転職エージェントというと「登録が面倒」だったり「本当に転職活動に有利に働くのか?」と思っている方も多いではないでしょうか。
結論から言えば、転職エージェントは、忙しくてなかなか転職活動を進められない方や、質の高い転職をしたい方は利用するべきでしょう。
しかし、間違った利用の仕方やエージェントの選定を間違えると、むしろ転職活動に支障が出てしまいます。
目次
転職エージェントを利用すべきか悩んでいるなら、ぜひこのページを最後まで読んでいただきたいです。
そうすれば、転職エージェントとはどのようなサービスなのか理解でき、転職成功の第一歩を踏み出すことができるでしょう。
転職エージェントは無料で転職活動のサポートをしてくれる
具体的には以下のようなサービスがあります。
受けられるサービス
- 求人紹介
- キャリア・仕事内容の相談
- 履歴書など各種書類の添削
- 面接指導
- 面接・採用試験などの日程交渉代行
- 給与交渉
でも、どうしてこんなサービスが無料で利用できるのかな?
求職者の入社決定後、求人企業からエージェント側に年収の約30%前後が謝礼として支払われますが、入社後半年~1年ほど働かないと入金されません。
そのため、エージェント側は求職者をすぐに辞めてしまうような企業には紹介できないのです。
一方、個人で転職活動を進める場合、面倒な手続きをすべて自分でこなさなければなりませんので、転職する場合は可能な限り転職エージェントを利用するのが良いでしょう。
転職エージェントを使うメリット・デメリット
転職エージェントは無料で利用可能ですし、求職者にとってはメリットが多いサービスです。
しかし、デメリットも理解していないと転職の失敗につながってしまいます。
ここからは転職エージェントを利用するメリット・デメリットについて見ていきましょう。
転職エージェントを使う5つのメリット
- 無料で転職活動の全面サポートを受けられる
- 独自の非公開求人がある
- 面接日程の調整や給与交渉を自分の代わりにしてくれる
- 面接・書類添削などのサポート
- 退職トラブルの解消をしてくれる
転職エージェントを使う3つのデメリット
- 年齢や市場価値によってサービスが受けられない場合も
- 悪質なエージェントに当たる可能性
- 転職活動に時間がかかる場合がある
大手の転職エージェントなどは安心ですが、一方で悪質な転職エージェントが存在するのも確かです。
こういったエージェントは、明らかに求職者と求人企業がマッチしていないのにゴリ押しで入社させようとしたり、ブラック企業の案件を紹介してくる場合もあります。
転職エージェントと転職サイトの違い
転職エージェント | 転職サイト | |
求人数 | 厳選されている。 エージェント独自の非公開求人も。 | 常時10万件程の案件がある。 選択肢は多いが、判断力が必要。 |
速さ | エージェントと打合せしながら進む。 スピード感はない。 | 本人次第。 自分のペースで進められる。 |
内定率 | 企業ごとの対策が可能。 内定率は高い。 | 転職サイト経由で来る人は多い。 書類選考で落ちる可能性あり。 |
情報 | 希望企業の内部情報を含め 細部まで分かる | 転職サイト上に 出ている情報のみ。 |
交渉 | 面接の日程や給与交渉など すべて調整してくれる。 | すべて自分で 行わなければならない。 |
アドバイス | キャリア全体のアドバイスや 市場価値について知ることが出来る。 | アドバイスは受けられない。 |
試験対策 | 企業ごとの面接対策や、 書類の添削を行ってくれる。 | サポートは受けられない。 |
上記の表を見ていただくとわかる通り、転職活動の質で言えば圧倒的に転職エージェントの方が優れています。
年齢や市場価値でサポートを受けられない、性格的に合わないなど、どうしてもエージェントが利用できない場合に転職サイトを活用するのが良いでしょう。
転職エージェントの選び方・注意するべきポイント
転職エージェントは使いこなせればとても強力な存在です。
しかし、どの転職エージェントでも良いという訳ではありません。
誤った転職エージェントを選んでしまうと、あなたのキャリアが台無しになってしまう可能性だってあるのです。
ここからは、各転職エージェントの比較をしながら、優良転職エージェントの選び方について解説していきます。
