転職経験があまりない方にとって、履歴書の志望動機の欄をどう書くかは悩みどころです。
少しでも好印象を与えるためにはどんなことを書けばいいのか、今回はそのまとめ方のコツやポイントを例文を交えて紹介していきます。
この記事を順に見ていけば、履歴書の志望動機を完成させることができるので、一緒に学んでいきましょう。
#この記事を書いた人
みんなの転職アドバイザー
ねこくん
新卒でブラック企業に入社し、耐えきれず1年で退職。その後人材系企業にて転職支援に携わる。フリーランスとして数年活動し、現在は経営者で法人3期目。
さまざまな人の転職・キャリア構築をサポートしています。
目次
転職での志望動機、企業が見るポイントは?
「この志望動機ならうちの会社じゃなくても良いんじゃない?」と思われてしまった場合、書類選考で落ちてしまいます。
逆に、この会社が良い!という理由と貢献できるポイントをアピールできれば好印象なので、志望動機の使いまわしなどをせずに1社ずつ丁寧に考えていくことが転職成功のコツです。
【必須】履歴書の志望動機を書く前の4STEP
ここからは、各項目で意識したいことや注意点を解説していきます。
STEP1|自己分析で強みや希望条件を明らかにする
自分が思っている強みが周りからすればそうでもない・・・ということはよくあり、自分を客観的に見れていないと効果的なアピールは難しいです。
自己分析を丁寧に行うと価値観に合った転職が可能になるので、ミスマッチを防ぐためにも必ず取り組みましょう。
STEP2|今までのキャリアで身につけたスキルをまとめる
こちらも、自己分析でキャリアの棚卸しをする際に一緒に考えましょう。箇条書きなどで強みになりそうなポイントをまとめておくと後で見返しやすいです。
こんなスキルや経験がアピールに
- WordやExcelなどのソフトウェア
- 英語・中国語などの語学力
- 簿記や会計・金融知識
- デザインや色彩知識
- コンペ・コンテストでの実績
- 部下の育成やリーダーの経験
- イベントや忘年会の幹事
- セミナーや資格試験で得た知識
STEP3|志望業界や企業の研究をする
企業が求める人材像がわからない場合は、転職エージェントを利用すれば、最新の市場動向などからアドバイスをしてくれますので、有効活用しましょう。
同じような業務をやっている会社は世の中にたくさんあります。
その中でも、「この会社が良い」という理由を見つけるのが書類選考を突破するポイントです。「他の会社も同じ事業をしているけど、なぜウチなの?」と面接で聞かれることはよくありますので、明確な理由を用意しておきましょう。
- 以前から志望企業の製品を利用していた
- 社風が自分にマッチしそうだった(HPや求人情報から)
- 企業理念やビジョンに感銘した
STEP4|志望企業で自分のスキルがどう活かせるか考える
「志望企業がどんな人材を欲しがっているか」「自分にはどんな強みとスキル・経験があるか」の2点が明らかになったら、次は自分が応募先企業でどんな貢献ができるか考えていきます。
- これまでの経歴や転職の経緯
- 企業のどこに魅力を感じたか
- 入社後はどう貢献でき、どんな挑戦がしたいか
【転職】履歴書の志望動機の書き方と注意点
- 敬語で書く
- 応募先企業のことは「貴社」と書く
- スキルをアピールする場合はさりげなく。偉そうにならないように
- 枠からはみ出たり、文量が少なすぎるのはNG(欄の7割以上は埋める)
- 文字が小さすぎたり、読みにくくならないように
- ネガティブ表現は避ける(前職の悪口や後ろ向きな退職理由)
他にも専門用語を使いすぎないなど、気をつける部分は多々あります。
とはいえ、意識したいのは「わかりやすく、伝わりやすい文章」という点です。
ポイント1|「企業の魅力」と「転職理由」を関連させる
企業研究で魅力に感じたポイントを実際に書いていきます。(社風や事業内容など)
その際、魅力的に感じた部分を現職では実現できていないことと結びつけると、転職の動機として説得力が増します。
個人向けのサービスを提供している貴社ではサービスのフィードバックを直接ユーザーから頂き、改善を繰り返していると知り、関心を持ちました。現職では他社のサービスを作っているため、実際に作ったサービスがユーザーにどう届いているか見えにくい状況でした。
ポイント2|企業で活躍できることを自分のスキルを根拠に伝える
例えば、現職でやっている仕事の経験を転職先で活かしたい場合は、志望企業で活かせるようなポイントを探すことが重要です。
現職では、ITサービスの導入を検討しているお客様に最適なソフトウェアを提案する営業職として、お客様のニーズや導入の背景についてもヒアリングし、お客様一人ひとりに寄り添った提案をしています。この経験を貴社で活かし、営業職として貢献したいと考え、志望致しました。
ポイント3|志望動機は使い回さない。オリジナルの内容で
どの企業にでも使える以下のような表現は、特に注意が必要です。
- 社風のいいところに魅力を感じた
- 自分を活かせる企業だと感じた
- 理念・ビジョンに共感した
上記は内容も漠然としていますし、オリジナリティもないため印象にも残りづらいです。
「理念・ビジョンに共感した」と書きたい場合は、具体的にどんな点に、どういうきっかけでなど詳細まで記載しましょう。
そうすることでオリジナルの志望動機になりますし、印象に残りやすくなるので、なるべく事前にヒントになりそうな情報を集めることが大切です。
Web履歴書と紙面の履歴書を両方出す場合の注意点
Webエントリー後に紙面で履歴書の提出を求められる場合もあります。(これは履歴書を紙面で保管しておきたいという理由からです)
一言一句同じ内容でなければならないという決まりはありませんので、似通った内容の志望動機であれば問題はありません。
