この記事の監修SEO会社
株式会社NEXER
2005年にSEO事業を開始し、計10,000社以上にSEOコンサルティング実績を持つSEOの専門会社。
自社でSEO研究チームを持ち、「クライアントのサイト分析」「コンテンツ対策」「外部対策」「内部対策」「クライアントサポート」全て自社のみで提供可能なフルオーダーSEOを提供している。
SEOのノウハウを活かして、年間数百万PVの自社メディアを複数運営。
Googleの検索アルゴリズムは日々、進化しています。
とくに近年は以前と比べ、ユーザーにとって役立つ、あるいはユーザーのニーズに合致したコンテンツが上位表示されるようになっています。
良質なコンテンツが増えた理由の一つに、パンダアップデートと呼ばれる検索アルゴリズムのアップデートがあります。
この記事では、パンダアップデートの概要と影響を受けるサイトの特徴と、パンダアップデートを意識したコンテンツ作りのポイントを解説しています。
最後までお読みいただければ、パンダアップデートについての理解が深まり、コンテンツの改善箇所がわかるようになります。
もしSEO対策の基本から対策方法まで全て詳しく知りたい場合は「SEO対策とは?検索上位表示を狙う方法まとめ!」の記事でSEO対策の情報をまとめているので参考にしてみてください。
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目次
パンダアップデートとは
パンダアップデートとは、低品質なサイトの検索順位を下げ、高品質なサイトの検索順位を上位表示させることを目的とした、Googleの検索アルゴリズムです。
Googleの検索アルゴリズムについて詳しく知りたい方は以下の記事にまとめているので、参考にしてください。
Googleアルゴリズムとは?検索エンジンのアルゴリズムを徹底解説
アルゴリズムのアップデートは、効果的なSEOを実現するために定期的に実施されており、公表されているものとしては14種類、存在しています。
パンダアップデートはアルゴリズムアップデートの1つで、2011年2月に実施され、日本では2012年7月に導入しています。
パンダアップデート導入当初は、手動更新が都度告知されていましたが、2013年3月からは通常のアルゴリズムとなり、現在は自動アップデートになっています。
パンダアップデートの対策がGoogleの評価基準すべてではありませんが、低品質なコンテンツと判断されると検索順位の低下やインデックス削除などにつながる可能性があります。
パンダアップデートを正しく理解していないとSEO対策として成果が上がらず、結果的に検索上位に入らないことを知っておきましょう。
名前の由来
パンダアップデートの名前の由来は、低品質なサイトと高品質なサイト評価を白黒はっきりさせるという意味があり、白黒の動物として誰でも知っている「パンダ」という名称を取り、パンダというアップデート名になりました。
一方、後程述べるペンギンアップデートも白黒の動物であり、目的は異なるものの、コンテンツの質の判断に使われています。
実施された背景
パンダアップデートが実施された背景には、2010年以前のGoogleのサイト検索でユーザーが求めるオリジナルなコンテンツがまったく存在しないサイトが多数を占めており、Googleが良質と判断したサイトが上位表示されないという問題がありました。
コンテンツ・ファームと呼ばれる、一見情報が整っているようにみえて、内容が薄く品質が極めて低いなど、ユーザーに無益なコンテンツが膨大にあるWebサイトが検索上位されていたのです。低品質なコンテンツはユーザー満足度を下げる要因となります。そこで低品質なサイトを排除するため、アルゴリズムアップデートが行われました。
低品質なコンテンツを排除し、品質の高いコンテンツを保有するWebサイトを表示させる環境を構築することで、独自性や権威性、専門性の高い情報をユーザーに提示するという本来の良質なサイト作りを促す目的もあったと考えられるのです。
ペンギンアップデートとの違い
ペンギンアップデートとの違いは「コンテンツの質」と「外部リンク操作」の異なるポイントに焦点を置いた目的を持つアップデートになっている点です。