特化型と総合型転職エージェントの違いについて知ろう
転職エージェントには大きく分けて『総合型転職エージェント』と『特化型転職エージェント』の2種類があります。
- 総合型・・・複数の業界を網羅した転職エージェント(リクルートエージェント, dodaなど)
- 特化型・・・業界・職種ごとの転職支援に特化した転職エージェント(マイナビクリエイター, ギークリーなど)
- 案件数が非常に多い
- 他の業界に挑戦できる
- エージェント経験が長い担当者が多い
- 専門型に比べて業界知識に乏しい
- 業界特有の試験や面接の対策が可能
- 業界出身の担当者が多く、知識が豊富
- 案件数が少ない。ゴリ押しされる可能性も。
- 特化型とはいえ、総合型の方が案件が多い場合がほとんど。
- テレビ・マスコミ(労働形態が複雑、業界知識必須)
- エグゼクティブ・ハイクラス(ヘッドハンティングなどの場合)
- アパレル・ファッション(店舗見学などが可能なため。面接など特殊)
- 外資系企業(試験や面接が特殊な傾向あり。特にコンサル系は注意)
総合型転職エージェントの選び方
日本には、現在18,000以上の転職エージェントがあると言われています。
そのすべてに言及すると私の心が折れてしまうので、ここでは一般的に利用者が多い大手の転職エージェントで、評価が高いものを厳選してご紹介いたします。
また、総合型転職エージェントを利用する場合、担当者との相性が非常に大事です。相性が悪いと、転職活動に支障が出てしまいますからね。
そのため、まずは少なくとも3社は登録しておき、面談に行った後にどの転職エージェントを利用するか判断するのが良いでしょう。
各エージェントの特徴 | |
---|---|
リクルートエージェント | 圧倒的な求人数だが、担当者の質にムラがある。 他社との併用推薦。 |
doda | 求人数とサポートが充実。 どの層にもオススメできるバランスの良さ。 |
パソナキャリア | 好条件の独占求人あり。 首都圏の転職・女性の転職に強い。 |
マイナビエージェント | 非常に丁寧な対応が魅力。 はじめての転職や20~30代の若い方にオススメ。 |
ワークポート | 元々はIT特化型のため、ITに強い。 転職決定人数が非常に多い。 |
JACリクルートメント | ハイクラスならここがNo.1。 中高年の転職に強い。 |
ハタラクティブ | 20代に特化。 フリーターや未経験、既卒から正社員を目指せる。 |
2つ目以降は自分の状況にあった転職エージェントを選ぶようにしましょう。
特化型転職エージェントの選び方
もう志望業界が定まっていて、業界出身のキャリアアドバイザーじゃなきゃ不安という方は特化型を利用するのがいいでしょう。
どちらかに絞らなければいけないという訳ではないので、総合型と特化型の併用も全然アリですからね。
下記では各業界毎のオススメ転職エージェントを紹介します。
業界 | エージェント | 特徴 |
IT・Web | ギークリー | 年収アップに強い 首都圏での転職向き。 |
ゲーム | マイナビクリエイター | ゲーム業界大手多数。 ポートフォリオ作成指導あり。 |
アパレル | iDA | アパレルでは保有件数ダントツ。 サポートも丁寧。 |
マスコミ | マスメディアン | 宣伝会議グループ運営。 数少ないマスコミ系転職エージェント。 |
薬剤師 | 薬キャリエージェント | 求人の幅が広い。若手~ベテランまで。 |
看護師 | レバウェル看護(旧:看護のお仕事) | 国内最大級。 全国12万件以上の事業所情報。 |
厳密には特化型ではないのですが、『JACリクルートメント』はハイクラス求人に強いため、国内にある外資系企業に転職するならオススメです。
また、ヘッドハンティングというシステムを設けている『ビズリーチ』も外資系企業への転職へは強いです。
どちらもハイキャリア向けですので、キャリアに自信のある方はぜひ活用してみてくださいね。
転職エージェントを使う場合の注意
転職エージェントを使う前に、前提として知っておかなければならないことがあります。
それは、転職エージェント側も「ビジネス」でやっているということです。
