「転職したい!」と思い立ったら、すぐ在職中に転職活動を始める人もいる一方で、退職してから始めるという人もいると思います。
もちろん転職したいと思った理由にもよりますが、転職経験がある方はどちらのタイミングで転職活動を始める方が多いのでしょうか。
#この記事を書いた人
みんなの転職アドバイザー
ねこくん
新卒でブラック企業に入社し、耐えきれず1年で退職。その後人材系企業にて転職支援に携わる。フリーランスとして数年活動し、現在は経営者で法人3期目。
さまざまな人の転職・キャリア構築をサポートしています。
調査手法 | インターネットでのアンケート ※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を利用して調査を実施 |
調査対象者 | 転職の経験がある全国の男女 |
調査期間 | 2022年1月22日 ~ 2022年1月24日 | 質問内容 | 質問1:転職活動を始めたのは在職中ですか?もしくは退職後ですか? 質問2:そのタイミングで転職活動を始めた理由を教えてください。 質問3:転職活動を開始してから実際に転職するまでどれほどの期間がかかりましたか? 質問4:転職活動を開始してから実際に転職するまでに、どのようなことにもっとも時間がかかりましたか? | 集計対象人数 | 1685人 |
転職活動を始めたタイミングは?「在職中」がわずかに上回る
まず、転職活動を始めたのは在職中か、もしくは退職後かについて聞きました。
とはいえ、割合としては大きな隔たりはなく、どちらも同じぐらいなので、転職活動を在職中か転職後に始めるかどうかは、それぞれの転職事情によるところが大きそうです。
ではどういった理由で転職活動を始めたのか、ここからは回答をした方に、なぜそのタイミングで転職活動を始めたのかについても聞いてみました。
※複数回転職経験がある場合は直近を回答。
在職中に転職活動を始めた理由
- 家族があり、在職中にしないと失業の可能性があるため。
- 次の転職先が決まらなければ、収入が得られなくなると考えました。
- 辞めたいけど、貯金があるわけでもなく、すぐに失業給付をもらえるわけでもなかったので、在籍中に転職した。
- そのタイミングで自分のスキルにあう募集があった。
- 次の仕事が決まらないうち辞めるのは心配だったから。
- 在職中に知人から、他の職場を紹介されて、面接に行きました。仕事を辞めてしまってからだと、時間は取れるけど、見つからなかった時どうしようかと不安があったので、良かったと思っています。
- 退職と新しい会社の入社の期間を可能な限り短くしたいから。
- フリーでいる時間を無くすため。好条件の転職があるかどうか分からないから。
次の職場が決まっていない状態で退職をしてしまうと、収入が得られなくなってしまうからという理由が多くありました。
やはり収入が無い期間が少しでもあると、経済的にも気持ち的にも不安になってしまいますよね。
退職後に転職活動を始めた理由
- ブラック企業だったので働いている時は就活する時間がとれなかったため。
- 一旦、少し休んでからと思ったから。
- まずは退職したくて辞めることが多かったので、次の転職先は退職してから考えるという流れになった。
- いい仕事が見つからなかったが勤めている会社にも長居したくなかったから。
- 前職をいったん退職して、体と心をリセットし、その状態で、新しい仕事を探したかったからです。
- 元の職についている間は忙しくて次の仕事を探している暇がなかった。
- 何も考えず仕事を辞めてしまったので離職後に活動を始めました。
- 収入があると危機感が持てずに仕事選びが贅沢になりダラダラしてなかなか決まらなくなるから。
勤めていた会社が忙しすぎて転職活動の時間が取れなかったからや、とにかく仕事を辞めたかったからなどの理由がありました。
また、仕事を辞めて一旦少し休みたかったからという理由も少なくありませんでした。
転職活動は在職中と退職後のどちらがいいのか?
何故かというと、退職後に始めるよりも色んな意味でリスクが少ないからです。
ただし、どちらにもメリットとデメリットがあるため、それぞれの特徴を把握しつつ、自分の判断で転職活動を始めるタイミングを決めることをおすすめします。
在職中に転職活動を始めるメリット・デメリット
まずは在職中に転職活動を始めるメリットとデメリットを紹介していきます。
- 金銭的な余裕がある
- ブランクが少なくて済む
- 計画的に有給休暇を消化できる
- 時間に余裕が持てない
金銭的な余裕がある
在職中であれば、安定した収入が維持できているため、生活面で心配することなく転職活動ができます。
万が一、転職活動が長引いた場合、収入がないと焦ってしまいますが、安定した生活基盤があれば焦ることはありません。
ブランクが少なくて済む
基本的に転職活動では、前職のブランクがないほうが有利です。
あまりにブランク期間が長いと、企業側から疑問を持たれることも少なくありません。
逆に在職中に転職活動をしているということは、在職中に転職を決意したことになります。
計画的に有給休暇を消化できる
転職者の中には有給休暇を余らせて退職するという方も少なくありません。
在職中であれば、退職日に合わせて計画的に有給を消化可能です。
時間に余裕が持てない
在職中に転職活動をする唯一のデメリットは、時間に余裕がないことです。
仕事をしているということは、プライベートな時間を削って転職活動をする必要があるため、人によっては余裕がなくなってしまうかもしれません。
退職後に転職活動を始めるメリット・デメリット
続いて、退職後に転職活動を始めるメリット・デメリットを解説していきます。
- 転職活動に集中できる
- 長期化すると金銭面で余裕がなくなる
- ブランクが発生する
転職活動に集中できる
退職後に転職活動を始める最大のメリットは、やはり時間に余裕があるということです。
転職活動には履歴書や職務経歴書などの書類作成のほか、企業の選定や面接対策などにも時間をかけられるため、慎重に準備をしたいという方には向いているかもしれません。
長期化すると金銭面で余裕がなくなる
退職後は通常の収入源は途絶えることになります。
もちろん失業保険はありますが、すぐに受け取れるものではなく、支給額にも限りがあるので注意が必要です。
そのため、転職活動は貯金を切り崩してすることになり、活動が長期化するほど金銭的な余裕はなくなっていきます。
ブランクが発生する
転職活動を始めてすぐに希望通りの企業に出会えるとは限りません。
そして、転職活動が長引けば長引くほど仕事のしていない期間が生まれます。
ブランクがあれば、その間の期間を企業側にしっかりと説明する必要がでてくるでしょう。
実際に転職するまでかかった期間は?
