この記事の監修SEO会社
株式会社NEXER
2005年にSEO事業を開始し、計10,000社以上にSEOコンサルティング実績を持つSEOの専門会社。
自社でSEO研究チームを持ち、「クライアントのサイト分析」「コンテンツ対策」「外部対策」「内部対策」「クライアントサポート」全て自社のみで提供可能なフルオーダーSEOを提供している。
SEOのノウハウを活かして、年間数百万PVの自社メディアを複数運営。
ウェブサイトを運営している方であれば、構造化データという言葉を一度は耳にしたことがあるかと思いますが、聞いたことがあっても実際どういったものなのか分からない方が数多く存在するでしょう。
しかし、実装すればGoogleからサイトが評価されやすくなり、SEOに良い影響をもたらします。そのため、サイトを運営している方は構造化データの詳しい内容や、実装する方法を把握しておくことで、より質の高いサイトを目指すことが可能です。
この記事では、構造化データの詳細や実装することで得られるメリット、具体的な実装方法を紹介しているので、詳しい内容を知らない方はぜひ参考にしてみてください。
もしSEO対策の基本から対策方法まで全て詳しく知りたい場合は「SEO対策とは?検索上位表示を狙う方法まとめ!」の記事でSEO対策の情報をまとめているので参考にしてみてください。
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目次
構造化データとは?
構造化データとは、ページの内容を検索エンジンへより分かりやすく伝えるために、HTMLで記述された専用のコードのことです。
そして、HTMLのタグを使って構造化データを実装する行為はマークアップと呼ばれ、マークアップすればサイトの内容が理解されやすくなり、検索結果にあらゆる要素が表示されるようになります。
構造化データはサイトで扱っているテーマにかかわらず、SEOにおいて重要な役割を担っているのです。
ただ、実装には用語に関する理解や専門的な知識が必要になるので、SEOに関する知識が一切ない方や、サイトを運営し始めたばかりの初心者の方は難しいと感じるかもしれません。
そのため、初心者の方は自分の力で実装できるよう、この記事で確かな知識を身につけましょう。
構造化データの概要
HTMLで記述した情報にデータを付与したものが構造化データです。人間は文字を見ただけでその言葉の意味がすぐに分かりますが、検索エンジンは文字列を見ただけではその意味を理解できません。
そこで、文字列を見ただけでそこに記載されている情報を理解できるように、テキストへ意味を与えることが求められました。そんなテキストデータの意味を検索エンジンに理解させて、効率的に情報を収集しようという考え方のことをセマンティックWebと呼びます。
セマンティックWebとは?
セマンティックwebとは、ページにメタデータを付与することでコンピューターに意味や情報を自律的に処理させることを目指す枠組みです。セマンティックwebを導入すれば、検索エンジンは文字の意味や文脈、背景までを細かく理解できるようになります。
構造化データのメリット
構造化データを実装することで、サイトのコンテンツが検索エンジンから理解されやすくなり、リッチリザルトが表示されるといったメリットを得られます。
検索エンジンがコンテンツを理解しやすくなる
実装することで、検索エンジンがサイトのコンテンツをより理解しやすくなり、コンテンツを誤って認識される可能性が減ります。
もしも誤って認識されてしまうと、情報を求めるユーザーにサイトを見てもらえないだけでなく、検索順位にも悪影響を及ぼすデメリットしかありません。
しかし、コンテンツが正しく理解されれば、SEOを意識したサイト運営を行ううえで大きなメリットを得られます。検索順位で上位を狙いたいのであれば、コンテンツが検索エンジンから理解されやすくなるよう実装に取り組む必要があるのです。
検索結果にリッチリザルトが表示される
ユーザーが検索した際に、検索結果のページでリッチリザルトが表示されるのも大きなメリットの1つです。リッチリザルトによって、自身のサイトが検索結果を見ているユーザーの目に留まりやすくなり、クリックしてもらえる可能性が高まります。
リッチリザルトとは?
