この記事の監修SEO会社
株式会社NEXER
2005年にSEO事業を開始し、計10,000社以上にSEOコンサルティング実績を持つSEOの専門会社。
自社でSEO研究チームを持ち、「クライアントのサイト分析」「コンテンツ対策」「外部対策」「内部対策」「クライアントサポート」全て自社のみで提供可能なフルオーダーSEOを提供している。
SEOのノウハウを活かして、年間数百万PVの自社メディアを複数運営。
2024年9月度のSEOレポートを公開します。
先月8月に起きた特に注目すべきSEO情報をピックアップして紹介します。また、弊社で確認した8月の順位変動も報告します。
2024年8月に起きたSEO関連のニュース
2024年8月に話題となったSEO関連ニュースを時系列でご案内いたします。
SEOニュースをひとつずつ詳しくご紹介します。
① Google Search Consoleに検索最適化のためのアドバイス機能『推奨事項』が追加!(2024/8/5)
8月5日、Googleの公式X(旧Twitter)で、Search Consoleに『推奨事項』という新機能が追加されることが発表されました。
この機能は、ウェブサイトの最適化に向けたアクションを提案してくれるもので、SEO対策を行っている方に役立つ可能性があります。Web担当者の皆様は、ぜひご確認ください。
■『推奨事項』についてまとめ
◆推奨事項について
・推奨事項は Search Console の概要ページに表示される。
・ウェブサイトに推奨事項がある場合のみ表示される。
・推奨事項には「修正可能な問題」「トラフィックを増やすために改善できること」「作業が容易になる設定」などの提案が含まれている。
・推奨事項は一定期間ごとに更新され、時間の経過とともに古くなったり、変更されたりする可能性がある。
・実験的な機能であり、現段階ではすべてのサイトに表示されるわけではない。
・今後数ヶ月かけて徐々に展開していく予定。
◆推奨事項による提案例
・93%のイベントアイテムがリッチリザルトの対象外となっているため、確認と修正が必要です。
・47本の動画が「サムネイルURL未提供」でインデックスされていないため、修正を検討してください。
・「swimming」クエリのインプレッションが42%減少しているため、パフォーマンスを確認し、調査してください。
・Search Consoleではパフォーマンスデータの35%しか表示されていないため、BigQueryを活用してデータの保存とモニタリングをしてください。
今後の展望
現在、推奨事項は現在試験的に運用されており、一部のサイトでのみ実装されておりますが、調整を行いながら数ヶ月の間に徐々に展開、拡張する意向も報告しておりますので、サイト運営者様は今後の動向にも注視してもらえたらと思います。
現状、推奨事項で提案されているアドバイスは、「インプレッションが減少しているので調査してください」など、やや抽象的なものが多い印象ですが、『ウェブサイトに最適化の機会を提供』とエックスにて報告しておりますので、さらに具体的なアドバイスが可能となれば、SEOのアドバイスができるツールとなる可能性を感じます。
今後の展望で報告の通り、今後の動向には注目しましょう!
② コアアップデート(August2024 coreupdate)展開開始!(2024/8/15)
8月15日、Google公式X(旧Twitter)でコアアップデートの展開が開始されたことが発表されました。今回のコアアップデートは、ロールアウトが完了するまでに最大1ヶ月かかる可能性があるとのことですが、現時点で判明している情報を以下にまとめましたので、サイト運営者様はご確認いただけたらと思います。(※9/4 コアアップデート終了報告あり)
■コアアップデートの報告概要と関連情報
◆コアアップデートの概要
・ロールアウトが完了するまでに最大1ヶ月かかる場合がある。
・検索順位の向上だけを目的としたコンテンツを減らし、ユーザーに役立つコンテンツを増やすことが目的。
・過去数ヶ月間に寄せられた一部のクリエイターやユーザーからのフィードバックが考慮されている。
・小規模サイトや独立系サイトでも、有用なコンテンツを作成している場合は、より正当に評価できるよう改善。
・コアアップデートで順位変動が発生した場合のガイダンスをヘルプページに追加。
参考URL:https://developers.google.com/search/blog/2024/08/august-2024-core-update
◆ヘルプページに追加されたガイダンスの内容
・順位が下がっており、それがコアアップデートのタイミングと関係していると思われる場合は、サーチコンソールを使用して変更が必要かどうかを判断する。
・サイト全体の順位が継続的に大きく低下している場合は、ガイドラインを読み、サイト全体(個々のページだけでなく)が役立つ、信頼できる、ユーザーを第一に考えたコンテンツを提供しているかどうかを確認する。