ペンギンアップデートは、Googleから評価されるためにコンテンツの質を無視し、隠しテキストやリンクファームを使用し、アルゴリズムの品質基準から逃れるようなSEOを盛り込んだ被リンクなどの質を評価し、該当するサイトの順位を下げる目的で実施されています。
一方、パンダアップデートは、ユーザーに役立たない低品質なWebサイトを検索上位から排除するアルゴリズムです。
パンダアップデート以前は、オリジナリティなコンテンツが少なく、内容もほぼ同じようなWebサイトが数多く存在していたため、品質の良いコンテンツが正当な評価を受けず、検索上位表示されないという問題を改善する目的のアップデートです。
このアップデートの意図をWEbサイト運営者が読み取らないと、より良いサイトになりません。内容の薄いコンテンツの大量生産では、Googleから高評価を受けることはないのです。
パンダアップデートの影響を受けるサイトの特徴
パンダアップデートの前のGoogleアルゴリズムは、「サイト内にいかに多くのキーワードが埋め込まれているか」という点が検索順位に影響するという特徴がありました。
そのため、品質が低い記事でも、数多くのキーワードの存在だけで上位表示されることが多々あり、利便性の低さが問題視されていました。
この問題点を解消するためにパンダアップデートを導入したのです。
それでは、パンダアップデートでの低品質なコンテンツと判断されるサイトとはどのようなものでしょうか。
パンダアップデートの影響を受けるサイトの特徴は次の3点です。
専門性がなく、情報としての価値がないサイト
1点目は、ユーザーが求めている情報が乏しく信憑性がない、専門性がなく一般的な内容が多いサイトです。
とくに数値を扱うコンテンツは、明確な根拠がなければ信用されず、信用が得られないサイトと判断されます。
他サイトからの無断コピーコンテンツが存在する
2点目は、他サイトからの無断コピーコンテンツが存在し、著作権侵害の対象となる重複コンテンツがあるサイトです。
他のコンテンツから引用しただけで、検証もされていないコンテンツは、低評価の対象になるのです。
テキスト内にサイトの内容と関係がないアフィリエイト広告が多数掲載され、独自性のないサイト
3点目は、サイトの内容に関わらず、読了を妨げる商品の販売目的だけのアフィリエイト広告の割合が多いコンテンツに独自性のないサイトです。
コンテンツに不必要な広告が数多く掲載されている場合、悪質なサイトと見なされます。
パンダアップデート最初期に該当した低品質なコンテンツ
パンダアップデート最初期に該当した低品質なコンテンツ とは、検索ユーザーに価値のある情報がない、内容が薄いテーマ、トピックにまとまりがないなど、ユーザーニーズが低く、品質が足りていないコンテンツです。
パンダアップデートにより、検索順位に影響を与えるコンテンツは、ユーザーに価値のない、利便性が低く、他サイトからのコピーが認められると評価が下がり、検索順位は上がりません。
ここでは低品質なコンテンツとはどのようなものか紹介します。
誘導ページ
誘導ページとは、ある特定のキーワードで検索上位を狙いつつ、ユーザーを別のコンテンツに誘導する目的で作られたコンテンツまたはページです。
検索によって類似するページが複数表示され、どのページでも同じ内容のサイトやページに誘導されるため、ユーザーの利便性を妨げる特徴があります。
たとえば、次のようなコンテンツです。
- 共通する商材やサービスを対象としたドメインやページを複数作り、それぞれのドメインから1つの特定したページへユーザーを誘導する
- オリジナルコンテンツではなく、ただ品質の低いページにリンクを貼りつけ誘導する目的で作られたブログ
誘導ページは検索エンジンの利便性を損ねるものとしてガイドライン違反になります。
自動生成されたコンテンツ
プログラムによって自動生成されたコンテンツも低品質と見なされます。
コンテンツを量産するためにツールを使い自動的に文章を作成し、人によるチェック、編集を介されていないコンテンツです。
単純にキーワードを詰め込んでいる、他のコンテンツとの繋ぎ合わせの内容のため、独自性がなく、文章も意味不明で独自性もなく、ユーザーに有益な情報になっていません。
たとえば、次のようなコンテンツです。
