この記事の監修SEO会社
株式会社NEXER
2005年にSEO事業を開始し、計10,000社以上にSEOコンサルティング実績を持つSEOの専門会社。
自社でSEO研究チームを持ち、「クライアントのサイト分析」「コンテンツ対策」「外部対策」「内部対策」「クライアントサポート」全て自社のみで提供可能なフルオーダーSEOを提供している。
SEOのノウハウを活かして、年間数百万PVの自社メディアを複数運営。
SEOは頻繁にアルゴリズム更新がおこなわれており、先日まで効果的だったテクニックが、突如逆効果になってしまうこともあります。
SEO専門会社であれば、SEO研究班を設けて複数人体制で数千のサイトの順位変動の挙動やGoogleのアラートをチェックして、どんな更新が起きたかをある程度追って理解することができますが、一人のWEB担当者が、全てのSEO情報を追うことは難しいでしょう。
そこで本ページでは、そんな多忙なWEB担当者が日々変化するSEO情報取得できるように、SEOの最新ニュースを毎月まとめてご紹介いたします。
目次
8月のSEO最新ニュース
8月におこった、SEO関連のニュースは以下です。
SEO全般のニュース
Let's talk about algo recovery 🧵
If your site is hit by an algorithm update, manual action, helpful content update, etc., these things (in isolation) are unlikely to solve the problem:
– changing your title tags or meta descriptions
– improving core web vitals metrics
– schema— Lily Ray 😏 (@lilyraynyc) August 3, 2023
(米国のSEOコンサルタントのリリー・レイ氏の2023年8月4日のポスト)
上記ではアルゴリズムのアップデートによって順位下落した際の、順位回復方法について述べられています。
内容を要約すると以下ポイントです。
・多くは、サイト全体の質の問題である
・自分では良いと思っているSEO戦略は、Googleにとってはそうでないことを考慮する必要がある
・以前は効果的だったSEO施策が、今後も機能するとは限らない
まとめると、アルゴリズムによって検索順位が低下した場合は、単発的な強化ではなく、サイト全体の質も見直すべきということです。
自分では良いと思っているSEO対策に囚われずに、GoogleセントラルなどをチェックしてGoogleの最新の考え方に合わせることが重要です。
Today we released the August 2023 core update. We'll update our ranking release history page when the rollout is complete: https://t.co/sQ5COfdNcb
— Google Search Central (@googlesearchc) August 22, 2023
Googleは日本時間で2023年8月22日に検索アルゴリズムのコアアップデートを開始しました。前回のコアアップデートは2023年3月15日にリリースされたので、約5か月ぶりとなっています。
コアアップデートの展開が完了するのに約2週間かかるので、それまでは自分のサイトの順位が大きく変動しても焦らずに監視しましょう。
主なアップデート項目はわかり次第、当サイトで順次お伝えいたします。
コンテンツSEO関連のニュース
Are you deleting content from your site because you somehow believe Google doesn't like "old" content? That's not a thing! Our guidance doesn't encourage this. Older content can still be helpful, too. Learn more about creating helpful content: https://t.co/NaRQqb1SQx
— Google SearchLiaison (@searchliaison) August 8, 2023
Googleが “古い “コンテンツを好まないと思って、自分のサイトからコンテンツを削除していませんか?そんなことはありません!私たちのガイダンスでは、そのようなことは推奨していません。古いコンテンツでも役に立つことはあります。役に立つコンテンツの作り方については、こちらをご覧ください:
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja
「品質が低いページや、不要なページは削除すべき」というのが現在のSEOの共通認識なだけに、”古いコンテンツは削除すべきではない”というのは少し驚きがあるかもしれません。
ただし、古くて本当に価値が無いような記事は、マイナス評価にならなくても、評価がプラスになることもありません。
古いコンテンツだろうとユーザーの役に立つコンテンツにすることが大切です。
Three new SGE updates!
