Webライターを始めたばかりの人にとっては「コラムとブログの違い」はわかりにくいのではないでしょうか。
「コラムとブログって同じじゃないの?」と思った方もいるかもしれません。
しかしコラムとブログは似ている点が多いものの明確な違いがあり、ライティングの仕事では2つの違いを知っていないと修正がかさんでしまうこともあります。
そこで今回はコラムとブログの違いをわかりやすく説明します。
記事を簡単にまとめると…
- コラムは客観的に情報を伝えたうえで、自分の意見を述べる文章
- ブログは自分の経験や感覚を主観的に表現する文章
記事を最後までお読みいただければコラムとブログの違いを理解でき、ライティングに活かすことができます。
Webライターの仕事ってどうなの?
Webライターの仕事内容と年収・必要な能力って?
目次
コラムとは明確な根拠を基に情報を伝える記事
一般的なWebメディアにおいて、コラムとは「根拠を基に自分の理論・意見を展開する文章」を指します。
辞書で「コラム」という言葉を調べてみると
新聞・雑誌で、短い評論などを掲載する欄。また、囲み記事。
引用元: Weblioコラム
と書かれています。
Webライティングでは、ブログに似た形式での評論というのが適切といえるでしょう。
テーマに対して根拠を明確に示し、自分の意見を述べるのがコラムの特徴です。
コラムは情報ありきで、自分自身が体験したことの感想を説明したり、体験したことを書いたりすることがメインではありません。書き手が体験した事柄が含まれることもありますが、コラムは情報を伝えつつ、明確な根拠を挙げながら意見や評論を論理的に書く文章です。
意見や評論というと「なんだか難しそう」と感じるかもしれませんが、要するに根拠をもとに自分なりの見解を主張していればコラムであるといえます。
たとえば「北欧好きな女性におすすめの本3選」「朝ごはんはしっかり食べた方がいい理由」といった記事もコラムです。
コラムを書くときのポイント
辞書ではコラムとは「評論」とされていますが、実質的にはもう少し広い文章を指します。
テーマに沿って書くという以外に特別なルールはないといってよいでしょう。しかし、読まれる、参考にされる文章を作成するには気を付けたいポイントがあります。
コラムを書く際3つのポイントを守って、良質なコラム記事を作成しましょう。
正確な情報をもとにして書く
コラムにおいて情報は非常に重要です。そのため、データや情報を得る際には信頼できる情報元から得るようにしましょう。
情報には一次情報と二次情報があります。一次情報は自分が経験して得た情報、二次情報はニュースや書籍、人から聞いた話などです。
とくにインターネット上の情報をもとにコラムを書く際には、二次情報を基にすることになります。
二次情報と一口に言っても、公式の発表した情報・省庁の公開するデータ・調査機関の調査結果とSNSの噂話では信頼性が異なります。
可能な限り信頼性の高い情報元を探すようにしましょう。また、どんなに信頼性が高い情報元でも必ず裏付けをとる習慣をつけることをおすすめします。
わかりやすく書く
コラムは意見を伝える文章ですから、誰にでもわかりやすく書くことが大切です。
コラムを書く際には難しい表現や凝った言い回しをなるべく避け、掲載先のターゲット層にとって最も伝わりやすい表現かを考えるようにしましょう。
また、伝わりやすい文章を書くには構成の作り方にポイントがあります。
PREP法やSDS法といった文章の構成方法を使って、伝わりやすい文章を作成しましょう。
テーマを絞る
コラムで主題となるテーマは1つに絞るようにしましょう。
1つのコラムの中にいくつものテーマがあると散漫になってしまい、結局何も印象に残らない文章となってしまいやすいのです。
あらかじめ構成を決めて文章を作成していけば、テーマを広げ過ぎてしまうことはありません。
1つのテーマに沿って全体の構成を組み立てていくようにしましょう。
ブログとは自分の感覚や感想を自由に伝える記事
コラムが客観的な視点で書かれるのに対し、ブログは個人の主観的な視線で書かれる文章です。
個人の体験や知識について、またはニュースなどについて記事を書く場合でも、自分の自由な意見や感想とともに書くことができます。コラムのように正確な情報や明確な根拠が重要視されるわけではありません。しかしコラムのように明確なデータや根拠を示しても、もちろん大丈夫です。そのためブログはコラムよりも自由度が高いといえるでしょう。
日記としてブログを書いている人が多いように、ブログはその日あったことを思いつくまま自由に書き連ねてもまったく問題はないのです。
コラムとブログの違い
コラムとブログの違いがいまいちピンとこないという人もいるでしょう。
そこで両者の違いをわかりやすくするために、「昨日の台風」というテーマで、コラム風・ブログ風それぞれの例文を挙げてみましょう。
コラム風の書き方【例文】
昨日日本列島に接近した台風は、気象庁の情報によれば10月としては過去最大に匹敵する規模だったとのことです。近年、10月に上陸する台風の数は以前よりも明らかに増加傾向にあります。気象庁のデータによると、1950~1990年代で10月に台風が上陸した数は10年間で1、2回程度です。
ところが2000年代以降となると台風の上陸数は増加していて、2000年代は5件も上陸しています。
