近年、クリエイターにプレゼン能力が必要だと言われるようになり、多くの大学や専門学校でプレゼンテーションの授業が取り入れられています。
実際、転職市場でもプレゼンテーションの能力や、会議で積極的に発言できる人材が求められています。
クリエイターにプレゼンテーション能力が必要な3つの理由
- 自分のアイデアを伝えるため
- チームメンバーとスムーズに制作を進めるため
- 制作物の意図を正しく伝えるため
1.自分のアイデアを伝えるため
クリエイターといっても、特殊な芸術家ではない限り、チームで制作する事がほとんどです。
そのため、クライアントを納得させる企画を考えるためにチームメンバーで企画会議をしていきます。
その中であなたの素晴らしいアイデアを的確に伝えるためにもプレゼンテーション能力は必須です。
2.チームメンバーとスムーズに制作を進めるため
前述したように基本的にはチーム制作なので、制作を担当する箇所がそれぞれ分かれます。
そのため、担当ごとに意見のぶつかり合いが起こることもクリエイティブの現場ではあります。
例えば、「もっとユーザーにとって便利にしたい」という思いがプログラマーにはありますが、デザイナーは「この機能を実装すると操作画面が複雑なってしまう」という意見があります。
あなたがやろうとしていることは、ユーザーにとってどれだけ利益があるかという事を筋道を立てて説明すれば、チームメンバー全員が納得するでしょう。
3.制作物の意図を正しく伝えるため
制作物に関して、あなたが意図した通りにユーザーが読み取ってくれることは、実はほとんどありません。
あなたが制作物をクライアントに見せるときにも、同じことが言えます。
あなたが制作の意図を伝えなかったために、まったく効果的でない使われ方をしてしまったり、間違った評価をされてしまうかもしれません。
最近ではLGBTや人種・性別などの差別に関しては特に配慮が必要です。
実際、プレゼンありと無しでは評価が180度異なる場合も多くあります。
制作物のクオリティが低くても、プレゼン技術でカバー出来る場合もあったりと、プレゼンテーションは大きな武器になります。
あなたの作った物を正しく評価してもらうためにも、プレゼン能力は必須なのです。
プレゼンテーション能力の磨き方
会議で積極的に発言する、周囲とコミュニケーションを多くとる
今すぐ始められるトレーニングとして、コミュニケーションを多くとる方法があります。
周りにクリエイターがいる環境ならば、制作物のコンセプトや企画意図を聞いてみたりするといい勉強になります。
また、あなたの意見や考えを積極的に発言するというのもプレゼン能力アップの近道です。
TED(Technology Entertainment Design) を観る
TED(Technology Entertainment Design)とは、ニューヨークに本部がある非営利団体です。
毎年、世界的な有名人・著名人がプレゼンテーションを行う講演会「TED Conference」を主催しています。
TEDのプレゼンテーションは良質なものがほとんどで、話の組み立てや間の取り方、スライドの活用など、参考になる点が多いです。
プレゼンテーションの映像はTEDのホームページやYoutubeチャンネルで無料で視聴が可能ですので、ぜひご覧ください。
参考 TED TalksTED Ideas worth spreadingプレゼンの回数をこなす
「プレゼンの8割は準備」と言われるほど、準備が大切なプレゼンテーションですが、どれだけ準備していても失敗してしまうこともあります。
例えば、緊張しやすかったり、時間を大幅に超えてしまったり… こういった事は、慣れで解決していくしかありません。
プレゼンは回数を重ねるごとに上達できますので、練習がてら遊びでやってみるのもいいかもしれません。
プレゼン、コミュニケーションに関しての書籍を読む
プレゼンを題材にした書籍は数多くあり、私も多くの書籍を読んできました。
しかし、どの内容も「プレゼンテーションzen」というベストセラー書籍に勝るものはありませんでした。
この書籍にはスティーブ・ジョブズに学ぶ教訓や、「伝わる」プレゼン方法の他に、前述したTEDのカンファレンスで利用されたスライドサンプルなども収録されていて、スライドのデザインについても学ぶことが可能です。
書籍で勉強しようと考えている方は一読をオススメします。
まとめ
クリエイターは、ものづくりをする職業ですので、当然制作のスキルは求められます。
しかし、それと同じくらい「伝える技術=プレゼンテーション能力」も大切です。
素晴らしい作品を作っても、見てくれる人がいなければ意味は無いですからね。
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