1) “SGE while browsing” is now available for the Google App and Chrome on desktop. On some web pages you visit, you can tap to see an AI-generated list of the key points an article covers, with links that will take you straight to what you’re looking for…
— Google SearchLiaison (@searchliaison) August 15, 2023
3つの新しいSGEアップデート
1) “SGE while browsing “がGoogleアプリとデスクトップのChromeで利用可能になりました。一部のウェブページでは、タップするとAIが作成した記事の重要なポイントのリストが表示され、そのページで探している内容に直接ジャンプできるリンクが表示されます。また、”Explore on page “を使えば、その記事が回答している質問を確認したり、関連セクションにジャンプしてさらに詳しく知ることができます。
2) 今日から、SGEに新しい機能を追加し、生成されたコードをより簡単に理解し、デバッグできるようにします。これにより、キーワード、コメント、文字列のような要素をより速く簡単に識別できるようになり、一目で見たコードをよりよく理解できるようになります。
3) 近日中に、科学、経済、歴史などに関するトピックで、特定の単語にカーソルを合わせると、定義をプレビューしたり、関連する図や画像を見ることができるようになります。
Google検索をした際に、AIが生成した回答を検索結果上部に表示するシステム「SGE」が2023年5月に発表され、アメリカでは既に実装されています。
このSGEがアップデートし、新たに3つ機能が追加されました。
特に注目すべきは「SGE while browsing」でしょう。
AIが記事の内容を読み込み、重要なポイントをリストアップしてくれる機能ですが、この重要なポイントをリストアップする精度が高まるにつれて、コンテンツ内容の認識技術が向上し、SEOのコンテンツ評価にも影響が出ると考えられます。
また、検索ユーザーはSGEによる回答と、SGE while browsingによる要点を確認するだけで満足する可能性があり、ユーザー行動に大きな影響を与える可能性があります。
Web担当者はいち早くSGEに最適化した、ページ導線の設計などをおこなう必要があると考えられます。
My Q: As content production increases (Due to AI), putting increasing loads on crawling and rendering, is it likely that rendering processes might have to be simplified?
(訳)質問:AIによってコンテンツ制作が増加し、クロールやレンダリングへの負荷が増加するにつれて、レンダリングプロセスを簡素化しなければならなくなる可能性はありますか?
GoogleのMartin Splitt氏がウェビナーでAIコンテンツによって、クローラーのレンダリングに影響が出るか回答しています。
Martin Splitt氏の回答をまとめると以下です。
・現在のGoogleのレンダリングの仕組みとして、複数段階でコンテンツの品質検査をおこなっており、レンダリングしなくても低品質なページと判断した場合はレンダリングをスキップしている。AIによって低品質なコンテンツが増えても、状況は大きく変わらないだろう。
この回答からわかることは、低品質なコンテンツはそもそもレンダリングすらされていないということです。
順位が付かないページ、インデックスされていないページは、上記によって弾かれてしまっている可能性があるので、注意しましょう。
SEO内部対策関連のニュース
より公正で一貫性のある検索体験を提供するため、 google の検索結果における一部のリッチリザルト タイプの表示方法を変更します。特に、よくある質問に関するリッチリザルトの表示を減らし、How-to に関するリッチリザルトをパソコンに限定します。この変更は、来週中に全世界に展開される予定です。
今までは、一般サイトでも構造化データによって、よくある質問をリッチリザルトに表示することができていましたが、今後は「政府ウェブサイト」および「医療ウェブサイト」のみ表示可能とのことです。
リッチリザルト上の少ない文言による回答で説明不足による誤認識をユーザーに与えないためと推測しています。
現在使用している構造化データについては、改めて削除する必要はありません。
2023年8月の順位変動の推移
弊社のSEO対策による順位変動を、以下3点のグラフデータにてご報告いたします。
① 日毎の順位変動値(折れ線グラフ) :前月末日と対象日の順位変動アベレージをグラフにしております。
② 順位変動アベレージ(棒グラフ) :前日比による順位差を全案件数で割った値が変動値となります。(※値が大きい程、順位変動しています)
③ 順位推移円グラフ(右下の円グラフ) :弊社クライアントの1ヵ月後の順位推移を、順位区分ごとに表したグラフとなります。
グラフ①・②:日毎の順位変動値&順位変動アベレージ
8月は、23日にコアアップデートが展開され、順位の入れ替わりが多い月ではありましたが、変動自体は少ない状況にあり、概ね更新されたサイトを中心に順位への反応が良く、月を通して上昇する傾向にありました。
グラフ③:順位推移円グラフ
先月に続き10位内に上昇するキーワードの割合は高く、20位の割合も高い状況にあり、内部対策を行ったものを中心に全体的な底上げが行われている様な状況ですので、現在行っている検索意図を意識したコンテンツ対策が順位に良い影響を与えているものと判断しております。
現状コアアップデートの影響としては上昇傾向にある為、良い方向に影響はしているのですが、今後逆の変化が起こる可能性もございます。
よって今月は、展開が終了するまでは様子をみながら、終了後には早めに変動の調査を行い、適切な対策が打てるよう対応を進めて参ります。