【いくら?】失業保険でもらえる金額の計算方法を解説

田中くん
失業保険はいくらもらえるのかな?どのくらいの期間もらえるの?
ねこくん
失業保険の金額は、退職前の給与年齢退職理由によって決まります。ただ、計算の流れ自体は決まっているので、ポイントを押さえれば自分でも把握できますよ。

このページでは、こんな疑問に答えていきます。

※ 基本手当の金額や上限は年度ごとに見直されるため、本文では令和8年1月の最新情報をもとに説明しています。

ねこくん

#この記事を書いた人

みんなの転職アドバイザー

ねこくん

経歴

新卒でブラック企業に入社し、耐えきれず1年で退職。その後人材系企業にて転職支援に携わる。フリーランスとして数年活動し、現在は経営者。
さまざまな人の転職・キャリア構築をサポートしています。

失業保険の給付金額を計算する3つのステップ

田中くん
自分の場合、失業保険でもらえる金額はいくらなのかな?
ねこくん
金額の求め方は以下の3ステップです。
給付金額を計算するステップ

賃金日額を求める

基本手当日額を求める

給付日数と基本手当日額から手当総額を求める

ねこくん
一つひとつの計算は難しくありません。順番通りに進めれば、自分の場合の受給額を具体的にイメージできます。

失業保険の給付金額を計算

※ 金額は制度改定前提の一例です。実際の支給額は年度・上限額により異なります。

手当総額を計算するために、まずは「賃金日額」を求める必要があります。

賃金日額は、失業保険の金額を計算するうえでの基準となる数値です。

賃金日額の求め方
  1. 離職前6ヶ月間の給料合計額を出す
  2. 給料合計額を参考に賃金日額を求める

失業保険の金額は、退職前の給与をもとに計算され、目安としては50~80%程度になる仕組みです。

ただし、実際の給付額は賃金日額や年齢、上限額によって調整されます。※ 60~64歳の場合は給付率の考え方が異なる

各ステップについて、詳しく見ていきましょう。

①退職前6ヶ月間の給与合計を計算する

ねこくん
まずは、退職前6ヶ月間の給与合計額を調べましょう。
田中くん
給与明細が無いかも…どうすればいいかな?

過去に支給された給与は、給与明細だけではなく、退職時に受け取ることが可能な「離職票2」にも記されているため、そちらに記載されている賃金額をもとに確認しましょう。

注意
給与合計には退職金やボーナスは含めず、残業代・通勤手当などの各種手当は計算に含めるようにしましょう。

②給料合計額を参考に、賃金日額を求める

ねこくん
過去の給与合計が出せたら、次は1日あたりの平均賃金を求めます
賃金日額の計算
①で求めた退職前6ヶ月の間に支払われた給与合計 ÷ 180日(30日×6ヶ月) = 賃金日額
注意
なお、この「180日」は実際の出勤日数ではなく、制度上「30日×6か月」として一律で計算されます。

③離職時の年齢と、賃金日額をもとに、基本手当日額を求める

ねこくん
②で求めた賃金日額を、離職時の年齢にもとづいて計算していきます。

賃金日額が計算できたら、次は離職時の年齢に注目しましょう。

年齢によって給付率が変わり、区分は以下の4パターンに分類されます。

離職時の年齢区分
  1. 29歳以下または65歳以上
  2. 30~44歳
  3. 45~59歳
  4. 60~64歳
あなたの離職時の年齢が何歳になるか当てはめてそれぞれ計算していきましょう。

