さりげなく好感を得られる私服の選び方と着こなしのシンプルな7つのルール

いきなりですが、私服の選び方が分からずに悩まれていませんか?

本当は「おしゃれ」とまではいかなくても、清潔感があって好感をもたれるような私服の着こなしができるようになりたい。でも、今まで服選びで失敗してきたし、そもそも選び方が分からない。そんなこんなで、気付いたら服選びを諦めてしまっていた。

そんな方も少なくないのではないでしょうか。

もしそうだとしたらお伝えしたいことがあります。それは、「私服選びに必要なのはセンスではなく最低限の知識」だということです。

「個性を表現したい」ではなく「なんとなく清潔感がある」「相手に好印象を持ってもらえる」というような私服のファッションであればセンスは必要ありません。私服選びの基本的なルールを知って、「ごくふつう」の服を揃えるだけで、誰にだって可能です。

そこで、このページでは、以下のように、私服選びの7つのルールと題して、アイテムごとに章立てた6つのルールと、それらのアイテムをコーディネートするための理論をご紹介しています。

  1. シャツ:最初に揃えて欲しい3枚のシャツ
  2. ジャケット:1着持っておくべき定番と2着目以降のおすすめ
  3. ボトムス:基本となる4本
  4. コート:春秋用1着と真冬用1着
  5. ニット:用途の異なるハイ/ミドル/ローゲージ1着ずつ
  6. :スエード革靴/スニーカー/サンダル1足ずつ
  7. 各アイテムのコーディネート理論

それぞれの章で、まずは揃えるべきアイテムをお伝えして、その後に「最低限の知識」として知っておいて頂きたいことを説明しています。これらの6つのアイテムごとに、選び方の知識を身につけると、さまざまな着こなしができるようになります。

また、それぞれ、どの店で買えばいいのかも価格帯別にお伝えしています。

もちろん一度に全部揃える必要はありません。

今、足りていないものから1つずつ順番に揃えて頂ければと思います。出来るだけ迷わないように、具体的な着こなし事例もたくさん紹介していますので、ぜひお役に立てて頂ければ嬉しく思います。

最終更新日:2021年3月19日
大山 旬
執筆者

大山 旬(おおやま しゅん)

メンズスタイリスト

人気スタイリスト。日本最大級のファッション学習サイト「メンズファッションスクール」主宰。これまでに著書は5冊出版。累計8万部を突破。読売新聞、朝日新聞、NHK、TBS、テレビ朝日、フジテレビなどメディア出演も多数。

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はじめに:好感をえられる私服の選び方と着こなしとは

はじめに、このページでご紹介するような、私服の選び方や着こなしによって得られる「さりげなく好感を得られる『ふつう』の服装」がどのようなものなのかをご覧頂きたいと思います。

6つの画像を載せていますので、サラっと眺めてみて頂ければと思います。

さりげなく好感をえられる私服の6つの例

白のボタンダウンシャツ × ネイビーのジャケット× ジーンズ

これは「白のボタンダウンシャツ × ネイビーのジャケット× ジーンズ」の非常にオーソドックスなファッションです。

このようなシンプルな着こなしの場合は、細部のバランスが重要です。

まずジーンズの丈は、軽くロールアップするか、少し短めに裾を上げるかして、くるぶしを軽く見せてあげます。そして、ジャケットの袖から1.5cmぐらい白いシャツを見せることで軽快な印象になります。

ネイビージャケット × ブルージーンズ × Tシャツ

このコーディネートは、「紺ジャケット × ブルージーンズ × Tシャツ」という基本的な組み合わせに、グレーベストというアクセントを加えています。

「Tシャツ × ジャケット」という着こなしは、もちろんオーソドックスですが、多少の「手抜き感」が出てしまうことがあります。そこでアクセントとして、間にベストを加えてあげるというのが1つの手段です。

これは、おしゃれな人がよくやる着こなしです。

ベストは、ジャケット同様に「かたいアイテム」ですので、あえてTシャツのようなカジュアル度が高いアイテムと合わせて「着崩す」のが適しています。このあたりは、ページの最後のコーディネート理論での詳しく説明させて頂きたいと思います。