次に、転職活動を開始してから実際に転職するまでどれほどの期間がかかったかについて聞きました。
1ヶ月未満と回答した方が23.7%と、もっとも多い結果になりました。
一方で半年以上かかったという方も17.3%いるようです。
転職活動を開始してから実際に転職するまでに、どのようなことにもっとも時間がかかってしまったのかについても聞いたので、その理由別に紹介します。
- やりたい職種と条件が合う仕事を見つけること。
- なかなか自分に合った仕事、やりたい仕事が自分の中で決まらなかったので。
- 希望する職種、企業に出会うまでに時間がかかった。
- 求職している企業を自身の希望企業とどの程度妥協できるか判断すること。
- ハローワークや求人情報誌などで条件の合う職を探すのにかなりの時間と労力を費やした事にある。
- 自分の希望にあった会社かどうかを調べたり確認したりする事。
- 自分が働きたいと思える職場が見つけるまで。
まずもっとも多かったのは、希望の職が見つからなかったという理由でした。
職種や働く条件など、すべてが希望通りになる職場を探そうとすると、かなり時間がかかってしまう場合があるようです。
なるべく早めに見つけたいのであれば、どの程度妥協できるかというのも重要になってくるかもしれません。
- 在職中の会社を辞める手続き。慰留もされたので。
- 仕事の引継ぎと会社の承認をもらうまで。
- 引き止めに会い辞めるのに苦労する。
- 現職退職の為の話し合い、後任者の選定期間。
- 退職するまでの過程で精神的な負担が大変大きく、その回復までに時間がかかった。
- 元の会社を円満退職するための準備。
仕事の引継ぎや、会社からの引き留めなどがあって前職を退職するのに時間がかかったという方も多いようです。
退職するまでの過程で精神的な負担が大きくて、その回復に時間がかかってしまったという方もいました。
- 一度決まったところから会社の都合で取消になったことがある。
- なかなか面接を受けても採用までいかなかったので時間がかかった。
- 何度も書類選考で落ちるので自分の心を立て直すのに時間が掛かりました。
- 応募してもよい結果が得られなかった。
- 年齢がいっているので、採用してもらえる求人がなかなか見つからなかった。
書類選考や面接で落とされてしまって、なかなか採用されなかったという方も少なくありませんでした。
会社によっては年齢制限や職務経験の有無などが問われる場合も多く、採用してもらえる求人がなかなか見つからないといった場合もあるようです。
- 今までの資格では無理だと思い、ワープロを買って毎日帰宅してから練習をしてワープロ4級を取った。
- ハローワークで仕事に必要な技術的な学び。
- 教員免許を取るまでが、大学に再入学したり、スクーリングを受けたりと一年以上かかった。
- 2種免許取るために最低1ヵ月ぐらいは時間を費やすため。
- ハローワークでの紹介から技能講習を受けさせてもらい、半年近く勉学に割きました。
出来る仕事の幅を広げるためや、やってみたかった仕事に就くために免許や資格の取得、勉強に時間をかけたという方もいました。
免許や資格を取得するために時間はかかってしまいますが、転職先を決めるためには結果的に近道になるという場合もあるでしょう。
【まとめ】転職活動は自分に合ったタイミングで始めよう!
- 在職中に転職活動をする人が若干多い
- 在職中に転職活動するほうがメリットが多い
- 転職は3カ月以内で決まる人がほとんど
今回は「転職活動を始めたタイミングや転職活動の期間」についての調査結果を紹介しました。
「在職中」に転職活動を始めた方が41.7%、「退職後」が40%と、わずかに在職中から転職活動を始めている方が多いようです。
在職中に転職活動を始めた方の理由としては、次の仕事が決まらないうちに辞めるのは心配だったからや、在職中にしないと失業の可能性があるからなどの理由がありました。
一方で退職後に転職活動を始めた方の理由としては、ブラック企業だったので働いている時は就活する時間がとれなかったからや、収入があると危機感が持てずに仕事選びが贅沢になりダラダラしてなかなか決まらなくなるからなどの理由があるようです。
また、CAREERBIBLEでは「効率的な転職活動の流れ」についても紹介しているので、転職を考えている方は参考にしてください。