転職を考えている求職者の中には、こんな疑問を抱いている方もいるかもしれません。
転職において、自己分析するメリットは大きいです。
転職前に自己分析をすることで、キャリアの方向性を決められるのはもちろんのこと、自身の強みと弱みが把握でき、面接でも効果的にアピールできるようになります。
一方で、自己分析が不十分だとミスマッチにが起きやすく、転職失敗につながる可能性もあるでしょう。
そのため、転職活動を始める前に、正しい自己分析のやり方を把握しておくのが転職成功率をアップさせる鍵です。
記事の前半では自己分析が必要な理由を解説しますので、すぐにやり方を知りたい!という人は以下のボタンをタップして項目までジャンプしてくださいね。
目次
転職時に必ず自己分析すべき3つの理由
新卒時の就職活動で自己分析の経験がある人は多いのではないでしょうか。
一方で、転職時に自己分析をやったという人はほとんどいないのが現実です。
そこでまずは、なぜ「転職時に自己分析が必要か」という理由をお伝えします。
①転職活動をスムーズに進めるため
また、転職活動は限られた時間の中でしなければなりません。
特に仕事を続けながら転職活動をする場合は割ける時間がほとんど無いでしょう。
そんな貴重な時間をムダにしないためにも、まずは自分の希望などをしっかりと固めて、何千何万という企業の中から理想通りの企業を見つけることが必要です。
また、自分の考えを明らかにできるので、たとえ何社落ちたとしても妥協せずに転職活動ができますよ!
②面接の通過率をアップさせるため
理想的な企業を見つけても、面接であなたの思いを伝えられなければせっかくのチャンスを逃してしまいます。
事前に自己分析をしっかりやっていると「自分の長所」や「入社後どんなことをしたいか」という言葉を面接で言語化することができ、良い印象を与えることが可能です。
面接対策で「丸暗記」という方法がありますが、自己分析をしっかりとやっていれば暗記などしなくても自然と話せるようになるはずです。
③転職後に後悔しないため
転職後に後悔しないためにも、自己分析をして、自分が最も大事にするものを明らかにしなければなりません。
お金・時間のどちらを重視するのかといった価値観をはじめ、希望する勤務時間帯や休日数、勤務地などを事前に明確にしておきましょう。
ここに時間をかけなければ、転職を繰り返すような人生になってしまうかもしれません。
転職時の自己分析をする際の注意点4つ
①自分の短所ばかり見てしまう
自分の短所ばかり探してしまうネガティブ思考な人は、自己分析の際に自分の短所ばかり見てしまわないように注意してください。
結果的に自己嫌悪に陥ってしまい、自分の挑戦する領域や可能性を狭めてしまいます。
集中力がない いろいろなことに興味がある
転職活動では自分自身を企業に売り込むという視点を忘れないようにしましょう。
②思い込みで強みを決めてしまう
自分が強みだと思っている部分が、周りから見るとそうでもなかったというケースはとても多いです。そのため、思い込みで強みを決めてしまうのは転職失敗につながります。
面接では「具体的にどんな事をしてきましたか?」と深掘りされて聞かれるので、あなたの経験と照らしあわせて客観的に判断することが大切です。
強みを客観的に見つける手っ取り早い方法として、周りの友人や家族などに聞いてみるという方法があります。
周りの人に聞いてみることで、あなたが思ってもいなかった強みが発見できるかもしれませんよ。
③自己分析に時間を費やしすぎる
自己分析をするのは大切なことですが、あまりに時間をかけ過ぎて転職活動がおろそかにならないようにしましょう。
転職活動は多くの時間と体力を要します。自己分析だけで転職疲れしてしまわないように注意しなければなりません。
というのも、実際に行動してみないとわからないことも多々あるからです。
理想と現実のギャップが思ったよりも大きい場合などは、軌道修正をしていく必要があるでしょう。
④1度だけしか自己分析をしない
転職活動をしていく中でも自分の事が段々わかってくる場合もありますし、業界を知っていくうちに意識が変わるかもしれません。
そのため、考えがブレそうになったら定期的に自己分析をしてみるのがいいでしょう。
大事なのは多くの情報に流されないこと。常に主体性を持って転職活動に臨みましょう。
転職前の自己分析のやり方【ワークシートあり】
そこでCAREER BIBLEでは、簡単なステップで手軽に自己分析ができる「自己分析シート」を作成しました。
STEP.1 目標・将来像を明らかにしよう
このステップでは、あなたが思い描く将来像や大事にしたい価値観などを明らかにしていきます。
自分の現在地を知り、理想とする未来までどのくらいの距離があるのか、あなたの人生としっかり向き合いましょう。
考え抜いた結果「やはり転職はしない」という結論に落ち着いたとしても、それはそれで良いことです。
1-1. あなたが将来やりたいこと・ミッションを明確に
ここではあなたが将来目的にしていることや、どんなライフスタイルで生活したいかを書いてみましょう。
ポイントとしては、「35歳までに年収500万円に到達する」のように具体的な数字を入れることですね。
将来の目標(例)
- 30歳までに年収600万円を達成する
- 〇〇社で働く
- 場所に縛られないスタイルで自由に働く
1-2. あなたが大切にしたい価値観は?