参考URL:https://developers.google.com/search/updates/core-updates
◆その他関連情報
今回のコアアップデートの展開中に、Google検索のランキングに問題が発生し、多数の検索結果に影響を及ぼしました。この問題はコアアップデートとは無関係であり、8月20日に修正が完了したことが、Google検索ステータスダッシュボード(https://status.search.google.com/incidents/42XCLGtpuCZkzqe4dc6S)で報告されています。
今後の展望
ロールアウトには最大1ヶ月かかる場合があるとの報告があり、8月末時点では完了のアナウンスはされていません。
前回3月のアップデートでは完了までに45日間かかりましたので、今回も完了までに1ヶ月から1ヶ月半程度かかる可能性も踏まえ動向を見守りましょう。(※9/4 コアアップデート終了報告がありまして、2週間で終了となりました)
今回のコアアップデートは、Google公式エックスで報告されている通り、検索順位の向上だけを目的としたコンテンツを減らし、ユーザーにとって有益なコンテンツを増やすことを目的としています。
小規模サイトや独立系サイトが上位に表示されやすくなることから、これまで以上にドメインよりコンテンツの質が重視されるようになった可能性がありますので、その点を踏まえて、対策キーワードの検索結果の変化をご確認されてみてください。
③ AI Overview(AIによる概要)が日本でも一般公開開始!(2024/8/16)
8月16日、Googleの公式ブログで、AI Overview (AIによる概要)が日本を含む6か国で対応を開始することが発表され、8月26日頃より日本でも実装されていることを確認しております。
このAI Overview は、現状米国では特別な設定を行わなくてもほとんどのユーザーに表示されており、今後一般的な検索機能として浸透していく可能性がございますので、サイト運営に関わる方は、ぜひ情報共有して頂けたらと思います。
■AI Overviewについて
◆AI Overviewとは
・Googleの検索結果に表示される生成AIによる回答。
◆AI Overviewが表示される条件
・AI Overviewを表示するのに特別な操作は必要ない。Googleのシステムが生成的な応答が特に役立つと判断した場合に自動で表示される。
◆AI Overviewの回答内に表示されるサイトの条件
・回答に関連しているサイトのリンクが表示される。表示されるリンクはGoogleのシステムによって自動で決定される。
◆関連サイトのリンクの表示形式
・関連サイトへのリンクはPCの場合は回答の右側に一覧で表示され、モバイル端末では回答の下に一覧で表示される。(※下画像を参照)
・回答のテキスト内にリンクを直接埋め込む試みも進められている。
◆広告の表示
・米国では回答の上または下に広告が表示されている。
今後の展望
AI Overviewが日本でも導入されましたが、現在の表示形式はまだ完成形ではなく、今後アップデートされていくと予想されます。
現状では関連サイトのリンクは回答の別枠に一覧形式で表示されていますが、回答のテキスト内にリンクを直接埋め込む試みも進められており、よりリンクへのトラフィックを促進する表示方法を優先するとGoogleは発表しています。
現状クロームにてログインしている状態において、質問形式の検索にてAI Overviewが表示される可能性が高いです。※すべての検索に答えているわけではありません。
日本人は単語で検索することが多く質問形式での検索は馴染みのあるない方法ではない為、急にAI Overview の影響が出ることはないかと思われますが、対策しているキーワードにおいて、どのような検索であれば、AI Overviewがでるかは、この機会に確認しておくのがよいかと思います。
④ 8月の米Googleオフィスアワー開催。~ポイントまとめ~(2024/8/21)
8月21日、Google Search Centralの公式YouTubeチャンネルにて、一般の方々が抱くSEOやサイト運営の疑問に回答する「2024年8月度Googleオフィスアワー」の動画が公開されました。
今回のオフィスアワーでも、サイト運営者様が気になりそうな質問が複数ありましたので、それらをピックアップしてお伝えします。
◆サイト運営者様が気になりそうな質問を3点ピックアップ!
Q.(和訳):サイト内に404エラーが多くあります。リダイレクトしないと、サイトのランキングは下がりますか?
A.(回答要約):404エラーはサイト全体のランキングには影響しません。リダイレクトは必ずしも必要ではなく、特に似たようなページへのリダイレクトは避けるべきです。代わりに、HTTP 404のステータスコードを返し、質の高い404ページを作成することが推奨されます。404エラーは、健全なウェブサイトにおいて問題ありません。
Q.(和訳):ページに投稿されたコメントを未回答のままにすると、SEOにどのような影響がありますか?
