弊社のクライアントである「株式会社レトル」様にインタビューを行いました。
松尾:株式会社NEXER マーケティング事業部(SEOサポート担当)
山崎:株式会社NEXER マーケティング事業部(インタビュアー)
冨田 流令様:株式会社レトル 取締役
目次
株式会社レトルの概要
1999年に愛知県名古屋市で子供服ブランドの小さなアトリエからスタートした「ReToRu」。現在ではメンズ、レディース、キッズといった幅広い軸でオーダースーツ事業をメインに展開されています。
ローカルとの関わりも大切にしつつ、日本全国、海外展開も視野に入れられており、現在弊社ではレトル様のWEB販促の一部をSEO対策という形でサポートさせていただいております。今回はレトルの冨田様が東京にいらっしゃるタイミングがあると伺い、弊社NEXERにご来社いただいてSEO対策への取り組みについてインタビューを実施させていただきました。
今年の3月からスタートしたキーワードは約4か月でTOP10入り。現在4位まで上昇しています。今回はSEOサポート担当の松尾も同席させていただき、SEOへの取り組み方や営業スタイルについて冨田様へインタビューさせせていただきました。
株式会社レトルの事業について
冨田様:
弊社はオーダースーツ販売をメインに事業展開しています。メンズ、レディース、キッズ問わず幅広いオーダーアイテムを販売しており、色々な方に提案しているブランドとなっております。
私が担当している業務ですが、営業はもちろん、新しいデザインの開発や経営関係にも携わりますし、細かい事務作業までやります。
集客の課題
──弊社SEOサービスの導入前、どんなことが課題でしたか?
冨田様:
今まで行ってきた弊社の営業スタイルですが、ほとんどが弊社代表と私の2人で行ってきました。飛び込み営業であったり、知人の範囲内でご紹介いただいたり、口コミを絡めた営業が多くなってきていたので、これ自体はとてもありがたいことではあるのですが、新規獲得に対しての壁、障壁がここ最近顕著に出てきたなと感じています。
中でもSNSやWEB系は全く力を入れてこなかったので、どう活用してよいかがわからないという点が課題になっていました。
創業当時の営業スタイル
──1999年の創業時、どのような営業スタイルでしたか?
冨田様:
まず創業のきっかけが、創業者である母が私たち子供のために洋服を作ってそれを着ていたところ、周りのママ友から「この服かわいいね」っていう声をいただいたところから、このReToRuというブランドがスタートしています。
当時はクチコミで徐々に広げていく営業がメインでした。そこから今の会社の右腕になる方がECサイトを立ち上げて、「この商品を全国で販売しよう」という動きがWEB販売の原点です。既に当時からWEB系の販促は利用していました。それをきっかけに芸能人のベッキーさんにも実際に届く機会があり、弊社のブランドバッグを買っていただいたという事例もありました。
山崎:
当時1999年頃からWEBを使っていたとなると、結構早い段階でWEB販促に参入されていたんですね?
冨田様:
正確には2006年頃にECサイトを立ち上げて販売していましたね。当時はECサイトに注力している店舗がまだまだ少なかったという印象です。
現在の販促スタイル
──SEO以外で他に行っている販促はありますか?
冨田様:
先ほどもお伝えした通り、メインは口コミで広げていくスタイルです。あとは既存の顧客様に対してイベントやスーツパーティーを開催して顧客満足度を高めることで、リピートオーダーに繋げるという、これが販促の大半を占めています。
時々チラシを配ったりポスティングも行いますが、中々継続的にはできていないですね。あとは知人がやってるラジオに出演したりとか。アナログの営業もできるところは全てやっています。
新たなプロジェクト
冨田様:
それこそ最近なんですけど、岡崎で取り組んでいるNPOとのコラボプロジェクトを中部経済新聞さんに掲載いただいたりとか。そこからすぐにオーダーに繋がったかっていうと今はまだ無いのですが、認知拡大のためには継続してやっていくべきかなと思っています。
周りの方や既存のお客様から「すごいね!」「こういうのもやってるんだね」とか、「どんどん認知が上がってるね」っていうプラスも声もいただくので、その点ではメリットかなと思います。
SEO導入前の課題
──SEOサービスの導入前に抱えていたWEB集客の課題は何でしたか?
冨田様:
「SEO対策」というワードは今まで私たちも何度も耳にしていて、凄く重要だということはわかっていたものの、素人からすると何処から手をつけるべきかわからないというのが悩みでした。ブランドに対して自分たちの目線で物事を書くよりも、いち消費者の目線に立って、分かりやすい言葉で伝えていくことが1つの鍵なんだなっていうところに気付けたりとか。
SNSだとブランドのアカウントではなくて個人アカウントに依頼が来たりして、これも嬉しいことではあるのですが、WEB上のブランド認知はまだまだだったんだなっていうことを実感しているところです。
導入のきっかけ
──弊社のSEOサービスを導入いただいたきっかけは?
