SEOキーワードの入れ方や注意点・選定のコツを紹介

Google検索で上位表示を獲得するためには、SEOの知識にもとづいたキーワードの選定とSEOに効く設置が不可欠です。キーワードの過剰な詰め込みなどの誤った施策は、反対に検索評価を大きく下げてしまいます。

SEOでキーワードの効果を引き出すためには、どのように使うのか、どこで使うのかの正しい知識が必要です。

またキーワードは、選定のプロセスが非常に重要です。ユーザーのニーズを満たすコンテンツを作るためにも、ツールを使いながら効果の高い選定作業を行う必要があります。

本記事では、SEOキーワードの使い方やキーワード選定の手順、また選定に利用できる代表的なツールなど、SEOキーワードを上手に扱うためのコツについて詳しく紹介します。

「キーワード選定がうまくいかない」「正しいキーワードの使い方を知りたい」と困っている人は、ぜひ最後までご覧ください。

SEOキーワードを入れるべき箇所と入れ方

SEOキーワードといえば、タイトルタグと本文に挿入するものという印象が強いかもしれません。しかしSEOキーワードはこの2箇所以外にも設定できる箇所があります。

SEOの効果を最大化するためにも、設定できる場所にはできるだけ入れておくとよいでしょう。ここではSEOキーワードを設定すべき箇所と適切な入れ方について、詳しく解説します。

タイトルタグ

タイトルタグは、入力した文章がそのまま記事タイトルとして検索結果に表示される、重要性の高いタグです。タイトルタグに含まれる語句は、検索エンジンの評価に大きく影響するため、タイトルタグには、SEOキーワードを必ず含めるようにします。Googleクローラーははこのタイトルタグを必ずチェックします。

SEOキーワードが複数の語句からなる場合は、使用する語句の順番をキーワードの順番とあわせることで、SEO効果が高まるとされています。ただし順番にこだわり過ぎて、文章が不自然にならないよう注意が必要です。

またタイトルの内容は、検索結果でのユーザーのクリック率に大きく影響します。SEOだけを意識した分かりづらいものにならないよう、気をつけましょう。

注意したいのは、タイトルタグが長すぎると検索結果に全文が表示されないことです。PCでは先頭の29文字前後、スマホでは33〜36文字程度までしか表示されないため 、ユーザーに認識してほしい語句はできるだけ前方に含めるようにします。（この文字数は時期によって異なるので、投稿日時点での目安となります。）

とくにSEOキーワードはユーザーの検索ニーズに関わるため、できるだけ左詰めにして画面に表示されるようにします。一方で、SEOキーワードの詰め込み過ぎは、SEO評価を下げてしまう場合があります。対象キーワードを絞ったタイトル設定を行いましょう。

h1タグ

h1タグもSEOキーワードを設定すべきタグです。実際のサイトの運用のなかでは、タイトルタグと同じ内容が表示されることが多く、タイトルタグと混同されることの多いタグです。

しかし、この2つは厳密には異なるもので、検索エンジンではタイトルタグはタイトルとして、h1タグは見出しとして認識します。

h1タグで注意すべきポイントはタイトルタグと同じで、複数語句の場合の語順やキーワードの詰め込み過ぎには注意が必要です。とくにキーワードの詰め込み過ぎはSEOでマイナスに働く場合があるので、注意しておきましょう。

h2～h6タグ

h1以外のh2〜h6タグにも、SEOキーワードを含めるようにします。h2以下のタグのなかでは、キーワードとの関連性はh2タグが最も強く、設定の際は必ずSEOキーワードを含めるようにします。

しかしキーワードの使い過ぎは逆効果になるため、h2タグへ含めるキーワードは不自然にならない程度にしましょう。

hタグは見出しとなるため、コンテンツの構成に影響します。SEOキーワードを無理やり入れたことで、全体の構成が崩れることのないようにしましょう。

コンテンツの構成が検索意図を満たすものであることの方が重要です。タグを設定する場合は、共起語や関連キーワードを参照しながら、1つの見出しにキーワードを詰め込み過ぎないようにします。

また、hタグはナンバリングによって階層構造があるため、使う順番を守ることが原則です。見出しのデザインを優先して、順番を無視することのないようにしてください。

Altタグ

Altタグは、コンテンツ内の画像に設定できるタグで、画像が表示できない場合や視覚障害者向けの補助情報として利用されるものです。

通常、Altタグには画像の内容を説明するテキストを入力しますが、ここにもSEOキーワードを含めることができます。

本来的にSEOキーワードを優先するタグではないため、無理のない範囲でキーワードを含めるようにします。画像の内容を無視してSEOキーワードを入れるのはやめましょう。