ローゲージニット × Tシャツ × 白デニム

春先に活躍する「ローゲージニット × Tシャツ」のコーディネートです。

ネイビーと相性の良い色といえば白とグレーです。これは「ネイビーのローゲージニット × グレーのTシャツ × 白デニム」の王道の色合わせです。Tシャツはとてもカジュアル度が高いので、ボトムスには「きれいめ」な白デニムを合わせています。またTシャツは単体で切るのではなく、ニットやジャケットを羽織るだけで、より素敵になります。

ネイビーのチェスターコート × マフラー × 白デニム

シンプルなネイビーのチェスターコートに、白デニムを合わせた冬の定番コーディネートです。

チェスターコートはジャケットの着丈をそのまま長くしたようなデザインなので、自ずと首から下のVゾーンが空きます。ここが冬は寒いんですね…。この部分を埋めるように、マフラーを差し込むのが防寒としても良いですし、着こなしにおけるアクセントとしても有効です。

インナーは丸首やタートルネックのミドルゲージニットがよく合います。

ベージュのステンカラーコート × 白の丸首ニット × ジーンズ

「ベージュのステンカラーコート × 白の丸首ニット × ジーンズ」の組み合わせです。実は、全身ほぼユニクロで、3月末 – 5月末、9月末 – 11月下旬にピッタリのコーディネートです。

コートは後ろ襟を軽く立ち上げて、動きを出すと良いでしょう。ちょっとしたテクニックで、大分おしゃれに感じられるようになるはずです。

ダウンジャケット × ネイビーの丸首ニット × 白デニム

「ダウンジャケット × ネイビーの丸首ニット × 白デニム」のコーディネートです。ダウンと白デニムはユニクロ です。真冬の定番アイテムであるダウンジャケットの着こなしのコツは、「ダウン以外をきれいめなアイテムで合わせること」です。

今回は、ダウンの下の丸首ニットと白デニムが「きれいめ」アイテムです。

シンプルでさりげない私服はさまざまに着こなすことができる

いかがでしょうか?

決して派手だったり、見るからに「ファッション上級者!」という感じではないですが、シンプルで清潔感があり、誰にでもできる服装だと感じて頂けていると思います。

このような、好感を得られる「ふつう」のファッションを実現できる服選びには、3つの大前提があります。

  • できるだけシンプルな「無地」の服を選ぶ。
  • 単色の合わせやすい服を選ぶ。
  • 無駄な装飾がついていない服を選ぶ。

まず、柄が入っていたり、文字がプリントされているアイテムを選ぶにはコツがいりますし、失敗するとチープな印象になりかねません。飛び級をせずに、まずはシンプルな無地を選ぶことが重要です。

次に、2色以上使われているアイテムは、バランスが取りにくく、ごちゃごちゃした印象になりやすいです。まずは、単色で構成されている服を選びましょう。

そして、服を選ぶ際には、ボタンや刺繍糸に色が付いているような装飾があるものは難易度が高いので我慢しましょう。できる限り装飾がないものを選ぶようにしてください。

こう言うと「退屈なファッションにならないか」と疑問に思われる方もいるかもしれません。

それは誤解で、むしろベーシックな服だからこそ、他のアイテムとぶつかり合わずに、さまざまに着こなすことが可能になります。それでは、次から、ひとつひとつのアイテムごとに、このような「必要最低限の知識」を全てお伝えしていきます。

1. 最初に揃えるべき3枚のシャツ

ここから、アイテムごとに分けて、具体的に「何を買えばいいのか?」をお伝えしていきたいと思います。

まずは「シャツ」です。

私服用のシャツは3枚あれば十分に間に合います。僕は、普段からスーツを着ないのですが、それでもカジュアルシャツは5枚しか持っていません。それだけで十分着回せてしまいます。そのため週に2日のお休みに着るシャツの量は3枚あれば十分でしょう。

それでは具体的にどういうシャツを買うべきかというと、以下の3枚です。

  • 白のボタンダウンシャツ
  • デニムシャツ
  • ギンガムチェックのシャツ

それぞれ見ていきましょう。

1.1. 最初の1枚は私服の基本!白のボタンダウンシャツ

画像:エディフィス

白のボタンダウンシャツは、全てのシャツの中で最もベーシックなもので、私服を構成する基本となるアイテムです。

それぐらい重要な1枚なので、できれば、ユナイテッドアローズやトゥモローランド、エディフィスなどのセレクトショップのオリジナルや、専門ブランドのギットマンブラザーズなどのお店で、しっかりと投資をして揃えていただきたいと思います。

