Webライターの仕事を受注し始めると、練習の必要性はわかっていてもなかなか時間がとれず困っていませんか?

しかし初心者向けの仕事を卒業して高単価の依頼を獲得する、自分の目標とするメディアで書くなど、Webライターとしてキャリアアップするにはライティングスキルを高めなければなりません。

練習はすぐに収入や評価につながらず後回しにしやすいものですが、積み重ねることで確実にスキルアップできます。

実力と実績が大切なWebライターにとって、Webライティングの練習はあなたの将来を作る土台となるといっても過言ではないのです。

そこで今回は、効果的なWebライティングの練習方法と、今すぐ試せる練習方法をご紹介していきます。

内容を簡単にまとめると…

  • 経験者がWebライティングを練習するメリット
  • Webライティング経験者は練習前に「方向性」を考えることが大切
  • 今すぐ試せるWebライティング練習方法

記事を最後までお読みいただければ、効果のあるWebライティング練習法が理解でき、Webライターとしてのスキルアップにつながります。

経験者がWebライティングを練習するメリット

経験者がWebライティングを練習するメリット

Webライティングの経験がある、すでにWebライターとして仕事をしている人がライティングの練習をするメリットには次の3つがあります。

収入が上がる

Webライティングのスキルが上がると、収入も比例して上がります。

ライティングの仕事はすべて難易度によって単価が決まるわけではありませんが、文字単価の高い仕事ではやはり特定ジャンルの深い知識や構成のスキルなどが求められることも多くなります。

Webライティングを練習してスキルを磨けば、これまで「難しい」と感じて避けていた仕事にも応募できるようになり、収入は上がりやすくなるのです。

またWebライティングは練習の数をこなすことで、質の高い記事を速く書けるようにもなります。すると同じ内容の記事を作成するにしても時間あたりの単価を高められるため、結果的に収入は上がります。

さらに、練習を積み重ねてさまざまな案件に挑戦していくうちに、実績が積み重なっていきます。

クライアントがWebライターを選定する際には実績やポートフォリオを重視することが多いため、応募者の多い高単価の案件でも有利になるでしょう。

重宝されるライターになる

Webライティングの練習を重ねてスキルを高めると、クライアントや編集者から重宝されるといったメリットもあります。

仕事を依頼する側にとってスキルのあるWebライターは頼りになる存在です。

「この記事はテーマが少し難しいから、誰に頼もうか迷うな…」といったときにも、日頃クオリティが安定した記事を納品しているWebライターは選ばれる可能性が高くなります。

依頼側から重宝されるWebライターになれば、単価や執筆本数、作業範囲などの条件面で有利に交渉できるようになります。

書きたいメディアで書けるようになる

Webライティングのスキルを高めれば、希望するメディアのライターとして活躍できるようにもなります。

もちろん、書く場所にこだわらずに仕事を請けていくのも一つの選択ですが、書きたいメディアがあれば練習を重ねてスキルアップし、応募してみましょう。

Webライティング経験者は練習前に方向性を考えることが大切

 Webライティングの練習と方向性

すでにWebライターとして活動しているあなたは「Webライティングって何?どうやって書けばいいの?」という段階は卒業し、

単価を高めていくにはどういったスキルが必要なんだろう

書きたいメディアで書くには何を勉強すればいいんだろう

といった疑問を抱えているのではないでしょうか。

単純に書く方法を学べばよかったときと違い、なんだか壁にぶち当たっているように感じている方もいるかもしれません。

そこで一度立ち止まって「自分が目指していく方向性」について考えてみて欲しいのです。

あなたが今後何をしていきたいのか、どのようにキャリアを作っていくか。

「将来的にすごいライターになりたい」と考えるだけでは少し曖昧です。

自分の好きなことや苦手なこと、触れていたいジャンルなどを具体的にして、1年後の理想の姿をできるだけ具体的にイメージしてみましょう。

ここでは、自分の方向性を考えるうえで基準となるポイントを紹介します。

主に書いていきたいジャンルはあるか

あなたが今後、主に書いていきたいジャンルはありますか?

