この記事の監修SEO会社
株式会社NEXER
2005年にSEO事業を開始し、計10,000社以上にSEOコンサルティング実績を持つSEOの専門会社。
自社でSEO研究チームを持ち、「クライアントのサイト分析」「コンテンツ対策」「外部対策」「内部対策」「クライアントサポート」全て自社のみで提供可能なフルオーダーSEOを提供している。
SEOのノウハウを活かして、年間数百万PVの自社メディアを複数運営。
ウェブサイトにおける「被リンク」は、Googleの検索結果上位に表示するための重要な要素の1つです。
2010年頃まで、とにかく被リンクを増やすことで順位上昇できるような時代もありましたが、現在では順位付けの評価項目も大幅に増えたため、被リンクの本数を増やすだけでは順位上昇は見込めず、逆に増やしすぎることでGoogleからペナルティを課される場合もあります。
そこで今回は、SEO対策に効果的な被リンクを獲得するための方法、獲得してはいけない被リンクについて解説します。
目次
被リンク・良質な被リンクとは
ウェブサイトにおける「リンク」とは、そのページと他のページをつなぐもので、テキストや画像などに紐付けられています。
これをクリックすると、紐付けられたアドレスへ移動ができます。このようなリンクに対して、「被リンク」とは逆に、他のサイトやページから張られたリンクのことです。
被リンクを大きく分けると、サイト内の別ページへの被リンクとなる”内部リンク”と、外部のサイトへの被リンクである”外部リンク”の2種類に分けられます。
他のページから張られたリンクはすべて「被リンク」と呼べますが、その質には差があります。
被リンクの中で良質といえるのは一般的に「ポジティブな紹介でブランディングにつながるリンク」ですが、SEO効果という意味ではそれに加えて「Googleの検索結果の順位アップが見込める被リンク」であることが重要です。
被リンクの質を高めることは、Googleのリンクの指標であるPageRankを高めることにつながりますので、サイト評価を向上させるともいえるでしょう。
被リンクのSEO的効果
SEO効果が期待できる被リンクですが、すべての被リンクに良い効果があるとは限りません。
被リンクの質によって、SEO的な効果は変わります。
良質な被リンクはサイト評価に良い影響
有益と判断されて無償で張られたリンクは「良質な被リンク」と言えます。
広告効果やアフィリエイトなどの収益を狙ったサイトではなく、PV数が多く役立つコンテンツが豊富に掲載されているサイトからの被リンクがあれば、Googleに「良質」と判断されやすく、検索結果での順位上昇も見込めます。
なお、良質な被リンクには、以下のような例が挙げられます。
- 信頼性、実績があるサイトからの被リンク
- 権威のあるサイトからの被リンク
- 関連したコンテンツを掲載するサイトからの被リンク
たとえば、Yahooなど有名ドメインのサイトが信頼性・実績があるサイトとして認識され、公共機関や大学などの教育機関、上場企業など権威性の高い企業のサイトからのリンク、権威のあるサイトからの被リンクと言えます。
ただし、上記のようなサイトからの被リンクだとしても、3つ目の項目のように共通するテーマや関連性が高いページからの被リンクが自然なリンクとして評価されやすくSEO効果も高いといわれています。
低品質な被リンクはサイト評価に悪影響
良質な被リンクに検索順位を上げる効果が期待できるのに対し、低品質な被リンクは逆にSEO的には悪影響を及ぼすことが考えられます。
悪影響となる恐れがあるのは具体的に以下のような被リンクです。
- 検索順位を上げることだけを狙って量産したサイトからの被リンク
- 単なるリンク集からの被リンク
- コピーコンテンツのサイトからのリンク
- 公序良俗に反するサイトからの被リンク
あくまでも被リンクの質を評価するペンギンアルゴリズムが、2016年9月に現在の評価ベースとなるコアアルゴリズムに組み込まれるまでは、これらのような被リンクが多く設置されているとGoogleからペナルティー通知が届きました。