セレクトショップでは13,000円前後で、専門ブランドでは30,000円前後で購入できます。どうしても予算を抑えたい場合は、まずユニクロの白のボタンダウンシャツから試してみてください。ユニクロは実は、流行のシルエットが取り入れられており悪くありません。

少しドレス度が高いものなので、カジュアルなアイテムと合わせると非常によく合います。ブルーデニムは鉄板です。また、ミドルゲージ、ローゲージのニットカーディガンを羽織るのもよく似合います。

1.2. 2枚目は着まわしがきくデニムシャツ

続いて揃えておきたいのがデニムシャツで、カジュアルなシャツとしてとても重宝する鉄板アイテムです。

襟型はボタンダウンでも構いませんが、ワイドカラーの方が好ましいと思います。

こちらもSHIPSやユナイテッドアローズなどのセレクトショップだと13,000円前後でセンスの良いデニムシャツが手に入ります。また、もう少し投資ができる方は、イタリアのシャツ専門ブランドであるフィナモレのデニムシャツがお勧めです。こちらは32,000円前後になります。楽天などでも買えます。

特に春夏はシンプルに白いデニムと合わせるのが一番よく合います。上には、紺のジャケットやカーディガンを羽織っても良いですね。

とても着回しの効きやすいアイテムですので必ず1枚は揃えてみてください。

1.3. 3枚目は好感度の高いギンガムチェックシャツ

画像:guji

3枚目に揃えたいのがギンガムチェックのシャツです。

女性からの評価も良いアイテムで1枚は持っておきたいといえます。普通のチェック柄ですと、柄が大きくなればなるほど、コーディネートの難易度が高まります。一方で、ギンガムチェックのような細かいチェックはとても合わせやすいのが特徴です。

襟型はボタンダウン、ワイドカラー、どちらでも構いません。お好きな方を選んでください。

購入はエディフィスやユナイテッドアローズがお勧めです。予算に応じて買い揃えてみてください。

コーディネートですが、白デニムにもブルーデニムにも合います。上にジャケットを羽織ると、大人っぽくも着こなせますので、ぜひ試してみてください。

【知識①】シャツのサイズ等の選び方

ここでは「必要最低限の知識」として、シャツの選び方の基本ルールをお伝えしておきます。

ルールは3つあります。

  • 襟の選び方
  • サイズの選び方
  • 半袖シャツについて

です。

シャツの襟はワイドカラーとボタンダウンの2択

シャツは「襟」を見て選びます。

ここ数年の定番となっているのが「ワイドカラー」と呼ばれる、襟の開きの大きいシャツで、第一ボタンを開けた時の広がりがとても綺麗です。ジャケットの相性が良いので、大人の休日着として最適です。

左の写真がワイドカラーです。

または、右の写真のように、襟をボタンで固定してある「ボタンダウン」シャツも定番で、間違いのない選択です。 もっとも馴染みのあるシャツですので、ワイドカラーの襟型が見慣れないという場合は、こちらのボタンダウンを選ぶと良いでしょう。襟がきっちりと固定されるので、大人っぽい印象になります。

この他の襟型のシャツは選ぶ必要はありません。この2種類をまんべんなく揃えていきましょう。

シャツのサイズの選び方

続いて、「サイズ」です。シャツは、シンプルなアイテムなだけに、サイズ感の細かな調整がとても重要です。

なるべくタイト感が出るものを選ぶと見た目の印象がスラッとカッコよくなります。

サイズ選びのポイントですが、第二ボタンを留めた時に、胸周りにシワがよってしまうものはNGです。もし胸筋が発達していたりして、肩幅は合っているのに、身幅がゆったりしてしまう場合は、身幅のお直しが可能かを聞きましょう。

着丈の長さにも注意です。着丈が長すぎると、外に出して着るスタイルがまったく様になりません。ベストな着丈は後ろから見てお尻が半分隠れるぐらいです。

お直しは1500円くらいでできるはずですので、店員さんに見てもらって妥協なく調整するようにしましょう。

半袖シャツはNG

ちなみに半袖シャツはNGです。二の腕が見えることで、子供っぽく感じられてしまうからです。

半袖シャツを着るのであれば、ポロシャツを選んでください。ポロシャツであれば、袖口もタイトなので大人っぽく着こなすことができます。

もしくは長袖のシャツを腕まくりをして着るのが良いでしょう。リネンのシャツであれば、肌に張り付くようなこともないので軽快に着ることができます。ぜひ大人っぽくシャツを着こなしてみてください。