基本的には写真や画像に沿った内容のテキストに設定します。

 

たとえば”SEO”をメインとしているサイトで、受付女性の画像があったとします。

この画像のAltタグを「SEO対策」とするのは明らかに不自然です。こういう場合は「受付女性」や「受付イメージ」などにして、自然な文言で設定するようにしましょう。

 

メタディスクリプション

メタディスクリプションとは、検索結果で記事タイトルの下に表示される概要文のことです。コンテンツ制作者が任意の内容を設定でき、SEOキーワードを含めることもできます。。

メタディスクリプションは全文が表示されるわけではなく、PCでは120文字程度、スマホでは60文字程度が表示されます 。

それ以上のテキストは省略されて見えないため、大事なキーワードはなるべく左詰めで書くことで、コンテンツの内容がユーザーに伝わりやすくなります。

またタイトルタグと同様に、キーワードは詰め込み過ぎないようにします。

検索結果では検索ワードが太字で表示されるため、目的の内容が含まれているページなのか、ユーザーも無意識のうちに判断しますので、基本的に対策キーワードは含めてあげるのが適切です。

ページ本文

ページ本文にもキーワードを含めることで、SEO効果が上がります。

コンテンツそのもののテーマに関わるため、とくに意識しなくても本文にはSEOキーワードが含まれるものですが、SEOを意識し過ぎて不自然な文章にならないことが大切です。キーワードを詰め込み過ぎて、文章として読みづらくならないようにします。

またSEOキーワードの出現率は、全体の文章量の3〜7%程度が望ましいとされていたこともありますが、現在では意識しないでよいという考え方が一般的です。SEOキーワードに共起語を加えながら、SEOキーワードが文章全体に満遍なく行き渡るようにします。

アンカーテキスト

アンカーテキストとは、テキストリンクでリンクが付けられたテキスト部分のことです。リンクを貼る際に、SEOキーワードをアンカーテキストに含めることで、リンク先のアンカーテキストに関連する検索評価が上がります。

アンカーテキストは内部リンクだけでなく外部リンクでも効果があります。外部リンクのアンカーテキストをコントロールすることは難しいですが、内部リンク先のコンテンツにSEOキーワードとの関連性を持たせたいときに、アンカーテキストは有効です。

検索エンジンにコンテンツとSEOキーワードの関連性を伝えることができ、SEO評価を高めることができます。

SEOキーワードを入れなくてもよい箇所

サイトでテキストを設定できる箇所のなかには、SEOキーワードを入れても効果がないとされている場所があります。

メタキーワード

メタキーワードとは、そのWebサイトが扱うテーマを、検索エンジンやブラウザに伝えるために設定されるものです。

メタタグとしてHTMLのheadタグ内に記載しますが、ここで設定するのはサイトに関連するキーワードです。SEOキーワードを設定しても効果がないため、SEOを意識した対策は不要です。

パーマリンク

パーマリンクとは、ページURLのドメインに続く部分のことです。ページごとに異なる文字列が設定され、たとえばhttps://hoge.com/fuga/というURLであれば、/fuga/の部分がパーマリンクにあたります。

パーマリンクは任意の文字列を設定できますが、パーマリンクにSEOキーワードを入れても直接的なSEO効果はありません。パーマリンクには日本語も設定できますが、外部サイトで貼り付けた場合にエンコードされて、文字列が長大になってしまいます。

また対応していない外部サイトではURLが正しく認識されずエラーになることもあります。このような理由から、日本語でのパーマリンク設定は推奨されていません。

SEOキーワードを含める際の注意点

SEOキーワードを入れる際に注意すべき点を解説します。

キーワードを詰め込みすぎない

キーワードの詰め込みすぎに注意しましょう。キーワードを意識しすぎるあまり、本文中の出現率が過剰になるとGoogleにスパムだと判定される可能性が高まります。

スパム行為はペナルティの対象となるため、キーワードの詰め込みすぎには注意しましょう。

またタイトルタグやhタグでも、すべてのタグにキーワードを入れるなどの過剰なキーワードの使用はやめましょう。SEOにはっきりとした効果がないばかりか、不自然な見出しになってしまい、訪問者に不審な印象を与えてしまいます。

不自然な文章にしない

SEOキーワードを意識しすぎることで、不自然な文章にならないように注意します。キーワードの出現率は多ければよいというものではありません。

まずはユーザーが読んで不自然に感じない文章かをチェックしましょう。ユーザーに不信感を持たれると、離脱率の上昇に繋がってしまい、コンテンツ評価が下がってしまいます。

また前述のように、過剰なキーワードの使用はGoogleからペナルティを課される可能性があります。使用率を意識しながら、共起語などを織り交ぜて価値のあるコンテンツであるように気を付けましょう。