価値観の項目では、あなたが人生でなにを最も大事にするかを書きます。
例えば、お金・仕事・家族・自由な時間などですね。
また、なぜその価値観を大切にしたいかという理由についても書いておきましょう。
理由・・・子どもの成長をそばで見守りたいから
1-3. 現在の仕事の不満点と続けた場合の影響を考える
将来の目標、大切にしたい価値観を明らかにできたら、次は現在の仕事に目を向けましょう。
まずは、今の仕事は将来の目標を達成するために必要かどうか。また、自分の価値観とマッチしているか考えます。
そして、仕事を続けていた場合の最悪の事態も想定しておくようにしましょう。
1-4. 転職したい理由を明らかにしよう
ここまで書いてきた内容をもとに、あなたが転職したい理由を明確にしましょう。
ここをハッキリとさせておくことで、転職活動がスムーズに進みます。
また、転職活動中に迷ったらこの項目を見返すといいですね。
転職の目的(例)
- 年収をアップさせて貯金をするため
- 残業を減らして家族と過ごす時間を増やすため
- スキルアップのため
STEP.2 自分のキャリアを振り返ろう
正直、キャリアの振り返りは面倒で地道な作業です。
しかし、これをやっておくと、面接での合格率が格段にアップしますので必ずやっておきましょう。
面接では「今まではどんな仕事をしてきましたか?」と必ずと言っていいほど聞かれます。
キャリアの振り返りをしておくことで、こういった質問にしっかりと応えられるようになります。
また、目標に対してあなたがどの地点にいるのか再確認できるので、どういった会社選びをしていくべきかハッキリとするでしょう。
①仕事の概要を書こう
まずはこれまでの仕事の概要を書いていきます。
年月に加えて、出向などの場合は勤務地や具体的なプロジェクトの内容を書いておくと後で整理しやすいですね。
②身についたスキルの洗い出し
どんなスキルが身についたかに加えて、スキルが身についた理由も書いておくと面接の際のアピールポイントとなります。
例えば、提案力が身についたならば、一日に3件の法人営業を行っていたことなどが理由として挙げられます。
自分が出した成果と結びつけると考えやすいですね。
③今までの経験を踏まえて総括をしてみる
そのプロジェクトは楽しかったのかどうか、どこが大変だったか。など、思ったままに書くのがいいでしょう。
すべて書き終わった後に「自分はこういう仕事が好きなのか」と発見するきっかけになります。
STEP.3 転職の希望条件を決定しよう
自分のキャリアや価値観・将来の目標を振り返ることができたら、いよいよ転職時の条件決めです。
また、理想の条件を書いていく際に、転職後にどんな困難が予想されるかも考えておくといいでしょう。
こうすることで、良い面ばかり見ずに、悪い点にも目を向けられるようになります。
STEP.4 自分の強みを発見しよう
求人票には「主体性」がある人などといった募集条件が良く書かれていますよね。
しかし、自分では主体性があると思っていても実際はそうでもないというパターンは多く、自分を客観視できていない人ほど面接で落ちやすいです。
そこで、このステップでは「社会人基礎力」をもとにあなたの強みを発見していきましょう。
社会人に必須な能力「社会人基礎力」とは?
具体的にどのような力が必要と定義されているのか、以下にまとめました。
- 主体性 : 物事に進んで取り組む力
- 働きかけ力 : 他人に働きかけ、巻き込む力
- 実行力 : 目標を設定し、行動する力
- 課題発見力 : 現状を分析し、目的や課題を明らかにする力
- 計画力 : 課題解決に向けたプロセスを明らかにし、準備する力
- 創造力 : 新しい価値を生み出す力
- 発信力 : 自分の意見をわかりやすく伝える力
- 傾聴力 : 相手の意見を丁寧に聴く力
- 柔軟性 : 意見の違いや立場の違いを理解する力
- 状況把握力 : 自分と周囲の人々や物事の関係性を理解する力
- 規律性 : 社会のルールや人との約束を守る力
- ストレスコントロール力 : ストレスの発生源に対応する力
社会人基礎力をもとに自分にどんな強みがあるか見つけよう
そう思う理由や根拠を書いておくと、面接の際に受け答えしやすくなります。
また、どうしても判断ができない場合は友人や家族といった周囲の人に聞いてみましょう。
この作業をしておけば、企業が求めている人材が自分の能力とマッチしているか判断しやすくなります。
【ツール】転職時の自己分析におすすめのWebアプリ
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市場価値に応じてあなたを求めている企業の数や類似したユーザーの平均年収などが見れるため、「他の人と比べて自分のスキルや経験はどうなのかな?」と思った場合や、希望年収をどれくらいにすればいいのか分からないという場合に最適です。
【面倒な人向け】転職時の自己分析におすすめの本
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ストレングス・ファインダー|サクッと診断したい人向け
ストレングスファインダーとは、アメリカの世論調査&
受験するためには書籍を購入しなければならないので、お金がかかってしまいます。
しかし、受験しておくと自分の強みを客観的に理解できるので、時間がない人にはおすすめです。
マイナビ転職 転職者のための自己分析|注意点を網羅したい人向け
「転職者のための自己分析」は、マイナビ転職から出版されている自己分析に関しての解説書です。
自己分析のやり方から、自己分析を活かした履歴書・職務経歴書の作成方法などを網羅しているため、ざっくりと注意点などを知りたい場合に最適です。
LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略|人生の指針を決めたい人向け
「LIFE SHIFT」は自己分析に関する本では無いのですが、100歳まで生きるという現代において、どのように生きればいいかという指針を示してくれます。
年齢ごとにシナリオの例があるため、こんな生き方をするとどうなるんだろう?という視点でどんどん読み進めることができます。
【まとめ】転職成功には自己分析が必要不可欠!
- 自己分析は転職成功のために不可欠
- 自己分析をすることで、転職活動がスムーズに進む
- 企業を選びを失敗しにくくなる
自己分析は面倒な作業なので、やりたくないという人も多いでしょう。
しかし、転職に成功している方は必ず取り組んでいる作業でもあります。
もし、どうしても自分で自己分析ができないという場合は「パソナキャリア」や「マイナビエージェント」といったキャリアカウンセリングが充実している転職エージェントを利用するのも手段の1つでしょう。