冨田様:
昨年くらいから広告費にもう少しウェイトを置いてみようかという話になっていました。
じゃあ具体的にどこに広告費をかけるべきかを考えた時に、SNSはある程度自力で回せると考えていたんですが、もっと会社としてをPRしていくためには専門性のある方々にお願いした方が間違いないよねっていう話になりました。
色々な方から営業いただいたんですけど、弊社のECサイトを見ていただいて、色々分析いただいた時の対応が凄い良かったんですよ。それで導入に至ったという経緯です。
SEO対策の成果
──上位表示に貢献できたんじゃないかと思う対策を教えてください。
松尾:
運用している途中で「レディースオーダースーツ 名古屋」というキーワードを追加して対策を行うことになったのですが、当時はサイトの構成を見た時に「今のサイト構成だと上位表示は難しそうだな」という印象でした。
安易に作れる対策ページではなかったので、そこで冨田さんから情報共有いただいて、新しくレディーススーツのカテゴリーページを作成しました。
タイミングが良かったことも重なり、作成してすぐに10位以内にランクインしました。今はそこからさらに上昇して本日付けで5位まで上昇していました。まだまだ改善できる点はあると思っています。入ってきたユーザーにReToRuさんの強みを訴求できるようなコンテンツはあると思っていて、次はそこのコンテンツ対策を進めていきたいですね。
コンテンツの質とSEO対策の重要性
冨田様:
同じコンテンツでも、伝え方で本当に変わるんだなっていうのを実感しました。
山崎:
そうですね、今のSEO対策は小手先の対策だけでは上位表示は難しいです。「このコンテンツは誰が何のために書いているものなのか」「誰が書いているのか?」もGoogleは理解しているので。闇雲にコンテンツを量産していく対策での上位表示は厳しくなっていますね。
導入後の成果と課題
──サービス導入後の検索順位の変化を教えてください。
松尾:
前のお話と被るのですが、「レディースオーダースーツ 名古屋」の順位が一番大きく変化しましたね。メインの「オーダースーツ 名古屋」というキーワードは、やはりニーズも広く難易度も上がるので、少しずつ上がってきている印象ですね。
松尾:
メインワードで競合サイトと競り合っていくとなると、ドメインの強さや認知度も関係してきたりするので、レディースよりも時間はかかるかなと思っています。トラフィックに関してはGA4のデータが直近からしか取得できていなかったので、半年後や来年の今頃に過去のデータと比較いただきたいなと。
きっと今よりももっと伸びていると思います。
冨田様:
7~8月はスーツ屋さんにとっては厳しい時期なので(笑)この数か月は私たちも比較的時間を取りやすい状態なんです。今月、来月は目の前の順位だけを追っていくのではなくて、中長期で成長できる提案をしていただけると助かります。
SEOの効果とお客様の反応
──御社の中でSEO対策の影響を感じた部分はありましたか?
冨田様:
今年の3月と4月が特になんですけど、オーダースーツの問い合わせがあってご来店にも至り、契約に至ったものが3件ありました。本当に嬉しい限りです。3名とも女性のお客様で、SEOの効果だと思います。
順位が上がって一気にお客様が来たのかなって。そこはすごく嬉しくて。その方々も、ただスーツが欲しいからじゃなくて、「どこで頼んだらいいのかわかんない」とか「小柄だから買う場所が無い」という理由で困っていたそうです。私たちも手助けできたことがやっぱり嬉しい。
WEBを通して知っていただけたというのは、本当に御社のおかげだなと思っております。すごく嬉しかったです。
山崎:
確かに男性よりも女性の方が小柄な方も多いイメージですもんね。
冨田様:
「百貨店とか行ってもなんかピンとこないんだよね」っていうのを、オーダースーツで叶えられるっていうのを打ち出したのが凄く強かったのかなと。
今後の施策
──今後、さらに強化したいSEO施策や、新たに取り組みたい施策はありますか?
冨田様:
まだ詳細は公開できないのですが、海外向けにECを展開したり、海外に向けて認知度を高めるような動きをしていくつもりです。そこをSEOでカバーできるかという不安はまだありますが。
山崎:
基本的な対策は日本と同じにはなりますが、米国と日本では一部対策内容が異なる部分があるのと、当然競合が海外になるのでそこの分析スキルは必要になってきますね。あとは幸い御社のECサイトがShopifyなので、海外の展開は比較的しやすいと思います。
日本の伝統文化を海外へ
冨田様:
最終的に販売していきたい先はブティック系、例えばエルメスとかグッチとか。デザインを持っていくというよりも、その原材料を使ってサスティナブルなものをやっている方々に、日本の伝統のものと手間暇込んだ高価な商品を販売していけたらなっていうのを考えています。
これまで伝統で続いてきたものを私たちが発掘して、その人たちの思いを継承し、「日本ってこれだからいいよね」って海外から言ってもらいたいです。自然なものって暖かみがあったりするじゃないですか?そういうものの価値を海外に持っていきたいです。
山崎:
競争をしかけにいくというより、良い物を共有しに行く形ですか。
冨田様:
私も沢山の経営陣の方とお話する機会がありよく聞くお話なんですが、もうこれからは競争するだけではなく「共に作り上げていく時代」になっているようですね。
例えば、日本の良いところを販売して、同じような国が必ず他にもあるから、またそれを別の国に持っていく。そういう単位で考えていくビジネスが必要だなって考えさせられています。
実はコロナ前はフランスに行く予定だったんです。それがコロナ過で行けなくなり、その時に母の思いを聞いて「じゃあ一緒に働きます」って決めて今に至るんです。この母の物を作り上げてきたものを、自分の番になったら海外にも出して行きたいっていうビジョンに対する行動が、少し早まったのかなと思っています。
最後に
──担当の松尾へメッセージをお願いします。
冨田様:
いつも丁寧にご対応していただき、SEOとかMEOとか全くわからない初心者に対しても、凄くわかりやすく丁寧にアドバイスいただいたりとか、「こういう風にやっていきますけど大丈夫そうですか?」って言ってくださるので、何の問題もなくというか、お願いして結果も実際に出ているので本当に助かっています。
これからもぜひ弊社の名前がもっともっと全国に広まるように手助けいただけたらなと思ってますので、今後ともよろしくお願いします。
松尾:
ありがとうございます。嬉しい限りでございます。
●社名:株式会社レトル
●事業内容:メンズ・レディース・キッズのオーダースーツおよびオーダーお洋服、
ビジネスマナー研修、作業服、ユニフォーム、オーダースーツ事業プロデュース、衣類製造、卸業
●URL:https://retoru.com/