隠しテキストを使用しない

隠しテキストとは、ユーザーに見えない場所に、または見えない状態でテキスト情報を記述することです。HTMLやCSSの設定で、画面外に対策キーワードを大量に記述したり、フォントサイズを0にして文字を見えなくするなどの手法があります。

隠しテキストは検索エンジンには認識されるため、一定の効果があった時代もありましたが、すでにGoogleによって対策されています。このようなブラックハットSEOは、ペナルティに繋がる可能性が非常に高いため、行わないようにしましょう。

SEOキーワード選定のコツ

SEOキーワード選定には、いくつかの押さえておくべきコツがあります。ここではキーワード選定を上手に進めるコツを解説します。

ツールで調べた検索ボリュームを参考にする

キーワード選定では、検索ボリュームは非常に重要です。検索ボリュームとは、一定の期間のうちにそのキーワードで何回検索されているかを示す指標です。

検索ボリュームが大きいほど上位表示できた場合の効果は高くなりますが、対策の難易度は上がります。反対に、検索ボリュームが小さいキーワードは上位表示が比較的簡単ですが、大規模な流入に繋がらないのがデメリットです。

検索ボリュームは対策難易度と直接的に関係するため、自サイトの検索評価上の強さなども見ながら、キーワードの候補を選びます。

SEOキーワードの競合性を確認する

SEOキーワードの競合調査を行います。ツールを使って競合性の評価やリスティング広告の単価をチェックし、難易度を測ります。そのキーワードで検索結果に表示されるサイトを確認するのも効果的です。

リスティング広告の数や上位表示されているサイトを見ることで、難易度を直接的にイメージしやすくなります。とくに企業の運営するWEBメディアが上位を独占している場合は、SEO難易度はかなり高くなります。

検索結果でSEOキーワードの有無を確認する

キーワードの検索結果では、上位表示されたコンテンツのタイトルをチェックします。SEOキーワードをタイトルに含むコンテンツばかりであれば、SEOを意識して制作されたコンテンツが多く、キーワードの競合性は高くなります。

またあわせてコンテンツの内容をチェックすることで、求められるコンテンツの品質が分かります。

検索ユーザーの悩みをカテゴリー分けしてマインドマップにする

ターゲットとなるユーザーの持つ悩みを想定し、書き出します。書き出した悩みはカテゴリー分けし、マインドマップでまとめます。解決すべき悩みを整理することで、制作すべきコンテンツのイメージが具体化します。

軸となるキーワードと付随するキーワードを決定する

カテゴリー分けした悩みから、軸となるメインキーワードを考えます。それぞれの悩みに共通するもので、また上位表示のリターンの大きい、一定規模のボリュームがあるキーワードから決定します。

ここで設定されるキーワードは、検索ワードが1語のみのビッグワードか、2語程度のミドルワード で設定します。併せて、付随するキーワードを選定します。

付随するキーワードとは、メインキーワードの上位表示を下支えするキーワード群のことです。3語以上のロングテールキーワードが中心で 、メインキーワードとほかの語句の組み合わせで構成されます。

付随するキーワードでの上位表示を増やすことで、メインキーワードに対する関連性の高さを検索エンジンに伝えられます。

SEOキーワード選定に役立つ無料ツール

キーワード選定では、無料ツールでも非常に役立つものが多数公開されています。ここでは代表的なツールを紹介します。

Googleキーワードプランナー

GoogleキーワードプランナーはGoogleが提供するキーワードの調査ツールです。キーワードプランナーは、本来は広告の出稿のために提供されているツールで、入札単価とキーワードごとのボリューム、入札競争の難易度を教えてくれるものです。

しかし、SEO的な目線でのキーワード選定にも大いに役立ちます。キーワードプランナーは無料で使えますが、Google広告のアカウントの作成が必要です。

また、大まかな検索ボリュームを知るには広告の出稿は必要ありませんが、かなり幅のある数値のためニーズ調査。正確なボリューム数を知りたい場合は、広告を実際に配信する必要があります。

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールも、Googleの提供する無料ツールです。検索されたクエリやサイトのページをベースに、検索結果での表示回数、平均掲載順位やクリック率などが分かります。

またページと検索クエリの対応もチェックできるので、そのコンテンツを検索エンジンがどのクエリで評価しているかを把握できます。コンテンツは想定したキーワード以外で検索エンジンに拾われることも多く、場合によっては意図してないクエリで評価されることがあります。

サーチコンソールを精査することで、検索評価に寄せたコンテンツ改善に繋げられます。またインデックスの確認や被リンクされているページ、被リンク元のURLなども、サーチコンソールから確認できます。