- 複数のページを付加価値なしに組み合わせただけのコンテンツ
- 検索ワードだけを盛り込んだ文章として意味のないテキスト
自動生成されたコンテンツは、検索順位を上げることだけを目的として作成しているため、Googleのガイドライン禁止事項になっています。
無断複製されたコンテンツ
無断複製されたコンテンツは、寄せ集めだけの情報を掲載したコピーコンテンツになります。
同じ情報や内容のコンテンツが検索結果に多数表示されても、ユーザーが求める情報に変化がなければ、満足度は上がりません。
Webサイトのページ数を増やすために、他のサイトから流用しているため、著作権侵害の可能性もあります。
たとえば、次のようなコンテンツです。
- 他のサイトのコンテンツを無断でコピーし、独自性や専門性という付加価値を提供しないコンテンツ
- 他のサイトのコンテンツを無断でコピーし、ほぼ内容を変えずに、若干の修正を加えたコンテンツ
- 他サイトの画像や根拠のないデータを埋め込んだだけのコンテンツ
他のサイトをコピーしただけで、独自性のある情報や新しい情報を提供する付加価値がなければ低品質と見なされます。
内容の薄いアフィリエイトサイト
内容の薄いアフィリエイトサイトは、ユーザーには価値のないコンテンツも低品質に該当します。
主に商材の画像などを並べただけの実質のないアフィリエイトサイトは、商品を買わせるだけのコンテンツと判断され、Googleからペナルティの対象になるのです。
たとえば、次のようなアフィリエイトサイトです。
- 販売者のアフィリエイトサイトから商品説明やレビューをコピーしただけのもの
- サイトがアフィリエーションで構成され、ユーザーに付加価値がわずかに含まれたもの
商材の価値がわからず、ただ商材の一般的な情報だけの記載は、ユーザーから敬遠されるコンテンツになります。
パンダアップデートを意識したコンテンツ作りのポイント
パンダアップデートにより検索順位が下がると予想される場合、既存のコンテンツを改善しなければなりません。
とくに作成してから時間が経過したコンテンツは、最新の情報への修正や追加というリライトも考慮しなければならないでしょう。
また、新たにコンテンツを作成する場合でも、Googleのガイドラインをしっかりと確認した上で、質のよいコンテンツ作りが大切です。
ここでは、パンダアップデートを意識したコンテンツ作成のポイントを4つ紹介します。
E-A-Tを意識する
E-A-Tとは、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness、信頼性(Trustworthiness)の3つを指す言葉で、Googleで上位検索を目指すための基準です。
専門性の高いコンテンツとなるよう、E-A-Tを意識することが大切です。
1つのコンテンツにさまざまな情報を詰め込むのではなく、1つの内容に特化し、ユーザーにわかりやすく伝わるようにまとめているサイトがGoogleの評価が上がります。
ここで気をつけなければならない点として、その情報は誰が記載したものか、公的機関の引用がされているかが重要です。
権威性がある、または専門家による情報であれば信頼性が高く、ユーザーにとっては有益な情報になります。
また、単に専門用語の羅列だけでなく、図や表、画像を活用することによって、ユーザーが視覚的に理解できる対策も必要です。
UXを意識する
UXとは、ユーザーエクスペリエンス(User eXperience)の略語で、製品やサービスの利用体験、その利用体験の心地良さを付加価値と捉える考え方を指します。
UXを意識することで、ユーザーが求める有益な経験や知識などの付加価値を得るために、利便性が高まります。
UXが重要な理由としては、以下のとおりです。
- コストパフォーマンスが向上する
- ユーザー獲得とユーザーの行動による収益率の向上が望める
- 新規ユーザー獲得による企業の健全性が向上する
- コンテンツの見直しによるより更なる良質なコンテンツ作りが望める
コンテンツの利便性を高めるには、ユーザーが使いやすく、欲しい情報が簡単に手に入るサイト作りが重要です。
ニーズを満たす
ユーザーのニーズを満たすことも大切です。
