自由に設計できる注文住宅なら、理想通りのマイホームも夢ではありません。しかし、「40坪の家を建てたい」と思っても、具体的にイメージできる人は少ないのではないでしょうか?
そこで今回は、40坪の注文住宅を建てた際の間取りと費用相場について解説します。40坪の注文住宅の建てようと考えている人はぜひ参考にしてください。
40坪ってどのくらいの広さ?
「40坪」と聞いただけでは、どのくらいの広さかイメージできない人もいるはずです。そこで、40坪の広さについて解説します。
1坪は畳にすると2畳分になるため、40坪は畳80枚分の広さです。40坪を平米で表すと、約132平米(㎡)になります。バレーボールのコートの広さが162平米ですので、132平米の40坪はそれよりも一回り小さいサイズです。
さらにイメージしやすいように、住宅の面積に当てはめて考えてみましょう。
国土交通省の「住 生活基本計画(全国計画)における誘導居住面積水準及び最低居住面積水準」によると、1人に最低限必要な面積は9坪です。ここから計算すると、40坪÷9坪は5人となるので、40坪の住宅は4~5人が暮らせる広さなります。
40坪の広さがあれば、子どもが増えたり親と同居することになったりと、ライフステージの変化にも対応できる住宅が建てられるでしょう。
40坪の注文住宅、理想的な間取りを作るポイント!
暮らしやすい住宅にするためには、間取りをしっかりと考えることが大切です。そこで、40坪の住宅ではどんな間取りが可能なのか解説します。
家族の人数やライフスタイルに合わせた間取りのアイデア
40坪の住宅は3~5LDKの間取りに対応可能です。40坪あれば、ほぼ希望通りの間取りがとれるでしょう。広いリビングにしたり、収納スペースを増やしたり、書斎や趣味の部屋をつくったりと、家族構成やライフスタイルに合わせて自由に設計できます。
ただし、広い部屋が良いとは限りません。例えば、広いキッチンをつくっても、使い勝手が悪ければ家事がしづらくなります。間取りを考えるときは広さだけを重視するのではなく、室内でどのように動くのか生活動線もチェックしておきましょう。
また、どのような間取りにもメリット・デメリットが存在します。例えば、リビングを広くすれば他の部屋が狭くなりますし、大きな窓をつければ開放感がありますが断熱性は低くなるのです。
そのため、間取りを考えるときは、「どんな生活がしたいのか」を考えてください。そうすればデメリットがあっても、家族全員が満足できる住宅になるはずです。「子供部屋は2つほしい」「趣味のグッズを置きたい」「夫婦2人で料理できるキッチンがいい」など、家族全員の要望を聞いてみましょう。
スペース効率を考慮した収納の工夫
シューズインクローゼット、ウォークインクローゼット、ファミリークローゼットなど、様々なタイプの収納があります。これらの収納を上手に活用することで、限られたスペースを有効に活用することができます。
まず、シューズインクローゼットは、玄関に設置することで、靴をスッキリと収納することができます。お子様が外で遊ぶ用のおもちゃや自転車、アウトドアグッズの収納場所としても活躍してくれます。
また、ウォークインクローゼットは、衣類をたっぷりと収納することができるので、寝室や洋室に設置することが一般的です。ファミリークローゼットは、家族全員の衣類をまとめて収納できるので、リビングやダイニングに設置することで、家族の洋服をまとめて管理することができます。
これらのクローゼットを活用する際には、スペース効率を考慮することが重要です。例えば、ウォークインクローゼットには、折りたたんで収納できる収納ボックスや、引き出しを設置することで、スペースを有効に活用することができます。
また、ファミリークローゼットには、仕切りや棚板を設けることで、家族の衣類を整理整頓することができます。
以上のように、シューズインクローゼット、ウォークインクローゼット、ファミリークローゼットなど、各種クローゼットを活用することで、40坪の注文住宅で収納スペースを上手に活用し、快適な生活を送ることができます。
日当たりや風通しを良くする配置のポイント
日当たりや風通しを良くする配置のポイントは、以下の通りです。
- 間取りの決定
まずは、間取りを決定する際に、日当たりや風通しを考慮することが大切です。南向きの窓を多く設け、北側や東西側には遮蔽物を設置するなど、日当たりを確保するようにしましょう。