なお、以下の表は厚生労働省が公表している資料をもとに、基本手当日額の決まり方を理解するための目安として整理したものです。

計算方法自体は厚生労働省が定めており、ハローワークでは、そのルールをもとに個々の状況を反映して金額を確定します。

引用元:令和7年8月 雇用保険の基本手当額変更|厚生労働省

離職年齢賃金日額計算式給付率
29歳以下
または
65歳以上
3,014円未満下限下限額適用
3,014円以上~5,340円未満180%
5,340円以上~13,140円以下280~50%
13,140円超~14,510円以下350%
14,510円超上限上限額適用
30~44歳3,014円未満下限下限額適用
3,014円以上~5,340円未満180%
5,340円以上~13,140円以下280~50%
13,140円超~16,110円以下350%
16,110円超上限上限額適用
45~59歳3,014円未満下限下限額適用
3,014円以上~5,340円未満180%
5,340円以上~13,140円以下280~50%
13,140円超~17,740円以下350%
17,740円超上限上限額適用
60~64歳3,014円未満下限下限額適用
3,014円以上~5,340円未満180%
5,340円以上~11,800円以下5・6の
低い方
45~80%
11,800円超~16,940円以下445%
16,940円超上限上限額適用
給付率の考え方(参考)
※ 以下は給付率の仕組みを示した参考式です。
  1. y=0.8 × w
  2. y=0.8w-0.3{(w-5,340)/7,800}w
  3. y=0.5 × w
  4. y=0.45 × w
  5. y=0.8w-0.35{(w-5,340)/6,460}w
  6. y=0.05w+4,720

※ w は「賃金日額」、y は「基本手当日額」を表しています。

基本手当日額の下限額は、年齢に関係なく2,411円になります。

また、離職年齢ごとの基本手当日額の上限額は以下になります。

上限
29歳以下7,255円
30~44歳8,055円
45~59歳8,870円
60~64歳7,623円
田中くん
基本手当の計算って複雑で難しいな・・・
ねこくん
一見ややこしく見えますが、流れを一つずつ追っていけば大丈夫ですよ。ここからは、具体例で基本手当日額の計算の考え方を確認していきましょう!

例 : 25歳で退職した場合(毎月の給与支給額30万円)

基本手当日額の計算の流れ
  1. 離職前6ヶ月間の給与合計を出す
  2. 給与合計から賃金日額を求める
  3. 賃金日額と年齢区分をもとに基本手当日額を計算する
ねこくん
まずは、離職前6ヶ月間の給与合計を計算します。
離職前6ヶ月間の給与合計
30万円 × 6ヶ月 = 180万円
田中くん
次は、1日あたりの賃金に換算するんだよね。
賃金日額を計算
180万円 ÷ 180日(30日×6ヶ月) = 1万円
ねこくん
続いて、賃金日額と年齢をもとに、基本手当日額を求めます。
今回の例では、離職時の年齢は25歳、賃金日額は1万円なので、以下の区分に当てはまります。
離職年齢賃金日額計算式給付率
29歳以下
または
65歳以上
5,010~12,330円251~79%
給付率の考え方(参考)
※ 以下は給付率の仕組みを理解するための参考計算です。
  1. 0.8 × 賃金日額
  2. 0.8 × 賃金日額 − {0.3 ×(賃金日額 − 基準額)÷ 区分幅}× 賃金日額
基本手当日額を計算(目安)
0.8 × 10,000 − (0.3 × {(10,000 − 5,010) ÷ (12,330 − 5,010)} × 10,000)

5,954円(基本手当日額の目安)

田中くん
なるほど。計算の流れを理解することが大事なんだね。
ねこくん
この計算はあくまで目安ですが、仕組みを知っておくと安心できますよね。実際の手続きでも、同じルールをもとに金額が決まりますよ!

失業保険の給付日数は退職理由によって異なる

田中くん
失業保険で受け取れる金額は分かったけど、どのくらいの日数もらえるのかな?
ねこくん
失業保険が支給される日数は、退職理由や雇用保険の加入期間などによって異なります。

失業保険が受け取れる期間は、退職理由や被保険者期間などによって決まっており、原則として90日〜330日の範囲で設定されています。

この、失業保険が支給される日数のことを「所定給付日数」といいます。

失業保険が受け取れる期間

注意
障害のある方など、就職が特に困難とされる場合は、所定給付日数が最大360日となるケースもあります。

ここからは、退職理由ごとに所定給付日数を見ていきます。

そもそも退職理由の違いってなに?という場合は、『自己都合退職・会社都合退職の違い』で解説していますので、合わせてご覧ください。

自己都合退職の場合、給付日数は最長で150日間

田中くん
自己都合退職の場合は、どれくらいもらえるんだろう?
ねこくん
自己都合退職の場合、給付日数は年齢ではなく、在職中の雇用保険の加入期間(被保険者期間)によって決まります。
被保険者期間ごとに見ていきましょう。
被保険者期間給付日数
1年未満 ~ 10年未満90日
10年以上~20年未満120日
20年以上150日

