変化を考慮しておく

注文住宅のオプション選びでは、将来的なライフスタイルの変化も考慮しておくと良いでしょう。

例えば、若い世帯の夫婦で注文住宅を建てるとなった際に、将来子供が生まれた時のことも考えた設備などを採用しておくのもおすすめです。子供が産まれるとどうしても騒がしくなりやすいので、防音設備をあらかじめ導入しておくのも一つの手段でしょう。手触りの良い無垢材の床や壁を採用しておけば、小さなお子様が触れても安心できます。

将来、歳をとって足腰が弱くなってきた時のために、バリアフリー設計として手すりなどをオプションで追加しておくのも良さそうです。

注文住宅のオプションは、今の生活だけでなく将来の暮らしにも目を向けて決定しましょう。

注文住宅のオプションに関するよくある質問

注文住宅のオプションには何があるの？

ハウスメーカーによって用意しているオプションが異なるため、ハウスメーカーごとに確認する必要があります。

省エネルギー性を高められる注文住宅のオプションは？

太陽光発電パネルや蓄電池、エネファームなどが省エネルギー性のあるオプションとして人気です。

注文住宅のオプション選びで気を付けることは？

オプションを追加しすぎて、予算オーバーをしてしまわないように注意しましょう。必要なものだけを厳選して採用することが大切です。

注文住宅のオプションを選ぶ前にしておくことはある？

まずは住まいのどの部分に特に力を入れたいか、優先順位を考えましょう。そうすることで、優先順位の高い箇所にオプションを採用しそうでない部分は標準仕様にするなど、オプションの厳選がしやすくなります。

注文住宅のオプション選びでよくある失敗は何？

必要以上にオプションを追加して、予算を越えてしまう失敗があります。もし予算を超えてしまったら、見積もりをよく見てオプション等を厳選するようにしましょう。

まとめ

注文住宅のオプションについてお伝えしてきました。

注文住宅では標準仕様が用意されていることがほとんどですが、オプション採用することで理想の住まいをカタチにしていくことができます。好みのオプションを選択して、夢に見た理想の住まいをつくり上げましょう。

ただし、オプションは追加費用が発生するため、追加しすぎないように気を付ける必要があります。また、標準仕様やオプションの内容や費用は、ハウスメーカーによって異なります。理想の住まいを実現させるためにも、それぞれのハウスメーカーがどんなオプションを用意しているのか事前に確認するようにしましょう。

オプションを選ぶときは、住まいのどの部分にこだわりたいのか優先順位を決めておくことが重要です。今のことだけでなく将来のことも見据えたオプションを厳選して採用し、長く快適に暮らしていける注文住宅を完成させてくださいね！