コンテンツマーケティングで見込み客を集めるには、見込み客のニーズに合わせたコンテンツが必要です。

ニーズ調査や競合調査、効果測定において有効なデータを取得し、分析することが成功のカギとなります。

「時間をかけてコンテンツを作ったのに、いまいち効果が出なかった」という結果とならないために、ツールを使って詳細なデータを集めましょう。

今回は、コンテンツマーケティングで必要なデータをスムーズに取得・分析できるツールをご紹介します。

【この記事でわかること】

  • おすすめのコンテンツマーケティングツール3つの機能と料金
  • コンテンツマーケティングに役立つ無料ツール

記事を最後までお読みいただければ、自社のコンテンツマーケティングに最適なツールを選び、コンテンツ制作のスピード・精度を向上させることができます。

コンテンツマーケティングではニーズ調査が重要

コンテンツマーケティングに取り組む担当者

コンテンツマーケティングとは、見込み客にとって有益なコンテンツ(情報)を発信し、見込み客のニーズ育成を作成、購買・ファン化につなげるマーケティング手法です。

そのため、コンテンツ制作では「見込み客が何を求めているのか」を深く理解することが重要となります。

見込み客のニーズを理解する最もシンプルな方法としてはアンケートが挙げられますが、コンテンツを1つ作るたびにアンケートを行なうのは労力が大きいのが難点です。また、回答数が少ないと意見が偏りやすいため、ある程度の母数が必要となり、コストがかかります。

そこで、検索キーワードやサイト・ページの順位測定・競合調査ツールを使って、複数の角度から当たりをつけていく方法をおすすめします。

ツールを使ったユーザーのニーズの予測は、コンテンツマーケティングに取り組む多くの企業で取り入れられています。

視点を変えると、ツールを使ってユーザーのニーズを予測できるからこそ、多くの企業でコンテンツマーケティングが可能となったと考えることもできます。

コンテンツ制作にはツールが必須

コンテンツマーケティングツール

Google検索のアルゴリズムがユーザーのニーズを重視していることから、検索キーワードや順位に注目することでユーザーのニーズを推測、検証することが可能です。

コンテンツマーケティングツールを使うと、キーワードや順位、アクセス状況、競合サイトなど、コンテンツマーケティングを進めていくために必要な情報を一気に確認できます。

しかしコンテンツマーケティングツールはそれぞれ機能や使い勝手に違いがあるため、自社の目的やサイトの規模、費用などの条件で比較し、最適なものを選ぶことも大切です。

そこで今回は、

  • コンテンツマーケティングを総合的にサポートするツール4選
  • コンテンツマーケティングに役立つ無料ツール5選

それぞれのツールがどんなときに、どのように役立つのか、詳しくご紹介します。

コンテンツマーケティングを総合的にサポートするツール3選

コンテンツマーケティングに取り組む際には、幅広くデータを得られるツールを1つ使える状態にしておきましょう。

得られる情報量が多いツールは基本的に有料となりますが、ニーズ調査からコンテンツ制作、競合調査、効果検証までをしっかりと行うためには必要です。

Ahrefs(エイチレフス)

ahrefsキャプチャ

Ahrefs(エイチレフス)は世界中で使用されているSEOツールです。

自サイト・競合サイトの詳細な被リンク情報や流入キーワード、キーワードの順位状況、独自ランク、独自のドメインランクなどがわかります。

キーワード調査から投稿への反応までが簡単にわかるので、コンテンツマーケティングでの使いどころが非常に多いツールです。

Ahrefs(エイチレフス)の主な機能

  • 被リンクの獲得数・アンカーテキスト
  • Ahrefsランクとランク推移
  • 参照ドメインの推移・参照ページ
  • CTLDs(国別ドメインのトップレベルドメイン)の分布
  • 発リンク
  • オーガニックトラフィック・有料トラフィック
  • ランクトラッキング
  • キーワードの難易度、ボリューム、親キーワード、関連キーワード
  • 競合サイトの被リンク状況
  • ドメイン比較