リッチリザルトとはそのページのURLやタイトル、ディスクリプション以外に、そのページのパンくずリストやレビュー、インパクトを与える画像などが検索結果に表示される機能です。
検索結果のページに飲食店の評価や価格帯が表示されていたり、詳細ページをクリックせずともページ内に記載されているQ&Aが検索結果から閲覧できる場合がありますが、そういった表示は全てリッチリザルトに該当します。
ページのタイトルやURL、ディスクリプション以外に何かしらのリッチリザルトが表示されていれば、ユーザーからクリックされる可能性が高まり、サイトへの流入数を増やすことが可能です。
リッチリザルトを表示させたい場合は、Googleの指定する記述方法に則って実装する必要があります。ただ、あくまでもリッチリザルトは検索結果の画面において細かな情報を表示するものであり、検索順位が上がることはないため注意が必要です。
しかし、その点を踏まえてもサイトへの流入数が増えるのは非常に大きなメリットなので、リッチリザルトは表示するべきでしょう。
リッチスニペット・強調スぺニットとの違い
リッチリザルトに関することを検索すると、リッチスニペットや強調スニペットという言葉を目にすることがあるかと思います。スニペットとは、検索結果で表示される検索ワードに対するそのサイトの概要のことです。
スニペットには2つの種類があり、リッチスニペットはスニペットの枠内に画像やレビューといったテキスト以外の情報を表示させることを指し、ダウンロード用のリンクや文字の強調もリッチスニペットに含まれます。
そして強調スニペットは、ユーザーが疑問形で検索した際に解答として検索結果に表示されるスニペットです。リッチスニペットは検索順位にかかわらず表示されるのに対し、強調スニペットは検索結果の最上部に表示されます。
また、リッチスニペットは自身で設定できますが、強調スニペットは自身で設定できないのが主な違いです。
自分で見る限りでは、競合サイトに比べて自社サイトの方がコンテンツの質が明らかに高いのに、検索順位では負けているという経験は少なくないでしょう。
一つの可能性として、Googleがあなたのページの構造を上手く読み取れていない可能性があります。
例えば、あなたのページには膨大な情報量が含まれていて、一見Googleからの評価が高くなりそうですが、実際は「検索キーワードに対しての答えがどこに書かれているのかわかりづらく、ただ文字数が多いだけのページ」という評価になってしまっているかもしれません。
そういう場合に、構造化データでしっかりとマークアップすることで、Google側にも正しく評価してもらえるようになるでしょう。
構造化データにおけるシンタックス・ボキャブラリー
構造化データの内容をしっかり理解するためには、シンタックスとボキャブラリーに関する知識も身につけておく必要があります。
シンタックス
ボキャブラリーに含まれる単語の使い方のことをシンタックスといいます。いわゆる、構造化データを実装させる方法がシンタックスです。代表的な構文にはJSON-LDやMicrodata、RDFaなどが存在し、その中でもGoogleはJSON-LDを推奨しています。
JSON-LDはGoogleとW3Cが推奨しているシンタックスでありスクリプトを用いて記述していくため、HTMLのどの場所に記述しても問題ありません。
ボキャブラリー
ボキャブラリーは、構造化データの情報を定義する辞書や単語帳のような役割を担っている規格です。人の名前であればname、住所であればaddressと記述することで、記載されているのがどういった情報なのかを検索エンジンに伝えられます。
代表的なボキャブラリーとしては、schema.orgとdeta vocabularyが挙げられますが、Googleはschema.orgの利用を推奨しています。Schema.orgは、GoogleやYahoo!、Microsoftの開発した検索エンジンに自身のサイト情報をより詳しく伝えるための表記方法です。
これを見ると、構造化データを実装するのに本1冊買って勉強しなければと考える方もいるでしょうが、実はその必要はありません。
確かに構造化データを正しく理解するには専門知識が必要です。しかし、その勉強が進まずに結果構造化データを実装できないのであれば、本末転倒です。
まずは、ネットに構造化のマークアップテンプレートが載っているので、それをコピペして使用するだけで問題ありません。
正しくマークアップできているか確認するには、Google Search Consoleを利用してください。
その後、必要に応じて少しずつ構造化データについて勉強していけば良いと私は考えています。
構造化データの方法
豊富な知識があっても、肝心な実装する方法を知らなければ何の意味もありません。ここでは実装方法や、構造データに関連するツールをいくつか紹介するので、現在何らかのサイトを運営している方はぜひ参考にしてみてください。
HTMLファイルに記述する
直接サイトのHTMLファイルへ記述すれば、構造化データをサイトに実装することが可能です。HTMLファイルに直接記述することで、どういった構造化データであっても自由に設定できるうえにファイルを直接的に編集するため、一度の処理で多くのページを設定できます。