またサーチコンソールから、クローラーに対する訪問のリクエストも可能です。新規コンテンツの公開時や、既存コンテンツのリライト時に、いち早く検索エンジンに内容の変更を伝えられます。

Googleトレンド

Googleトレンドとは、特定の検索キーワードに対する検索ボリュームの推移をグラフでチェックできるツールです。

2004年以降のデータを参照でき、過去1年間や過去5年間といった、長期の推移から過去30日間といった短期の推移まで 、グラフ形式で出力できます。名前のとおり検索トレンドの変遷が分かるため、これから需要が伸びそうな検索キーワードの発掘に利用できます。

ラッコキーワード

ラッコキーワードは総合的なキーワード分析ツールです。サジェストキーワードの抽出をメイン機能としており、そのほかにもGoogleトレンドの情報の取得や上位サイトの見出し抽出、共起語抽出などが無料で利用できます。

サジェストキーワードはGoogle以外にBingやYouTube、Amazon、楽天などからも抽出が可能です。とくにAmazonや楽天といった、購入に近いプラットフォームからのキーワード取得ができるので、キーワード選定の参考になります。

またYahoo!知恵袋などのQ&Aサイトからの検索もできるので、検索意図の深掘りにも役立ちます。

Yahoo!知恵袋

Yahoo!知恵袋とは、ユーザーが投稿した質問に対して他のユーザーが回答するQ&Aサイトです。SEOのためのツールではありませんが、悩みの投稿が多いため、検索キーワードや検索ニーズの深掘りに利用できます。

キーワード選定時にあわせてチェックすることで、検索意図をより正しく把握でき、訴求方法の立案にも役立ちます。

SEOキーワード選定ツールで行えること

キーワード選定に使用するツールでは、次のようなことが行えます。

検索ボリュームの確認

Googleの提供するキーワードプランナーでは、キーワードごとの検索ボリュームを確認できます。検索ボリュームとは、そのキーワードが一定期間で検索される回数の表したもので、キーワードプランナーでは月間の数字が公開されています。

無料で利用する場合は、確認できる数字は推計値にとどまりますが、検索ボリュームの規模感のチェックには十分使えます。キーワードの需要の確認として、必ずチェックしておきたいツールです。

またキーワードプランナーは、一度広告を出稿することで、正確な検索ボリュームを見られるようになります。より正しい検索ボリュームを知りたい場合は、広告単価の低い検索クエリで出稿してみるのもおすすめです。

広告の出稿状況

前述のキーワードプランナーでは、リスティング広告の出稿状況も調べられます。キーワードの競合性と入札単価を見ることで、そのキーワードの難易度や入札の多さをチェックできます。

競合性が「高」になっている場合や入札単価が高い場合は、収益性の高いキーワードであることが推測できます。入札単価は低額帯と高額帯の2つが公開されており、1クリックの単価はおおむねこの範囲に収まります。

関連キーワードや共起語の抽出

ラッコキーワードでは、関連キーワードや共起語の抽出ツールを公開しています。特定のキーワードの上位20サイトから、共起語や見出しを抽出できます。上位サイトの共起語を参考にすることで、より検索意図を満たしたコンテンツへと改善できます。

またラッコキーワードでは、独自に取得した周辺語や連想語も抽出可能です。周辺語、連想語とは、そのキーワードと関連性の高い言葉で、検索サジェストとは関係なく機械学習で取得されたものです。

関連性の高いキーワードを把握することで、より深みのあるコンテンツ作りが可能になります。

競合サイトの分析

キーワード分析ツールのなかには、競合サイトの分析機能を持つものがあります。Keyword MapやRank Trackerのように、検索キーワードやその検索ボリュームを調査でき、対策難易度を数値化してくれるものもあります。

またahrefsのように、被リンク分析を機能に持つツールもあります。被リンク元を一覧で取得できるため、競合の被リンク施策への対策が可能です。

また競合サイトの分析は、サイト単位でなくページ単位でも可能です。ラッコキーワードの見出し抽出機能を使えば、特定のキーワードに対する上位記事の見出しをまとめて取得できます。

まとめ

SEOキーワードは、SEO対策の基礎となる重要なものです。キーワード選定の重要性は非常に高いため、適切にツールを使用しながらユーザーのニーズに適合したキーワード設定を行いましょう。

またSEOキーワードは正しく用いることで初めて効果が生まれます。検索エンジンにアピールすることだけに偏った過剰な使用はやめ、ユーザーにとって分かりやすいコンテンツであることを心がけましょう。

またキーワード選定はツールを使うことで、選定の精度が大きく上昇します。単なるSEO対策だけに終始するのではなく、ユーザーを向いたコンテンツ作りになるよう、上手に活用していきましょう。