また、風通しを良くするためには、南北に通る風の通り道を作るなど、風の流れを意識した配置を考えることも重要です。 - バランスの取れた配置
間取りを決定する際には、日当たりや風通しだけでなく、家族の生活スタイルやプライバシーなど、様々な要素をバランス良く考慮することも大切です。
例えば、リビングとダイニングを一緒にすることで、家族のコミュニケーションを促進できますが、プライバシーが損なわれる可能性があるため、間仕切りや扉を設置するなどの工夫が必要です。 - 開口部の設置
日当たりや風通しを良くするためには、適切な開口部の設置も重要です。窓のサイズや形状、配置などを考慮し、十分な日光や風を取り込めるようにすることが大切です。
また、開口部からの眺望を確保することで、室内の明るさや開放感を高めることができます。 - 家具の配置
家具の配置にも工夫が必要です。例えば、大きな家具を壁に立てかけるように配置することで、窓の前を塞がないようにするなど、日当たりや風通しを確保するための配慮が必要です。
家づくりが進めば進むほど、やりたいことが増えていくでしょう。様々な要望の中から優先順位を決めることが重要です。
優先順位が決まれば、間取りも決めやすくなります。また、家族の考えを整理して設計士に伝えることで、納得のいく間取りが叶うでしょう。
40坪の注文住宅を建てた際の費用相場はどのくらい?見積もりのポイントとは?
住宅を建てるときに一番心配になるのが、費用ではないでしょうか。そこで、40坪の注文住宅の費用相場について解説します。
40坪の注文住宅の建築費用は、2,500~3,500万円が相場です。40坪の住宅では、どんなにコストを抑えても2,000万円を切ることは難しいでしょう。
見積もりの重要性
注文住宅の建築において、見積もりは非常に重要な役割を果たします。建築面積、素材、設備、工事費用、諸経費など、様々な要素を考慮して、費用を算出するためです。
正確な見積もりを出さないと、工事中に費用が膨れ上がる、予定よりも工期が延びる、建物の品質が低下するなど、様々な問題が生じる可能性があります。特に、予算を超過すると、完成後に住宅ローンの返済に大きな負担がかかる可能性があります。
また、費用が見積もりよりも少なくなってしまう場合には、設備や素材に妥協することになり、建物の品質が低下することにもつながります。
そのため、正確な見積もりを出すことは、注文住宅を建てる上で非常に重要です。建築家やハウスメーカーなどの専門家に相談し、必要な情報を収集し、的確に見積もりを出すことが必要です。
見積もりを正確に出すために必要な情報とは?
見積もりを正確に出すためには、以下のような情報が必要です。
- 土地に関する情報
- 建築面積
- 構造
- 素材
- 設置する住宅設備の情報
また、建築士やハウスメーカーなどの専門家に相談することも重要です。専門家は、注文住宅の建築に必要な情報を持ち合わせており、正確な見積もりを出すことができます。
コストを抑えたい場合の対処法
注文住宅の建築費用を抑えるポイントは7つあります。
- 外観と間取りをシンプルにすること
複雑な形にするとその分費用がかかるので、できるだけシンプルになるように考えましょう。間取りは細かく区切るよりも、大きな空間を作って必要に応じて区切ると費用が安く済みます。 - 水回りをできるだけ近くに設置すること
お風呂などの水回りはまとめると、工事費用やメンテナンス費用が抑えられるのでコストダウンにつながります。 - 設備や素材グレードを見直すこと
キッチンや照明などの設備や、木材などの素材は、グレードによって数十万円もの差があります。全てグレードの高いものを選ぶ必要はないはずですので、本当に必要なものだけにお金をかけるようにしましょう。 - 和室をつくらないこと
和室に使う仕上げ素材は、どうしても洋室よりも高くなります。こだわりがないなら、和室をつくらない方がコストを下げられるので参考にしてください。 - 延床面積を少なくすること
延床面積が大きいほど建築費用も高くなります。2階の一部をバルコニーにするなど、延床面積を減らす方法も考えてみましょう。 - 収納をシンプルにすること
家具仕様のクローゼットよりも、室内を区切って使えるウォークインクローゼットや、扉をつけないオープン収納にすると費用が抑えられます。 - 複数の建築業者から依頼先を選ぶこと