これまでの経験からすでに得意なジャンルが決まっていて、そのジャンルで専門性を高めていくと決めているのであればそのまま突き進んで欲しいのですが、もしなければ次のような条件に当てはまるジャンルを探してみましょう。

  • 飽きない
  • 単純に面白い
  • 新しい情報に興味がある
  • 学ぶことにストレスがない
  • 経験を活かせる

実績を積み上げるための仕事だとしても、ジャンルによっては「どうしても合わない」と感じることもあります。

もちろん請け負った仕事は最後まで責任を持つ必要はありますが、単価や条件がよいからといって合わない仕事を続けていてもやがて無理が出てきます。

Webライターは自分で仕事を選べるのもメリットの一つですから、ニーズのあるジャンルと自分の興味・関心を見比べ、許容できる範囲内で実績を積み重ねていくとよいでしょう。

目指す立ち位置はどこか

あなたがWebライターとして目指す立ち位置は描けていますか?

一口にWebライターといってもさまざまな人がいます。

  • 影響力のあるインフルエンサー的なWebライター
  • 特定のメディアで人気のWebライター
  • 得意ジャンルを極める専門家Webライター
  • 取材が得意なWebライター
  • ディレクションや企画・編集も行うWebライター

この他にも、独自のスタイルを確立して活躍するWebライターは多くいます。

Webライターとして目指す立ち位置が決まれば、目標を叶えるためには何が必要なのか、どんなスキルを身に着けたいのかが見えてくるでしょう。

たとえば、上記のWebライターに必要なものを書き出してみると以下のようなものがあります。

インフルエンサー的なWebライター
  • 戦略的な情報発信
  • 扱うテーマでの実績作り
  • SNSマーケティングの知識 など
特定のメディアで人気のWebライター
  • 特定メディアの条件をクリアする実績とスキル
  • 特定メディアでのニーズ調査
  • ニーズに応えるライティング など
専門家Webライター
  • 扱うジャンルの知識
  • 資格の取得
  • 専門家として情報発信する など
取材が得意なWebライター
  • 取材の経験を積む
  • 自分の取材スタイルを確立する
  • 企画・アポイント・執筆までこなせるようになる など
ディレクションや企画・編集も行うWebライター
  • Webマーケティング、SEO、Webサイト運営の知識
  • 記事作成や投稿を視野に入れたスケジュール管理能力
  • 添削、フィードバックができるレベルのWebライティング力 など

ロールモデルはいるか

ロールモデルとは、あなたが「〇〇さんのようになりたい」と思える人です。

Webライターとしての働き方や今後やっていきたい仕事の中で「この人みたいに働きたい」と思える人はいますか?

ジャンルの中で影響力のある人、書いた記事が多くの人に支持されている人、短い期間で急激に力をつけた人など、自分が素直に「すごい」と思えるWebライターがいれば、ロールモデルに設定することをおすすめします。

具体的なロールモデルを設定するとその人の辿ってきた道のりを参考にして、身に着けるべきスキルや請けるべき仕事、次のステップに進むために必要な期間などがわかりやすくなります。

経験者のためのWebライティング練習法

Webライティングの練習方法

それでは、Webライティング経験者に向けて、スキルアップにつながるWebライティングの練習方法を紹介していきます。

わかりやすい文章を書く練習

わかりやすい文章を書くには「シンプルな表現を心がけることが大切」といわれますが、それ以上に重要なのが「ユーザーが何を知りたがっているのかを明確にすること」です。

ユーザーのニーズを図る力を育てるには、これまで書いたことがない「新しいジャンルへの挑戦」がよい練習となります。

ジャンルのことを知らない初心者が抱く気持ちを、実感として理解できるからです。ニーズを置き去りにしてしまうと「詳しく説明されているけど、結局よくわからない」といった感想につながってしまいます。