【知識②】シャツのインとアウトの着こなし方

よく「シャツはインとアウト、どちらが正解ですか?」と質問をいただきます。

街で歩いている人を見ると、どちらの人も見かけるので、余計正解がわかりづらいと思います。僕の中での答えは「どちらも正解」です。どちらかに偏るのは非常にもったいないです。実際に実例を見てみましょう。

アウトに適したスタイル

画像:i7.wimg.jp

まずはアウトについて説明をします。アウトで着た方が若々しく今っぽい雰囲気になります。特にシャツ1枚で着る場合にはアウトが基本です。

ジャケットを羽織る場合には、足元は革靴ではなくスニーカーを合わせて、スポーティーな雰囲気に着こなした方がはまります。ジャケットも、ニットジャケットのような軽めの物の方が、このスタイルにはよく合います。

ただし、シャツの丈の長さには注意が必要です。裾の長さが、骨盤と股の中間位置くらいにくるのが理想的です。ここが長すぎると一気に野暮ったく見えてしまうので注意が必要です。店員さんに見てもらって、言う通りの丈にすると良いでしょう。

インに適したスタイル

画像:BEAMS

上の写真のように、スーツに近いようなきれいめなジャケットの際には、アウトよりも、インにした方がきれいにまとまります。印象としては大人っぽく、上品さが出ます。

僕は20代は外出しで着ることが多かったですが、30代に入ってからはインする機会が増えました。35歳を越えたらインがよく似合います。

「インするのはおじさんぽくないか」と言う人もいるのですが、それは誤解です。自分の身体に合った、適正な衣服を着れば、おじさんぽく見えることはありません。

イン用とアウト用のシャツの使い分け

僕は5枚のシャツをもっていますが、イン用とアウト用のシャツを完全に分けています。厳密に言うと、インとアウトを両立させることは難しいからです。インをするとなると、そこそこ長さがないと、着ているうちに裾がパンツから出てしまいます。

そしてインをして安心して着れる長さだと、外出しするには長すぎてしまうからです。できればインとアウトのシャツは分けた方がいいです。

僕の手持ちのシャツを見てみると、

  • 白のボタンダウンシャツ(アウト用)
  • デニムシャツ(イン用)
  • ダンガリーシャツ(アウト用)
  • 白の鹿の子シャツ(アウト用)
  • ギンガムチェックシャツ(イン用)

の5枚です。

どちらかに偏りすぎることなく、それぞれのスタイルを楽しむことが大切だと考えています。

2. 定番ジャケットと2着目以降のおすすめジャケット

画像:ユナイテッドアローズ

続いてジャケットについて説明したいと思います。

ジャケットは大人の男性にとって必須アイテムの1つです。なぜなら、カジュアルなファッションの中にジャケットを用いることで、適度な大人っぽさを表現することができるからです。

ジャケット使いが上手になると、大人のファッションの幅はグッと広がります。ぜひしっかりと使いこなせるように学んでみてください。

2.1. 1着もっておくべき定番はネイビーの無地ジャケット

大人の男性の休日着として誰でも1着もっておきたい定番は、ネイビーの無地ジャケットです。「ネイビー(紺)」はジャケットの色の基本です。

黒のジャケットを好む人もいらっしゃると思いますが、実は意外と着こなしが難しいです。黒を上手に使いこなせるのはファッション上級者だと思ってください。基本的には、黒のジャケットはホストっぽい印象や、暗い印象を与えてしまいます。

まずは、全てのジャケットの基本となるネイビーのを揃えます。ネイビーにも様々な色味がありますが、あまり明るいと使いにくいので、下の写真のような深めの色を選んでください。

画像:B.R.ONLINE

ネイビージャケットはどんな着こなしにも馴染む「鉄板アイテム」ですが、あまりにこればかりを着すぎるとマンネリ化するのも事実です。そんなとき着こなしに楽しさを感じさせてくれるようなジャケットが欲しくなると思います。