同じ条件でも、工務店やハウスメーカー、設計事務所など建築業者によって建築費用が異なります。費用を抑えるためにも、複数の建築業者からプランと見積もりを出してもらうようにしましょう。
40坪の注文住宅を建てるなら!高機能な設備や素材選びで快適さを追求しよう
高性能な断熱材や換気設備で快適な室内環境を実現
40坪のお家は十分に広さがあるため、広々としたリビングや吹き抜けなど、大きな空間が叶います。だからこそ空調管理はとても重要です。
断熱材や換気設備を工夫することで、快適な室内環境を実現することができます。特に、断熱性能を高めることで、冬場の暖房費や夏場の冷房費を大幅に削減できるため、省エネ効果も期待できます。
また、換気設備を適切に設置することで、室内の湿度や揮発性有機化合物などの空気汚染物質を効果的に除去することができます。
省エネ性能を高めるための取り組み
省エネ性能を高めるためには、以下の取り組みが有効です。
- 断熱性能の向上:高性能な断熱材を使用することで、室内の熱を逃がさないようにし、冷暖房効率を向上させます。
- 積極的な自然エネルギーの利用:太陽光発電や太陽熱利用、地中熱利用など、自然エネルギーを積極的に利用することで、電気代を削減することができます。
- 高効率な設備の導入:エアコンや照明器具、電化製品などの高効率な設備を導入することで、電気代を削減することができます。
耐震性や防火性能の向上を考慮した素材選びのポイント
建物の耐震性や防火性能を向上させるためには、以下の素材選びのポイントを押さえることが大切です。
- 耐震性の向上:地震に強い柱や梁、壁材を選ぶことが重要です。また、耐震設計に基づいた構造体を採用することで、安全性を確保することができます。
- 防火性能の向上:耐火性能の高い材料を使用することで、火災時の安全性を確保することができます。特に、屋根や外壁には、難燃性の高い材料を選ぶことが重要です
建てる前に知っておきたい、信頼できる建築会社の選び方とは?
建てる前に信頼できる建築会社を選ぶことは、家づくりを成功させるために非常に重要です。ここでは、建築会社を選ぶ際に押さえておくべきポイントについて解説します。
実績や評判を確認するために行うべきこと
まず、建築会社を選ぶ際には、実績や評判を確認することが
大切です。建築会社のウェブサイトやパンフレットには、実績や施工例が掲載されていることが多いですが、実際に現地を見学したり、建てた人の口コミを調べたりすることで、より詳しい情報を得ることができます。
現在は宿泊体験イベントや、建築資材を育てるイベントなどを開催する建築会社も多いです。様々なイベントに積極的に参加し、複数社を見比べることが大切です。
建築会社とのコミュニケーションの重要性
建築会社とのコミュニケーションはとても重要です。
特にレスポンスの速さや対応力などは契約前に注目しておくと良いでしょう。いざ契約して打ち合わせとなった時、営業担当がうまく要望を汲み取ってくれなかったり、急なトラブルの際連絡がつかないとなると、後々大きな問題となってしまいます。
家づくりは、自分たちが住む場所を作ることですから、自分たちの理想や要望を建築会社にしっかり伝えることが必要です。そのため、建築会社とのコミュニケーションがスムーズにできるかどうかは、非常に重要なポイントとなります。
契約前に確認すべきポイント
契約前に確認すべきポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 建築会社が保有する資格や許可について
- 契約内容や工期についての詳細
- 支払い方法や追加費用についての明確化
- 建築会社の保証やアフターサービスについての確認
これらのポイントを確認することで、自分たちに合った信頼できる建築会社を選ぶことができます。
まとめ
40坪の住宅には家族でゆったりと暮らせる広さがありますし、家族構成やライフスタイルに合わせてさまざまな間取りにできます。
しかし、費用をかけて和室や書斎、収納スペースなどをつくっても、実際の生活の中で活用できなければ意味がありません。
理想通りの住宅にするためには、自身や家族のニーズと会った家づくりをすることが大切です。注文住宅を建てる際には必ず「どのような住宅で、どんな生活がしたいのか」を考えておきましょう。