Ahrefs(エイチレフス)の特徴

Ahrefsの最も大きな特徴は、被リンクについての詳細な情報を得られる点です。

被リンクは検索上位を獲得するために重要な要素であり、コンテンツマーケティングを行う際にも被リンク施策は欠かせません。

エイチレフスは競合サイトの被リンクも細かく分析できるため、競合にあり自社にない要素を知り、サイト改善に役立てられます。

エイチレフスのデメリットとしては、サイトエクスプローラー以外の機能は日本語版がないことが挙げられます。しかしコンテンツマーケティングやSEOに取り組む人であればよく目にする単語ばかりですので、人によってはさほど問題にはならないでしょう。

コンテンツマーケティングのここで便利

エイチレフスのサイトエクスプローラー機能は、自サイト・競合サイトのドメインランク(Ahrefs独自の指標に基づいたランク)、流入キーワード、検索順位などがわかります。

順位の推移が自動でグラフ化されるため、視覚的にわかりやすいのが魅力です。

またキーワードエクスプローラーでは、SEO的な視点でのキーワードの難易度とボリューム、リスティングの際のCPCなどがわかります。

また、キーワードエクスプローラーで便利な機能が「Keyword ideas」です。keyword ideasでは、コンテンツ制作の目的に適したキーワードを抽出できます。

Ahrefs(エイチレフス)の料金

無料トライアル:なし

料金:月額99ドル~

【Ahrefs(エイチレフス)】
https://ahrefs.jp/

SimilarWeb(シミラーウェブ)

SimilarWeb公式キャプチャ
シミラーウェブは、自サイト・競合サイトの分析ができるツールです。

シミラーウェブはサイトへのアクセス状況や競合サイトなど、コンテンツマーケティングを進めていくにあたって必要な数値を確認できます。

シミラーウェブの主な機能

  • サイトのアクセス状況(Traffic Overview)
  • 国・エリア(Geography)
  • 流入元と流出先サイト(Referring Sites)
  • トラフィックを集めているキーワード(Search Traffic)
  • SNSからのトラフィック(Social)
  • 競合サイトの抽出(Similar Sites)
  • 広告からのトラフィック(Display Advertising)
  • ユーザー属性・興味関心(Audience Interests)
  • 競合アプリの分析データ(Mobile Apps)

シミラーウェブには無料プランもあるので、まずは無料プランで使用感を確かめてから有料プランを検討するのがおすすめです。

ただし無料プランで確認できるのは、過去3ヵ月までのデータとなります。(有料版では最大37ヶ月前まで)

SimilarWeb(シミラーウェブ)の特徴

シミラーウェブは、競合調査・分析に強いのが特徴です。

競合サイトの分析はもちろん、自サイトを訪れたユーザーが訪れている他サイトも確認できます。

競合サイトは自分で設定しなくても「Similar site」として表示できるのが便利です。

サイトの規模が変化するにつれて、チェックすべき競合サイトは異なるため、自動で選出してくれるのは便利です。

コンテンツマーケティングのここで便利

シミラーウェブは最大5つのドメインで比較できるので、ベンチマーク対象が多い場合には活躍してくれるでしょう。

また、モバイル・アプリのアクセスも分析できるのが特徴で、とくにモバイルに力を入れているサイトにおすすめです。

シミラーウェブの料金

無料トライアル:あり

  • マーケティングパッケージ:月額199ドル
  • アフィリエイトマーケティングパッケージ月額199ドル
  • ディスプレイマーケティングパッケージ月額199ドル
  • プレミアムプラン:要見積もり

MIERUCA

コンテンツマーケティングに役立つツールMIERUCA(ミエルカ)

ミエルカは、優先して取り組むべきSEO施策・投入すべきコンテンツを提案してくれます。

課題発見の作業を自動化できるので、SEOの知識が少ない人でも検索上位を狙えるコンテンツを制作できます。

とくにブログ型メディアを主軸としたコンテンツマーケティングでは、見込み客が関心を寄せるジャンルのキーワードでできるだけ多くのページを上位表示させたいもの。

そのためにどのようなコンテンツを作り、どう改善していけばよいのかを理解する助けとなってくれるツールです。

ミエルカの特徴

ミエルカは「サイトに足りていないコンテンツやキーワードを提案してくれる」というユニークな特徴をもっています。

また、サジェストキーワードネットワーク(サジェスト分析)やインテンション・グル―ピング(競合流入数調査)などさまざまな機能で、一目見ただけで関係性が理解できる表示となっているため、SEOやコンテンツマーケティングの知識がなくても分析が可能となっています。