ただ、記述するためにはMicrodataやRDFa Lite、JSON-LDの記載方法・仕様などの専門的な知識が必要になるのはもちろんのこと、コードのミスやボキャブラリーの定義ミスが存在すると検索エンジンが正確に認識できず、実装できない可能性があるので注意が必要です。
また、ワードプレスでサイトを構築している場合は、HTMLファイルをワードプレスのテンプレート用に適用する必要があります。
ワードプレスでサイトを構築している方は一般的な構造化データのコードをベースにし、ページによって属性値が変わる部分の変換や、変数を追記してワードプレスのテンプレートに構造化データを実装すると良いでしょう。
Microdata
HTML5から追加されたMicrodataは、schema.orgが初めに仕様の統一を目指した方法であり、現在では多くのウェブサイトで普及しています。多くのウェブサイトで使用されているということは、それだけサンプルが多いということです。
MicrodataはHTMLの属性やタグを使って定義づけていることから、他の方法よりも構造化データとHTMLの一致する可能性が高くなります。一方でHTML属性が多くなることから、コードが煩雑になりやすいというデメリットが欠点です。
RDFa Lite
RDFaは、メタデータを表記するための汎用的な手法を定めたデータ形式の1つであるRDFをXHTMLへ埋め込む技術として開発されましたが、仕様が複雑であったことから、仕様を簡素化したRDFa Liteが開発されました。
RDFa Liteは、Microdataに似ているのが特徴で、大きな違いとしては名前空間を拡張できる点です。XHTMLでも使用できるRDFa Liteですが、現在ではHTML5が普及していることからあまり採用されていません。
JSON-LD
JSON-LDは、スクリプトを用いることでHTMLのどこにでも記述できるうえ、データを1ヶ所にまとめて記述することが可能です。
データを1ヶ所にまとめられることから、人間だけでなくシステムも記述を読みやすく、データのみを記述する場合においては記述量が少ないメリットがあります。
しかし、HTML内でコンテンツを変更する場合は必ずJSON-LDも変更しなければならず、適切にメンテナンスを行わないと、実際のHTMLと構造化データの内容が合わなくなることがあるため注意が必要です。
構造化マークアップの記述例
HTMLをしっかり理解しているのであれば、自身で直接書いた方が自由度の高い記述ができます。そうすることで、ツールを利用する以上に正確な実装を実現できるため、サイトを運営している方はHTMLでの書き方を覚えておくと良いでしょう。
記述例として、ここではJSON-LD形式におけるパンくずリストの記述をご紹介します。このケースでは、パンくずリスト型の構造化データをJSONの形式としてscriptタグの中に記載します。このとき、記載する場所はhead内・body内のどちらでも大丈夫です。
以下は、3階層の記述例になります。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": https://schema.org,
"@type": "BreadcrumbList",
"itemListElement": [
{
"@type": "ListItem",
"position": 1,
"name": "HOME",
"item": https://technical-seo.jp/
},
{
"@type": "ListItem",
"position": 2,
"name": "SEO",
"item": https://technical-seo.jp/category/seo/
},
{
"@type": "ListItem",
"position": 3,
"name": "SEO内部対策",
"item": https://technical-seo.jp/category/seo/on-page-seo/
}
]
}
</script>
パンくずリストごとに構造化データ内で設定する項目は、階層(position)、名前(name)、リンク先のURL(item)の3つです。
ここではパンくずリストの記述例を紹介しましたが、Google規定のリッチリザルトは30種類以上存在するので、詳しい内容はGoogleセントラルの上級者SEO→機能ガイドで確認してみましょう。
構造化データ関連のツールを使用する
専門的な知識がないことから、サイトのHTMLファイルに直接記述するのが困難な場合は、無料で利用できるツールを活用する方法もあります。ツールを利用すれば簡単な操作でサイトに合わせた構造化データを実装できるため、一切知識がない方でも安心です。
利用できるツールとしては、構造化データマークアップツールやリッチリザルトテスト、スキーママークアップ検証ツール、Google Search Consoleなどが挙げられます。
構造化データマークアップツール