履歴書の志望動機の例文【状況別】
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同職種で転職する場合の志望動機(例文)
現在は広告代理店でWebマーケティングを担当し、販促のための施策立案やレポート作成などの業務に携わっています。
施策がうまくいくことに喜びを感じていましたが、あくまで他社製品の販促が中心のため、一つのサービスに長く携われないというもどかしさもあります。
自社でWebサービスを提供している貴社では、マーケティングデータから改善を繰り返していると知り、関心を持ちました。
これまで培ったWebマーケティングの知識を活かしながら、携わったサービスの成長を実感できる環境で働きたいと思い、貴社を志望しました。
同職種で転職する場合に見られるポイントは以下の2つです。
- 今所属している会社では課題が解決できないのか
- 同業他社ではなく、なぜ自社なのか
未経験の職種に転職する場合の志望動機(例文)
専門学校で学んだ知識を生かしたいという思いを捨てきれず、チームでひとつの作品を作り上げることにも魅力を感じ、CGデザイナー職を志望いたしました。
これまでのプランナー経験で培った、企画・コミュニケーション力は、円滑に作業を進めていく上でも役に立つと考えています。
また、貴社ではデザイナー職でも企画の打ち合わせに参加できるとのことで、これまでのプランナーとしての経験を活かしやすいと感じています。
未経験の職種に転職する場合に見られるポイントは以下の2つです。
- なぜ未経験職種にチャレンジしようと考えたのか
- 経験者と比較して、どんな魅力があるか
第二新卒・早期退職から転職する場合の志望動機(例文)
新卒で入社した会社で営業職をしており、1年勤務したところです。
現職では新規顧客開拓がメインで、新しいお客様とお話することは楽しかったのですが、もっと一人ひとりのお客様に時間を割いて信頼関係を築いていきたいと感じたのが転職を考えたきっかけです。
入社から半年ですぐに転職することも考えましたが、最低限、営業職としての基礎を身に着けようと思いとどまりました。
その後、新規顧客の開拓で一定の成果が出たのを機に、転職活動を始めた次第です。
第二新卒で転職する場合に見られるポイントは以下の2つです。
- 転職してもすぐに辞めてしまうのではないか
- 社会人の基礎は身についているか
早期退職というのは企業側にとっては躊躇してしまうポイントなので、短い期間の中でも責任を持って仕事に取り組んだことや、成果を出したエピソードを盛り込むと企業側も安心しやすいです。
志望動機を職務経歴書にも書くべき?
キャリアアドバイザーの中でも「職務経歴書は職務経歴を書く書類だから、志望動機は書くべきでは無い」と考える人もいます。
しかし私は、以下のようなメリットがあるため職務経歴書にも志望動機を書くべきだと考えています。
- 履歴書よりもスペースがあるため、詳細に書ける
- 経歴と絡めてこれまでの経験やスキルをアピールしやすい
- 履歴書と職務経歴書の両方でアピールすれば、志望度が高いことをアピールできる
履歴書と職務経歴書の志望動機はどう書き分ける?
志望動機の書き分け
- 履歴書|内容を簡潔にまとめる
- 職務経歴書|これまでの経歴やスキルを志望企業でどう活かしていくかを詳細に書く(具体的な数字を用いる)
履歴書には志望動機を書かないという選択肢も
どうしても「同じ内容を書きたくない」「履歴書のスペースが狭くて書ききれない」という場合は履歴書に志望動機を書かないというのも手段の1つです。
履歴書は特技や自己PRに使用し、職務経歴書で詳しい志望動機に言及するという使い方でも問題ありません。
しかし、企業側が用意したエントリーシートや指定された履歴書に志望動機の欄がある場合は必ず記入しましょう。
「職務経歴書を参照ください」などの省略はNG
同じ内容を書くのが面倒だからといって、履歴書の志望動機欄に「職務経歴書に記載をしたのでそちらをご覧ください」と記述する人がいますが、「手抜きや面倒くさがり」といったイメージを与えるため注意が必要です。
履歴書作成ツールの活用もおすすめ
内容を修正したいときも簡単に変更が可能で、見た目も整った履歴書を作成できます。
また、読みやすい履歴書を提出することで、パソコンスキルをアピールすることもできるでしょう。
『キャリアインデックス転職(履歴書作成ツール)』は、フォームに沿って入力するだけで、履歴書や職務経歴書をかんたんに作成できるサービスです。
スマホでも利用できるので、通勤時間などスキマ時間を活用して効率よく作って、作成時間を大きく短縮できるのが魅力です。
また、キャリアインデックス転職には、職務経歴書の実例が4,000件以上掲載されており、希望する業界や職種で転職した人の書類を参考にしながら作成することもできます。
【まとめ】効果的な志望動機は準備が8割!
- 志望企業の欄は応募者がなぜ自社を選んだか、どんなスキルがあって、どう貢献をしてくれそうか見極めるためにある
- 効果的な志望動機を書くために事前準備を必ず行う
- 型にはまりすぎず、なるべく自分の言葉で書く
- 添削が必要な場合は転職エージェントを利用する
好印象を与える志望動機を書くには、事前の自己分析と企業のリサーチが最も重要です。
最初は手間に感じるかも知れませんが、ここをしっかりやっておけばスムーズに志望動機を書くことができるので、必ず取り組むようにしてください。
次の記事は、履歴書の本人希望欄の書き方についてです。軽視しがちですが、雇用条件に関わる重要なポイントですので、書き方を学んでおきましょう。
次の記事
【例文あり】履歴書の本人希望欄の書き方を解説【特になしはNG】
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