コンテンツマーケティングのここで便利

「見込み客のニーズに沿ったコンテンツを制作しているのに、CVRが伸びない」とお悩みの方にも、ミエルカはおすすめできるツールです。

キーワードの検索規模や推定検索回数に加えて、競合と自サイトの違いがわかりやすく表示されるので、CVにつながるキーワードをあぶり出すことができます。

ミエルカの主な機能

  • コンテンツ、SEO解析ツール
  • 競合と自社とのキーワード別流入差
  • コンテンツ・キーワード立案
  • コピーチェック機能
  • アクセス解析(オーガニック検索・有料検索。ソーシャル流入、リファラなどを表示)
  • ユーザー意図分析
  • 共起語解析
  • 競合流入キーワード調査機能
  • ヒートマップ機能
  • ランクトラッキング機能
  • SEO対策サポート
  • CVにつながるキーワードの推定機能

MIERUCA(ミエルカ)の料金

無料トライアル:あり(要問合せ)

  • 初期アカウント構築費(全プラン共通):100,000円
  • スタンダード 月額150,000円
  • プロ;月額200,000円
  • エキスパート:600,000円
【MIERUCA(ミエルカ)】
https://mieru-ca.com/

【無料】コンテンツマーケティングに便利なツール

有料のツールを導入する前に、無料で使えるツールはきちんと使いこなせているか振り返ってみましょう。

ここでは、コンテンツマーケティングに役立つ無料のツールをご紹介します。

Googleアナリティクス・サーチコンソール

googleアナリティクス

Googleアナリティクスとサーチコンソールは、コンテンツマーケティングに取り組むサイト運営者なら必須のツールです。

すでに導入している方がほとんどかと思いますが「データの見方や分析方法がわからず、アクセス数や検索クエリを見るだけ」という方も多いのではないでしょうか。

アナリティクスはユーザーがどんなコンテンツに興味を示しているか、どんな動きをしているのかがわかるツールです。実店舗でいえば、お客さんが入店してから退店するまでの動きがわかります。

対してサーチコンソールは、検索結果でどのように表示されているのかがわかるツールです。実店舗でいうと、お客さんが店舗にどうやって辿りついているのか、どのような商品を求めてお店に来ているのかがわかります。

【Googleアナリティクス】
https://analytics.google.com/analytics/
【Googleサーチコンソール】
https://search.google.com/

アナリティクスとサーチコンソールは、用語の意味を知るだけでもデータが何を示しているのかがわかりやすくなるため、まずは用語からしっかりと理解しましょう。

キーワードプランナー

キーワードプランナー

キーワードプランナーは、キーワードごとの検索ボリューム・検索ボリュームの推移・広告出稿の際の競合性などを調査するためのツールです。

※無料でも利用できますが、本来Google 広告を出稿する人に向けたツールのため、無料版は検索ボリュームが「1万~10万」と大まかに表示されます。

検索ボリュームからは、キーワードに対してどれくらいの関心が集まっているのかがわかります。また検索ボリューム以外にも次のような項目を調査できます。

  • 検索キーワードの優位性:類似した言葉のどちらがより検索されているか
  • 検索ボリュームの推移:検索ニーズが高まる時期、落ち込む時期
  • キーワードをボリュームや追加ワードでフィルタリング
  • 競合サイトで使われているキーワード

多機能で便利なツールなので、コンテンツマーケティングに取り組む際には利用の準備をしておくとよいでしょう。

aramakijake

無料SEOツールaramakijake 公式キャプチャ

aramakijakeは、入力したキーワードの月間検索ボリュームを予測するツールです。

キーワードプランナーのように複数の単語を一気に検索することはできませんが、無料ツールとしては充分でしょう。

また、1位~50位までの各順位で表示された場合、どれくらいのアクセスが見込めるのか(月間アクセス予想数)も表示してくれます。

ログイン不要でスマホからもチェックできるので、非常に手軽です。

ラッコキーワード

ラッコキーワード

ラッコキーワードは、主となるキーワードの関連(サジェスト)キーワードをチェックできるツールです。

Googleサジェスト、Bingサジェスト、Youtubeサジェスト、共起語などから一気に情報を取得して表示してくれるので、ユーザーのニーズを網羅的にとらえることができます。