Googleが提供しているツールを使えば、簡単にページ上の要素をマークアップでき、Googleにページ上のデータを正確に認識させることが可能です。
使い方は非常に簡単で、初めにマークアップしたいURLとページのカテゴリを選択し、読み込みを行います。すると指定したURLのキャプチャ画面が表示されるため、その中からリッチスニペット化したい部分を選び、それぞれ該当するデータを選択します。
指定したい構造化データの選択が終わったら、画面右上のHTMLの作成をクリックすることでソースが自動で生成されるため、あとはページ内のheadセクション内にHTMLを流し込んで完了です。
リッチリザルトテスト
リッチリザルトテストは、ページに設置した構造化データの構文が正しいかどうかをテストするためのツールです。もしも構文に誤りがあれば、エラーの詳細な内容を報告してくれます。
リッチリザルトテストの使い方としては、初めにテストしたいURLを入力してURLをテストと書かれたボタンをクリックします。次に、コードタブへ切り替えてHTMLを貼り付けますが、この時に構造化データを含むHTMLを全て指定することが可能です。
そして、HTMLを貼り付けたらコードをテストと書かれたボタンをクリックします。そうすると、チェックが始まり検証結果が表示され、検証結果にリッチリザルトの対象であると表示されれば問題ありません。
仮にエラーが発見された際は、詳細内容をもとに対応する必要があります。
リッチリザルトを実装することで、クリック率の上昇と、間接的なSEO評価の上昇効果が期待できます。
リッチリザルトのマークアップはテンプレートを理解すれば、そこまで難しいものではないので、マークアップを試してみると良いでしょう。
その際はリッチリザルトツールを使用して、正しくマークアップできているか確認しましょう。
スキーママークアップ検証ツール
スキーママークアップ検証ツールを利用すれば、ページ内に存在するSchema.orgベースの構造化データを全て検証することが可能ですSchema.orgが定義している全ての構造化データにおいて、文法の正確さを確認できます。
ただ、文法の正確さのみがチェックされるので、リッチリザルト表示に不可欠なプロパティが抜けていることを確かめられない点には注意が必要です。利用する際は、調査したいページのURLを入力、もしくはコードを直接入力することで検証できます。
Google Search Console
Google Search Consoleでは、クローラーがサイトから構造化データをしっかり読み取れたのかどうかを確認することが可能です。Search Consoleのメニューにある拡張という項目から、構造化データごとにエラーがないかを確認できるので、実装した際は必ず確認するようにしましょう。
構造化データは実装するまでに時間と手間がかかる
構造化データを実装するためには専門知識が必要になるため、実装までにかなりの時間と手間がかかります。
全く知識がない状態から実装に取り掛かると、専門的な用語を一つひとつ理解したうえで種類や記述方法を覚えなければならないので、メリットを得られるのがいつになるか分かりません。
場合によっては、実装することで得られるメリット以上に、時間や手間がかかるデメリットの方が大きくなることもあります。そのため構造化データを実装する際はしっかり採寸が取れるのかを事前に検討しましょう。
構造化データをしっかりと理解するには時間がかかるため、まずはコピペによるマークアップから始めてみましょう。
もし、本格的に構造化データを実装したい場合は、SEO専門会社に相談してみるのも、一つの手です。
まとめ
構造化データは、直接的に検索順位へ影響することはありませんが、設定しておくとコンテンツの内容を検索エンジンへ正確に伝えられるうえ、サイトへの流入数を増やすことにつながります。
専門的な知識がある方は、直接サイトのHTMLファイルへ記述することで、どういった構造化データであっても自由に設定できますが、一切知識がない初心者の方は直接記述するのが難しいので、無料ツールの利用がおすすめです。
構造化データを実装するには専門的な知識や一定の工数が必要になりますが、SEOを意識したサイトを運営するのであれば、取り組んでおいて損はありません。
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監修者プロフィール
NEXER 工藤6つのオウンドメディアの運営責任者
2017年NEXERに入社。前職はスマートフォンの販売員。
NEXER入社後はSEOコンサルティング営業部、クライアントマーケティング事業部を経て、現在はオウンドメディアを6つ運営&管理の責任者を任されている。
新規で1から立ち上げた2つのサイトは年間100万PV以上のメディアに成長。
既存のオウンドメディアと、サイト買収をおこなった3つのサイトは、運用当初に比べて3倍~5倍の収益を出すメディアに成長。
さらに、2022年12月より新規でもう1サイトに挑戦中。
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