台風による被害も毎年のように起こっており、各地で甚大な被害が起こるケースも増えています。台風による被害を最小限にするためにも、今後も引き続きしっかりとした台風対策は必要不可欠といえるでしょう。
このコラムでの主張部分は「台風による被害を最小限にするためにも、今後も引き続きしっかりとした台風対策は必要不可欠」という部分で、その根拠となるのは「2000年代以降となると台風の上陸数は増加していて、2000年代は5件も上陸しています。」という部分です。
コラムに説得力を持たせるためには、主張には必ず根拠が必要となります。逆に、主張がなく情報だけの文章で、二次情報の場合には情報を転載しただけとなってしまうため注意しましょう。
ブログ風の書き方【例文】
昨日の台風、怖かったですね。私の家もかなりの風と雨の音がすごくて、夜眠れなかったほどです。
ニュースを読むと今回の台風は過去最大に匹敵する規模だったそうで、あの雨風を思い出すと過去最大規模というのも納得です。それにしても、最近は一昔前よりも台風の被害が増えているように感じます。
台風が増えているのは温暖化が原因という説もあるようなので、温暖化が進んでいる中では今後も台風上陸が増えそうですよね。我が家でも、台風などの災害に備えて防災グッズや非常用の持ち出し袋などを用意したいと思います。
同じテーマでコラム記事・ブログ記事を作成してみると、2つの違いがわかりやすくなります。
コラムは主張の根拠となる情報を提示して説明しているのに対し、ブログは書き手の感じたこと、考えていることをメインに語っています。
ブログはとくに正確なデータなどを引用する必要はなく、書き手の視点で主観的に、思ったことや意見などを自由に書く文章です。
コラムとブログの共通点
先述のように、コラムとブログはまったく異なるものではなく、共通点もあります。
それは「知識や体験について書く」ということです。コラムとブログは異なる視点で書かれているものですが、どちらも自分自身の知識や体験に基づいた内容です。
もう1つ共通点として挙げられるのが、Webでの公開を前提とした文章である点です。そのため紙媒体に掲載される記事とは異なり、Webサイトにおける見やすさ・読みやすさが考慮されています。
たとえば、コラムやブログでは紙媒体よりも頻繁に改行を行うといった工夫も、Webサイト上での見やすさを考慮して行うものです。場合によっては、1行ごとに改行する場合もあります。これは、スマホ上で読む際に、行が詰まりすぎている文章が読みにくいからです。
コラムの場合は紙媒体に掲載されるケースもありますが、Webサイトに掲載されるコラムと比較すると改行数が大幅に異なることがわかるでしょう。
まとめ:コラムとブログを書き分けよう
コラムとブログの違いが把握できていれば、指定された形式での文章を書く際にも役立ちます。
今回紹介したコラムとブログの違いと共通点を知り、うまく文章を書き分けてみましょう。
この記事の要点は以下のとおりです。
- コラムは情報に対して根拠を明確に示しながら自分の意見を述べる
- ブログは個人の主観的な視線で体験したことや知識、ニュースなどについて自由な意見や感想を述べる
- コラムとブログの違いは主観的か客観的か
コラムとブログの違いをしっかり理解しておけば、ライティングの依頼を請けた際にもスムーズです。
書き方のポイントを知って、幅広い文章を作成できるようになりましょう。
自社でニュースサイトを運営している中小企業の記者職のものです。
興味深く読ませて頂きました。
参考になるかは解りかねますが、こちらの記事に行き着いた経緯と感想を送らせて頂きます。
・経緯
ネットニュース(主にYahooニュース)を見る中で、「あまりにもブログと記事を一緒にしてしまっている”記事”が多いな」と感じたことから【ブログと記事の違い】というキーワードでgoogle検索してたどりつきました。
私自身が記者であるため、新聞やネットニュースを見ることが一般の方よりも多い方だと思います。
・感想
コラムは客観的に情報を伝えたうえで、自分の意見を述べる文章
ブログは自分の経験や感覚を主観的に表現する文章
こちらのまとめを見て、非常にわかりやすいと感じました。
僭越ながら、私として付け加えるならば記事には「取材と裏取りが必須」という点です。
客観的な情報を伝えるためにはできるだけ取得情報の次元を下げる必要があります。他社メディアなどを利用した二次、三次情報では取材や裏取りとは言えず、自ずと文章の説得力が変わります。完璧な裏取りができず、それでも書かなければいけない場合でも、文章の中身や表現が大きく変わりますし、何より「知ったか記事」が減ります。
少し愚痴を言わせていただくと、最近のネットニュース(特にYahooニュース)などは影響力が非常に高い部類に入るのにこのような「知ったか記事」が非常に多いと感じます。
以上、勝手ではございますが一方的に主観を述べさせて頂きました。
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
貴社の今後のご活躍を願っております。
コメントありがとうございます!
また、返信が遅くなり申し訳ありません。
感想としていただきました「取材と裏どり」の重要性について、情報精度の高さはメディアの信頼性に直結すること、「知ったか記事」を作らないことを大切にしてきたい所存です。
今後も良質な記事の発信に努めて参りますので、WeiVを温かく見守って下さると幸いです!