「ニーズの調査とライティングは関係ない」と思われるかもしれませんが「検索」を前提としたWebライティングにおいて、実は最も大切なのがニーズ調査です。

自分がターゲットになってつもりで、少しでも疑問に思ったことは検索してみてください。

  • 検索結果として出てきたページが自分の疑問をどれくらい解消してくれたか
  • 理解するまでにはどれくらいの時間がかかったか
  • 伝える順番はわかりやすかったか
  • 言葉の言い回しはわかりやすかったか

上記のような点を意識しながら調べていくと、ユーザーのニーズに応えるわかりやすい文章が書ける力がついてきます。

セールスライティング・コピーライティングの練習

Webライティングを仕事にしていれば「セールスライティング」や「コピーライティング」については聞いたことがあるはずです。

セールスライティングは商品やサービスの購入につなげる文章で、商品やサービス・企業などを知ってもらう「認知」と「読んだ人に行動を起こしてもらう」ことを目的とするライティング方法です。

広義でいえばコピーライティングもセールスライティングに含まれますが、コピーライティングは「キャッチコピー」や「マイクロコピー」など短く・インパクトのある文のことです。

セールスライティングには、読者の心の動きを意識して作られたいくつかの型があります。

たとえば「BEAFの法則」や「PASONAの法則」などは実際に多くのLPや商品紹介などで使用されていて、型に沿って書くだけでも訴求力の高い文章が書けるようになります。

そのため、セールスライティングを学ぶのであれば次のような練習がおすすめです。

  • テーマを決め、セールスライティングの型に沿って書く練習をする
  • 自分が普段目にする文章の中でセールスライティングが使われている部分を探してみる
  • 優れたセールスライティングを分解し、部分ごとの目的を考えてみる

最初は型に沿って書くこと自体が難しく感じるかもしれませんが、慣れてくれば人の文章でも導入からコンバージョンまでの動線が見えてくるでしょう。

セールスライティングは当サイトWeiVでも文章の型を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

過去に書いた文章を添削して練習

Webライターの仕事をこなしていくと、自分が書いた文章が蓄積されていきます。

自分で書いた文章はある程度期間が経った後に添削すれば、Webライティングの上達につながります。

過去に書いた文章に対して「ここはもっとこうした方がいいな」「この文は変だな」などの改善案が上がってきたら、あなたはその文章を書いたときから成長していることになります。

反対に、何もおかしなところが見当たらなければ

  • すでに完成されていて、自分だけで成長できる余地はない
  • その文章を書いたときから成長できていない

のどちらかです。

自分の文章を見返すのは録音した自分の声を聞くような気恥ずかしさがあるかもしれませんが、他人が書いた文章を添削するつもりで行いましょう。

他人の書いた文章を編集して練習

他人の書いた記事を編集するのもよい練習方法です。

編集の際には「記事の目的」を理解し「目的の達成に近づけるためにはどう改善すればいいか」という視点を大切にしましょう。

さまざまな文章に触れる機会を持つと「自分に直すところなんてない」と感じる文章に出会うこともあれば「どこから直したらいいのかわからない」と思う文章に出会うこともあります。