現状でもこういった被リンクは質の悪いリンクと判断されるものと思います。
このような質の悪いリンクがあまりにも多い場合、手動ペナルティーにて悪影響を受ける可能性もあるでしょう。
参考:Googleウェブマスター向け公式ブログ
▼Penguin が Google のコア アルゴリズムの一部になりました
良質な被リンクを獲得しやすいコンテンツとは
では、良質な被リンクを得るためにはどのようなコンテンツを作成すればいいのでしょうか。
専門家が監修するなど信頼性が高い内容であることは前提として、以下に挙げる6つの条件を持つコンテンツなら、良質な被リンクを獲得しやすいでしょう。
網羅性が高いコンテンツ
あるテーマに関して、網羅的に情報をまとめたサイトからの被リンクは良質と判断されやすくなります。
具体的には、ユーザーが求めている、探している内容に関連した情報が多数掲載されているというサイトです。
このような関連情報が網羅されているサイトは、ユーザーにとって有益と評価されやすいため、被リンクの質も上がりやすくなるでしょう。
業界の最新情報や有名人に直接関係するコンテンツ
業界の最新情報やトレンドが掲載されているサイトは、他のサイトにおいて情報源となることも多く有益とされます。
また、有名人に関連するコンテンツは拡散される機会が非常に多く、影響力が高いものです。誰もが知っている有名人に限らず、特定の業界での有名人のコンテンツなら、SNSでシェアやリツイートされやすいため、影響力のあるコンテンツと判断されるでしょう。
ユーザーの疑問を解決し、役立つコンテンツ
疑問を解決するために、キーワード検索を行うことは多いでしょう。
その疑問を解決できるコンテンツは、検索者にとっては「役立つ」と判断できるはずです。良質な被リンクを獲得しやすいコンテンツは、そのようなユーザーにとって役立つコンテンツも該当します。
疑問に対して的確に答えを返し、さらに有益な内容を提供しているサイトなら、良質な被リンクを得やすいでしょう。
専門性の高いコンテンツ
ユーザーの疑問を解決できるコンテンツと共通しますが、あるジャンルに対して専門性が高いサイトも、良質な被リンクを獲得しやすいといえます。
疑問を感じやすいテーマやジャンルに対して回答を載せるだけではなく、さらに深堀りしてユーザーが納得できる回答を提供しつつ、プラスアルファの情報を提供できるようであれば、良質と評価されやすくなります。
良質な被リンクを得るためにはサイトの専門性を高めることがポイントとなります。細かくページを分けて1つのテーマを掘り下げるなど、専門性を高めればおのずとユーザーが求める回答になるコンテンツとなるでしょう。
UI/UXに優れたコンテンツ
「UI/UX」とは「ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス」のことで、サイトにおいてユーザーインターフェースはサイトの操作性やデザイン、ユーザーエクスペリエンスとはユーザーがサイトで得られる体験のことを指します。
UIを意識するのであれば、画像を組み込んだりレイアウトを工夫したりするなど文章を読みやすくする、フォントの色や大きさ、図表を活用するなどするとUIが向上し、コンテンツの質も上がるでしょう。
UXはユーザーの満足度につながる要素なので、UXが優れているということはサイトの質も優れていることを意味します。UX向上には、アクセスした際の表示スピードや的確なナビゲーションを設置するなど、ユーザーにとって快適性が高いサイトにすることが大事です。
人の感情を揺さぶるコンテンツ
人の感情を揺さぶる内容のコンテンツは、被リンクが多いといわれます。「面白い」「すごい」「感動する」など、あくまでもポジティブな意味で感情を揺さぶるコンテンツは、読む人の感情に訴えられます。
これに加えて、「驚き」を得られる内容を組み合わせる、複数の感情を得られる、考えさせられる内容にするのが、感情を揺さぶるコンテンツを作成するポイントです。