この担当者はどうなのかを客観的に見るためにも、他社と比較することが大事です。リスクヘッジのためにも必ず複数社を併用するようにしましょう。
転職エージェント利用の流れ
流れは各エージェントによって若干異なる場合がありますが、大まかな流れは同じです。
登録後に不安にならないよう、事前に流れを確認しておきましょう。
最近では企業名を謳った悪質なサイトやメールが増えています。個人情報保護のためにも、公式サイト以外からの登録は絶対に止めましょう。
通常は数日以内に電話かメールで連絡が来ますが、1週間待っても来ない場合は催促した方がいいですね。
電話連絡の際に聞かれる内容は転職エージェントによって異なりますが、基本的には希望条件や希望業界などです。
キャリアカウンセリングは転職エージェントのオフィスに訪問する場合がほとんどです。遠方の場合は相談次第で近くに来てくれることもあるでしょう。
また、どうしても都合が合わなければ電話での対応も可能です。
初回面談時のテーマはエージェントによって異なりますが、どのエージェントでも共通するのは以下のような内容です。
- 今までのキャリア・仕事に関して
- 転職したい理由・目的
- どんな仕事を希望するのか
- 転職活動のペース・方向性
- 注意事項・転職エージェントの使い方
初回面談の対応で、今後このエージェントを利用していくのかどうかしっかりと見極めましょう。
転職エージェントが希望条件にマッチした求人を厳選して紹介してくれます。
求人紹介数はスキルや年齢によって大きく変わるため一概には言えませんが、一般的には5~30件ほどでしょう。
あまりにも希望とかけ離れている場合は、担当者とのコミュニケーションが不足している場合があります。
志望企業が決定したら、次は履歴書や職務経歴書といった各種書類の作成に移ります。
面接が得意という人ほど手を抜きがちな書類作成ですが、書類選考で落ちてしまっては意味はありません。
担当者に何度も添削してもらい、最高の状態で提出できるように仕上げましょう。
応募の際に担当者は推薦状を送付してくれます。
応募の際には推薦状を添えて提出する形になります。推薦状に関しては担当者にお任せで大丈夫です。
ひとりで転職活動をしていると絶対に受けられない恩恵の一つですね。
面接の日取りが確定したら、本番に備えて面接の対策をしていきます。
各企業とのつながりが深い担当者であれば、企業ごとの傾向や対策を教えてくれるでしょう。
模擬面接をしてくれる転職エージェントがほとんどなので、実際に練習したいと思う人はぜひ活用してくださいね。
いよいよ採用試験になります。
担当者は企業から面接でのフィードバックを受け取っているため、もし失敗したとしてもダメだった点を次の面接までに修正できれば良いでしょう。
一つ覚えていて頂きたいのが、転職の面接は受け身では合格しないということ。あなたの魅力や伝えたいことを積極的にアピールしましょう。
内定後も転職エージェントはしっかりとサポートしてくれます。
また、退職トラブルにも対応してくれますので、退職時に不安なことがあれば気軽に担当者に相談してみましょう。
まとめ
- 転職エージェントとは無料で転職活動のサポートをしてくれるサービス
- 転職エージェントの利用で転職活動の負担を減らすことができる
- 担当者との相性もあるので、必ず複数社を比較することが大切
- プロによるアドバイスを受けられるため、転職成功につながりやすい
転職活動は人生において大きなイベントです。
転職エージェントの利用を迷っているならば、完全無料なのでぜひ一度気軽に試してみるのが良いでしょう。
繰り返しになりますが、最近では企業名を謳った悪質なサイトやメールが増えているため、公式サイト以外からの登録は絶対に止めましょう。
公式サイト | |
---|---|
リクルートエージェント | https://www.r-agent.com/ |
doda | https://doda.jp/ |
マイナビエージェント | https://mynavi-agent.jp/ |
パソナキャリア | https://www.pasonacareer.jp/ |
ワークポート | https://www.workport.co.jp/ |
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