Webライティングに100%の正解はありませんが、数を重ねていくうちに記事の目的や目的を達成するために改善すべきポイントが見えてきます。

また、自分が好感を持った文章や上手いと感じた文章をじっくり編集することで、構成や言い回しの幅を広げることができます。

違うペルソナに向けて書き分ける練習

「ペルソナ」とはマーケティング用語で、代表的な顧客像のことを指します。

しかしWebライターにとっては「具体的な読者像」と考えた方がわかりやすいかと思います。

設定されたペルソナによって、効果的な言い回しや表現は異なります。一見難しく聞こえるかもしれませんが、実は非常に単純なことです。

たとえば今あなたの目の前に5歳の女の子と30代の男性が現れ、2人ともハンカチを落としたとします。

あなたは2人に呼び掛けるとき、同じように声をかけるでしょうか。いえ、きっと子どもには「落としたよ」と、男性には「落としましたよ」と声をかけるでしょう。

私たちは呼びかける対象によって、自然に話し方や表現、声のトーンなどを変えています。

しかしWebライティングではしばしば誰にでも当てはまる表現を心がけようとして、誰に対して発信しているのかわかりにくい表現になってしまうことがあります。

そこでさまざまなペルソナを設定して文章を書く練習が重要なのです。

さまざまなペルソナに対して書く練習をすれば、同じ商品やサービスの紹介でもターゲットに響く書き方を意識して書けるようになります。

性別や世代、環境、収入、生活スタイル、価値観などを設定して書き分ければ、大幅なスキルアップにつながるでしょう。

SEOの理解度を高める練習

WebライティングとSEOは切っても切り離せない関係ですから、SEOの知識はある程度持っておくべきです。

そんなSEOの理解度を高めるには、自分でブログなどのサイト運営を行うのが最も効率的といえます。

しかしライティングの練習としては負担が大きすぎると感じる場合には、SNSやnoteなどのサービスを利用して何記事か書いてみることをおすすめします。

記事を公開したら、必ず

  • 記事の検索順位
  • 記事に対するアクセス
  • ユーザーの反応

などを記録しましょう。

データを積み重ねていけば、ユーザーの支持を集め、検索上位に上がってくる記事の特徴が見えてきます。

内容以外にタイトルや見出しの設定、サイト内構造、リンクなどがSEOに与える影響も理解してWebライティングに活かせば、Webライターとしての需要も高まるでしょう。

すぐ試せる・短時間でできるWebライティングの練習方法

Webライティングの練習ですぐできる方法

ここで、すぐに試せて短い時間でできるWebライティングの練習方法を2つ紹介します。

文章の型をマスターする

先ほど「セールスライティングには型がある」とお話ししましたが、セールスライティング以外のWebライティングでも使える文章の型があります。

PREP法やSDS法の型はすでに学んでいるかもしれませんが、振り返って学んでみると新たな発見があるかもしれません。

とくに長文を書く際には途中で型からはみ出してしまうことも多いので、これまで自分の書いた文章と照らし合わせてみてください。

メリットとベネフィットを書き分ける

Webライティングで今すぐできる練習としておすすめなのが「メリット」と「ベネフィット」の違いを理解し、書き分けることです。

ベネフィットとメリットは混同されることも多いのですが、当サイトWeiVではメリットとベネフィットの違いを次のようにとらえています。

  • メリット=特徴や機能
  • ベネフィット=商品やサービスの利用をとおしてユーザーが得られるポジティブな変化

たとえば、Webライターにとって身近な「クラウドソーシング」を例としてメリットとベネフィットを上げてみましょう。

メリットは

  • 報酬未払いを防げる
  • 条件の合わないクライアントとはすぐに取引を中止できる
  • スケジュールが調整しやすい

などが挙げられます。

対してベネフィットでは

  • 効率よく仕事が探せるため、自分の好きなことに使える時間が増える
  • すぐに仕事ができ、お金がない不安から解放される

などがあります。

メリット・デメリットとベネフィットはジャンルに関わらず言及することが多い要素です。その際にメリットとベネフィットを明確に書き分けられると、わかりやすく、響く文章となります。

身の回りにある物を手に取って、メリットとベネフィットを書けるだけ書き出してみましょう。

Webライティングの際にメリットとベネフィットの違いを理解してリサーチ・執筆できるようにするだけでも、記事のクオリティはぐっと上がります。

まとめ:Webライティングを練習してスキルアップにつなげよう

今回は、Webライター経験者がスキルアップするためのライティング練習方法をご紹介しました。

Webライターとして仕事を請け始めると、納期に合わせたスケジュール管理や営業活動など、執筆以外にかかる時間も多くなります。

そのため思うようにライティングの練習時間をとれないことも多いでしょう。

しかし、地道な練習はライティング力の土台となり、今後どんなメディアで執筆するにしろあなたを支えてくれます。

今回ご紹介した練習法を参考として、ライティングスキルを高めていきましょう。