このようなコンテンツを読んだユーザーは、「シェアしたい」「誰かに伝えたい」と思うことも増えるため、SNSなどでの拡散と同時に被リンク数増加も期待できます。
良質な被リンク獲得にはコンテンツの質を高めるしかない
良質な被リンクとは、外部サイトから自然に付けられた被リンクです。
そのような被リンクを獲得するためには、SNSなどで情報を発信して拡散してもらったり広告を出したりして露出を増やし、知名度を高めるなどの方法があります。
自社で作成したSNSアカウントがあれば、比較的情報発信は容易です。広告出稿をするのであれば、特定のキーワードで検索するユーザーをターゲットにできるでしょう。
しかし、いくらサイトの知名度が上がっても、内容が薄ければ良質な被リンクは得づらいでしょう。良質な被リンクを獲得するためには、やはりコンテンツの質を高めることが第一です。
有益なコンテンツが掲載されているサイトは、ユーザーにとって高い価値があります。ユーザーのニーズを探り、どのような情報を求めているのかを分析した上でコンテンツを作成してみましょう。
とくに専門性や信頼性の高いコンテンツは「有益」と判断されやすいため、良質な被リンクの獲得のために重要です。
無効化される被リンク
これまで、良質な被リンクや質の悪い被リンクについても説明しましたが、現在Googleのアルゴリズムは、質の悪い被リンク効果を自動で無効化しているようです。
※ 厳密には、2016年9月に被リンクの質を評価するペンギンアルゴリズムが、ペンギン4.0となってからAIで悪いリンクを学習し無効化する処理が始まったようです。
参考情報:海外SEOブログ
▼ペンギン4.0の更新から1週間たって判明したこと――ペナルティではなく無効化
とはいえ、その無効化されているリンクをツール上で知らせているわけではありませんので、現状、無効化されるリンクの特徴を正しく説明することは誰もできませんが、だからといって被リンクをどんどん設置してはいけません。
Googleは自動で不自然なリンク無効化していますが、サーチコンソールに届くリンクによる手動ペナルティーの通知をなくしたわけではないので、あまりにも不自然に被リンクを多く獲得していると判断された場合、手動ペナルティーの通知が届き、順位低下を招く可能性があるからです。
まとめ
被リンクはたくさんあればよいというわけではなく、その質が求められます。
関連性の高いサイトから被リンクを得られれば、Googleでの順位上昇も期待ができますので、誰かに引用される、またはSNSで共有されるようなコンテンツ作成を心掛けましょう。
また、現状コンテンツに被リンクがないのであれば、コンテンツの内容を見直しなどを行い、誰かに共有される様な、より良い内容にアップデートすることやSNSで発信していくことも意識し、サイト運用に努めましょう。
監修者コメント
良質な被リンク獲得の為の対応としては、他人に共有されるような良いコンテンツ作りと、それをSNSでの発信するなど、共有されるような仕掛け作りが基本となりますが、それ以外にも被リンクを獲得しに行くというアクションも起こした方が良いでしょう!
たとえば、
- 引用しているサイトを見つけて引用元としてリンクの設置を依頼する
- 関連しているサイト等に相互リンクの依頼や、サイト紹介をしてもらう
などがわかりやすい被リンク獲得方法でしょう。
その他には、リンクにも話題性の様なものがありますので、長期間かけて少しずつ獲得するよりも、短期的に多く獲得する方が順位への反応が良い事や、特に検索結果の10位内においてはリンクよりも検索意図を含めたコンテンツ勝負になるという点も意識して対応されるのが良いでしょう。
監修者:奥崎 宏(SEOINFO監修|奥崎宏@nexer,inc)
(株)NEXER(取締役)の技術責任者(SEO業務やWEBのシステム開発に携わる)
アフィリエイトをきっかけにSEOを学び、SEO会社に転職。
これまで数々のカスタマイズを手掛け、現在はSEO歴13年以上。
特に順位変動の分析を得意とし、自身監修のSEOINFOにて分析結果を報告している。
SEOINFO:https://seoinfo.jp/