コンテンツマーケティングに取り組む人が使用するのは主にGoogleサジェストかと思いますが、Googleショッピングサジェスト、楽天サジェスト、Amazonサジェストなどはネットショップ・ECサイト運営者にとっても使い勝手がよいでしょう。

また、指定した検索ワードで検索した際の上位20サイトを表示する機能や周辺語・連想語・類語を表示する機能も便利です。

【ラッコキーワード】
https://related-keywords.com/

OMUSUBI

 OMUSUBI

 

OMUSUIBIは、入力したキーワードの関連キーワードをツリーの形で表示してくれるツールです。

キーワードの大きさやジャンル、同じグループのキーワードなどを視覚的に理解できるので、コンテンツ制作の際に役立ちます。

有料ツールのMIERUCAにもキーワードをツリー状に表示する機能がありますが、OMUSUBIの性能はその簡易版といったところです。

【OMUSUBI】
https://omusubisuggest.appspot.com/

GRC

SEOツールラボ_grc公式キャプチャ

GRCはシンプルで使い勝手のいい順位計測ツールです。

複数のキーワードの順位と推移を記録し、グラフとして表示することができます。

無料版でチェックできるのは3URL、10項目までのため、コンテンツマーケティングで使用するならライセンス購入が必須です。

ライセンスは5段階あり、料金は

  • ベーシック:495円/月
  • スタンダード:990円/月
  • エキスパート:1,485円
  • プロ:1,980円/月
  • アルティメット:月 2,475円/月

となっています。

URL数 ・検索語数・上位追跡が無制限のアルティメットでも月3,000円以下とリーズナブルなので、順位計測ツールを導入していないならぜひ検討してみてください。

コンテンツマーケティングツールを選ぶ際の基準3つ

コンテンツマーケティングツールを選ぶ際に重視するポイントはそれぞれですが、どんな目的であっても目的とのマッチ度・機能・料金は重要です。

それぞれどのような基準で導入を判断したらよいのか見ていきましょう。

目的とのマッチ度

コンテンツマーケティングツールには、ニーズ調査やキーワード選定などのコンテンツ制作に必要な機能に特化したもの、競合調査に特化したものなど、それぞれ特徴が異なります。

どんな場面でツールを使いたいのか、どの段階の工数を削減したいのかを明確にして選びましょう。

機能

「コンテンツマーケティングツールは多機能な方がいい」と、機能の多さだけを優先して選ぶと「使う機能は一部だけだった」「使いこなせない」といった問題が起こりやすくなります。

導入前に、ツールの機能はそれぞれどんな効果があるのか、目的に対して有効なのかをチェックしましょう。

料金

目的とのマッチ度、機能が理想的でも、料金が予算と見合わなければ導入は難しいものです。

コンテンツマーケティングツールは多機能なぶん高額になりやすいため、適切なタイミングで導入しなければコストばかりが膨らむことにもなりかねません。

トライアルを利用して使い勝手を確かめ、最適なタイミングで導入しましょう。

まとめ

今回は、コンテンツマーケティングツール3つの特徴と無料で使えるコンテンツマーケティングに役立つツールをご紹介しました。

記事の要点は次のとおりです。

  • コンテンツマーケティングツールは、目的と経験・知識に合わせて選ぶことが大切
  • エイチレフスは被リンクチェック、シミラーウェブは競合調査、MIELUCAはニーズ調査・SEO課題の発見が得意
  • 無料ツールでもコンテンツマーケティングに便利なツールは多くある
  • コンテンツマーケティングツールは目的とのマッチ度、機能、料金を総合的に見て導入を検討しよう

コンテンツマーケティングは効果を実感するまでに期間がかかるものの、適切に行えば広告費や採用費を大きく削減できる、自社ブランディングの基盤となるなど多くのメリットがあります。

とくに競合の多い業界ではツールが必須となりますから、この記事を基に最適なツールを選んでいただければ幸いです。