Googleは、ユーザーにとって有益な情報を提供すれば、高品質のコンテンツとして評価されます。
ユーザーにそぐわない、または求められていない情報を記載すれば、検索意図を読み取れているとは言えないでしょう。
ユーザーが求めるニーズを形として表れる顕在ニーズと意識に隠れている顕在ニーズ、それぞれを追求することが大切です。
まずはユーザーのニーズを満たす人物像をイメージし、求められている情報を収集することから始めましょう。
YMYLジャンルは慎重に取り組む
YMYLとは、Your Money Your Lifeの略語で、Googleの検索評価基準の1つである、人々の幸福、健康、お金など、生活に影響を与える可能性のあるコンテンツです。
Googleは、YMYLの評価基準を厳しくしており、情報ソースが不明なもの、内容の信憑性が低いと判断されれば、コンテンツの評価を著しく下げられます。
YMYLに該当するページは、偽りや悪意のある情報が掲載されると、暮らしの質や健康など、ユーザーの暮らしに大きな影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
正しい情報をユーザーに届けるためにも、慎重な対応が求められます。
とくに次のジャンルを取り扱うコンテンツは注意が必要です。
- お金に関するページ
- 医療や福祉に関するページ
- 法律に関するページ
- 政治に関するページ
- 公的機関などの公開されている情報ページ
YMYLでは、E-A-Tも重要になります。
掲載する情報の信頼性と正確性を担保した上で、専門用語を極力、ユーザーにわかりやすい言葉で伝えることも大切です。
パンダアップデートについてSEO専門家の見解
パンダアップデートが実施された背景には、以下のような理由があります。
・低品質なコンテンツがGoogleの検索エンジンとしての信頼性を損なっているため
このアップデート以前のSEO対策は「被リンク対策」や「キーワードを詰め込む対策」などが一般的でした。
パンダアップデート後では、以下のポイントが重要視されるようになりました。
「コンテンツの質」「コンテンツのオリジナリティ」「情報の新しさ」
現在では、検索アルゴリズムのコンテンツ評価の質が上がり、小手先のコンテンツ対策では評価されづらく、本当の意味でユーザーに価値を提供するページの順位が上がりやすい状況です。
評価されやすいコンテンツの作成方法は下記記事で紹介しているので参考にしてみてください。
> コンテンツSEOとは?コンテンツSEOの正しいやり方や成功事例をご紹介
まとめ
パンダアップデートは、ユーザーにとってわかりやすく、かつ正確で有益なコンテンツでないと、上位表示されないアルゴリズムです。
このアップデートを知らずにサイト運営をすれば、検索結果が上位表示されることはないでしょう。
以前のようにSEO上の効果に狙いを絞ったコンテンツでは、ユーザーの目に届くことはなくなったのです。
低品質なコンテンツを量産しているWebサイトは無意味になりました。
すべてのサイト運営者は、Googleのガイドラインを守りつつ、ユーザーファーストで健全なコンテンツ作成という、本来の姿に戻すことが大切です。
ユーザーに有益で、オリジナルがあり、かつ根拠があり検証されている最新の情報を掲載するコンテンツを持つことが、最も望ましいサイト構築の条件ではないでしょうか。
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監修者プロフィール
NEXER 工藤6つのオウンドメディアの運営責任者
2017年NEXERに入社。前職はスマートフォンの販売員。
NEXER入社後はSEOコンサルティング営業部、クライアントマーケティング事業部を経て、現在はオウンドメディアを6つ運営&管理の責任者を任されている。
新規で1から立ち上げた2つのサイトは年間100万PV以上のメディアに成長。
既存のオウンドメディアと、サイト買収をおこなった3つのサイトは、運用当初に比べて3倍~5倍の収益を出すメディアに成長。
さらに、2022年12月より新規でもう1サイトに挑戦中。
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