A.(回答要約):回答の有無がSEOに影響することはありません。コメントはページ上のテキストに過ぎず、Google検索はそのテキストがコメントに回答されたものかどうかを判断しません。テキストが存在すればそれが評価され、存在しなければ評価されない、それだけのことです。
Q.(和訳):ページのメタタイトルとディスクリプションを変更すると、現在のランキングに影響がありますか?
A.(回答要約):タイトルや見出しを変えることで、検索結果に変動が生じることがあります。またディスクリプションの変更によっても検索結果に表示されるスニペットの内容に影響が出る場合があります。これらは想定される変化であり、通常、SEO担当者やサイトオーナーが検索結果を改善するために取り組むべき重要なポイントです。
今後の展望
今回のオフィスアワーでは、専門的な質問から基本的なサイト運営に関する質問まで、多く寄せられていました。動画は英語ですが、YouTubeの翻訳機能の向上により、わかりやすくなりましたので、サイトの運営者様にはぜひご視聴いだだき、今後の運営にお役立ていただければと思います。
上記で紹介した質問以外にも、サーチコンソールの使用方法に関する質問や、WordPressのエラーや構造化データに関する質問など、専門的な内容も多いですが、サイト運営者に役立つ内容が多く含まれておりましたので、特にSEO担当者の方はご確認されてみてください。
2024年8月の順位変動の推移
弊社のSEO対策による順位変動を、以下2点のグラフデータにてご報告いたします。
グラフ①:日毎の順位変動値&対策効果評価グラフ
8月は15日にコアアップデートが開始されましたが、月初からそのテストの様な変動が見受けられ、月を通して変動値の高い傾向が見られました。(※順位変動グラフより)
アップデート開始と同時にシステム障害があり、『事業者サイト』を中心とした一時的な順位低下(翌日には解消)を確認しておりますが、翌日より内部対策を行ったサイトを中心に上昇傾向が継続しましたので、対策効果が表れているものと判断しております。(※対策効果評価グラフより)
グラフ②:順位推移円グラフ
8月は先月、先々月に比べても10位以内に上昇する案件が多く、全体的にも上昇の割合が大きく占める月となりました。
特に内部対策を行ったサイトを中心に1ページ目へと上昇する傾向が高い為、弊社の内部対策の効果が現在のコアアルゴリズムにて評価される状況にあるものと考察しております。
8月は15日にコアアップデートが開始されまして、コンテンツ評価を中心とした順位変動を確認しております。9月4日にアップデートは終了したと報告がありましたが、結果として内部対策を行ったサイトを中心に大きく上昇傾向にありましたので、現状の対策の効果が表れたものと判断し、今月も引き続き検索意図を意識した対策を中心に対応を進めて参ります。
2024年8月に起きたSEOニュースまとめ
① Google Search Consoleに検索最適化のためのアドバイス機能『推奨事項』が追加!
→8月5日、Googleの公式X(旧Twitter)で、Search Consoleに『推奨事項』という新機能が追加されることが発表されました。
② コアアップデート(August2024 coreupdate)展開開始!
→8月15日、Google公式X(旧Twitter)でコアアップデートの展開が開始されたことが発表されました。
③ AI Overview(AIによる概要)が日本でも一般公開開始!
→8月16日、Googleの公式ブログで、AI Overview (AIによる概要)が日本を含む6か国で対応を開始することが発表され、8月26日頃より日本でも実装されていることを確認しております。
④ 8月の米Googleオフィスアワー開催。~ポイントまとめ~
→8月21日、Google Search Centralの公式YouTubeチャンネルにて、一般の方々が抱くSEOやサイト運営の疑問に回答する「2024年8月度 Googleオフィスアワー」の動画が公開されました。
8月はコアアップデートが開始され、月を通して順位変動の大きい月となりました。
コアアップデート中においても順位の上昇傾向は継続し、また、内部対策を行ったものを中心に1ページ目への上昇件数が多い状態ですので、今回のコアアップデートでも『コンテンツ評価の見直し』が行われ、弊社の行っていた検索意図に合わせたコンテンツの提案が評価されている状況と考察しております。
以上が2024年8月に起きた最新SEO情報のまとめです。
別途でSEOの具体的な対策方法を知りたい方は以下の記事にまとめているので、参考にしてください。
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