会社都合退職の場合、給付日数は最長で330日間

田中くん
自己都合退職だと、長年勤めててもほとんど給付日数に変わりはないんだね。会社都合退職はどうなのかな?
ねこくん
その場合、倒産や解雇など本人の意思に反し離職せざるを得ない点が考慮され、自己都合退職に比べて給付日数が手厚く設定されています。

また、会社都合退職の場合、給付日数は年齢と在職中における雇用保険の加入期間によって決定します。

1~4年5~9年10~19年20年以上
29歳以下90日120日180日
30~34歳120日180日210日240日
35~44歳150日240日270日
45~59歳180日240日270日330日
60~64歳150日180日210日240日

※ 雇用保険の加入期間が1年未満の場合は、年齢に関わらず給付日数は90日です。

田中くん
表を見ると、45~59歳の場合が特に手厚いね!
ねこくん
そうですね。この年代は再就職までに時間がかかりやすいことから、給付日数が長めに設定されています。

例えば25歳、被保険者期間3年、会社都合で退職した場合は、29歳以下、雇用保険加入期間が1~4年に当てはまるので、給付日数は90日になります。

賃金日額と給付日数から失業保険の手当総額を計算

ねこくん
ここまでで、基本手当日額と所定給付日数が分かりましたね。次は、この2つを使って失業保険でもらえる手当の総額を確認していきましょう!

失業保険は、「基本手当日額 × 支給対象日数」で支給額が決まります。

そのため、1か月あたりの支給額の目安は、基本手当日額に28日分を掛けて考えるのが一般的です。

賃金日額5,954円の場合(1か月分の目安)
5,954円 ✕ 28日 = 166,712

また、失業保険でもらえる手当の総額は、次のように計算できます。

手当総額
所定給付日数(90日) ✕ 基本手当日額(5,954円) = 535,860円

※ 上記の金額はあくまで目安です。実際の支給額は、認定日ごとの支給日数や端数処理などを踏まえて決定されます。

失業保険を最大限受け取るには離職6ヶ月前の給与を増やそう

田中くん
失業保険の受給額を左右するポイントって、ほかにもあるのかな?
ねこくん
大きなポイントの一つが、離職前6ヶ月間に支払われた給与です。

失業保険の基本手当日額は、離職前6ヶ月間に支払われた給与の平均額をもとに計算されます。

そのため、結果として離職前6ヶ月間の給与総額が高いほど、基本手当日額も高くなる仕組みになっていることが分かると思います。

そのため、退職前に残業や休日出勤などを増やしておくのが失業保険を多くもらうコツと言えるでしょう。

田中くん
なるほど。参考にします!
ねこくん
はい。ただし、これはあくまで制度上の計算方法を説明したものであり、意図的に残業や休日出勤を増やすことを推奨するものではありません。
注意
基本手当日額には年齢ごとに上限があるため、一定額以上の給与を得ていても、必ずしも受給額が比例して増えるわけではありません。

ただし、健康保険の任意継続をする場合は注意!

ねこくん
もう一つ注意したいのが、退職後の健康保険の選択です。
田中くん
健康保険の任意継続って、どういう制度なんだっけ?

会社の健康保険に加入していた人は、条件を満たせば、退職後も最長2年間、同じ健康保険を任意で継続することができます。

この任意継続を選択した場合、健康保険料は在職中の標準報酬月額(主に4月〜6月の給与をもとに決定)を基準に算出されます。

そのため、4月〜6月の給与が高くなると、退職後に支払う健康保険料が増えるケースもあります。

ねこくん
失業保険だけでなく、健康保険料とのバランスも考えておくことが大切ですね。
田中くん
なるほど。任意継続を考えている場合は4~6月は残業などを増やさないほうがいいんだね。

まとめ

この記事のまとめ
  • 受給金額は離職時の年齢と、賃金日額をもとに計算できる
  • 給付日数は退職理由によって異なる
  • 受給金額を増やすコツは退職前6ヶ月間の給与を増やすこと

基本ルールさえ押さえておけば、退職前の残業量を調整するなどして金額を増やすことも可能です。

失業保険についてしっかりと学んでおき、退職後の金銭面の不安を少しでも解消できるように計画を立てておきましょう。

ねこくん
もしなにか不安なことや質問がございましたら、 LINE @biblecareerから気軽にご質問くださいね。

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