そこで、ここからは、ネイビージャケットの次に「2着目のジャケット」として買い揃えたいものをいくつかご紹介したいと思います。

2.3. おすすめ① 春夏に活躍するストライプジャケット

画像:BEAMS

春夏に活躍するのがストライプ系のジャケットです。

清涼感があって、適度にカジュアル感が出るため、1つは持っておきたいジャケットです。ブルージーンズにもよく合います。ジャケットの下には無地のグレー丸首Tシャツを合わせるといいですね。

もちろん白のボタンダウンシャツも似合います。手軽におしゃれさを出せるアイテムの1つです。

2.3. おすすめ② 個人的一押しはインディゴブルージャケット

画像:ユナイテッドアローズ

2着目以降のジャケットして、個人的な一押しは、このようなジーンズのような色合いのインディゴブルーのジャケットです。一押しのポイントは、おしゃれに見えて、かつ、誰でも似合いやすいところにあります。

インナーには白のボタンダウンシャツや白Tシャツが、ボトムスには黒パンが定番です。

2.4. おすすめ③ビジカジ用ウィンドウペンジャケット

画像:ユナイテッドアローズ

ビジネスカジュアル用のジャケットとしてひとひねりを加えるのであれば、こちらのようなウィンドウペン柄がおすすめです。ウィンドウペンというのは窓枠のようなチェック柄のことを指しています。

こちらはグレー地に黒の線が入っていますが、ネイビー地に白も素敵です。

少し主張が強く感じるかもしれませんが、実際に着てみると案外すんなりと馴染むものです。人との違いを明確にすることもファッションの1つの役割ですので、こういったジャケットも頭の片隅に置いておくのも良いでしょう。

シャツは白、ボトムスは黒かネイビーでなるべく主張を抑えるのがポイントです。

2.5. おすすめ④ 上級者への第一歩!オリーブのジャケット

画像:BEAMS

少し難易度が上がりますが、オリーブ系のジャケットもおしゃれに見えるのでオススメです。上級者への第一歩にはこのようなグリーン系の色を用いるのが近道です。

オリーブ系は少しくすんだ色ですので、ボトムスは白ジーンズなどの爽やかなものを合わせるのがおすすめです。もしくは白シャツもいいですね。コーディネートの中に白を基調としたアイテムを用いるようにすると失敗しません。

【知識①】 ジャケットにおすすめのお店

ジャケットの価格帯は1万円から15万円くらいまでかなりの幅があります。

まずは「気軽に羽織れるジャケット」から揃えていきましょう。予算は2〜3万円を1つの目安にしてみてください。

まずは「スーツカンパニー」をお薦めします。スーツ専門店というだけあって、ジャケットのバリエーションの広さは随一です。価格は2万円前後ですので、比較的お手頃です。

スーツカンパニーのカジュアルコーナーでぜひジャケットを選んでみてください。その際にはボタンの周辺に余計な装飾がない物を選びましょう。装飾のあるジャケットは、パッと見はお洒落に見えますが、飽きやすいです。

もっと予算が割ける場合は、ユナイテッドアローズやトゥモローランドのオリジナルのジャケットを選びます。こちらですと35,000円〜50,000円ほどの価格帯になります。

ジャケットはしっかりとした物を揃えたいという方は、イタリアのジャケット専門店である「ラルディーニ」や「タリアトーレ」のジャケットをお薦めします。およそ100,000円前後で程度で購入ができます。

これらのブランドはバーニーズニューヨーク、ビームス、ESTNATIONなどで取り扱いがあります。ジャケットを専門に作っているブランドですので、とても形が綺麗です。頭の片隅に置いてみてください。

【知識②】ジャケットのサイズ等の選び方

ジャケットは、試着をして、店員さんに肩幅などのサイズ感を確かめてもらった後、必ず

  • 袖丈
  • 着丈

をチェックしましょう。こうした細かい部分に気を使うかどうかで全体的な印象が大きく変わってきます。

お店の店員さんに「袖丈、着丈の長さは大丈夫ですか?」と尋ねてもらえればOKです。

なお、サイズ感について多くの方は大きすぎるものを選んでしまいます。その場合は、今までよりもタイトなサイズ感が良い場合も多いです。店員さんを信じて、おすすめ通りのものを選んでください。

正しい袖丈は親指の先端から袖までの長さが11cm前後

ジャケットを選ぶ際に、必ずチェックして欲しいのが袖丈の長さです。ここが長すぎると、「ジャケットに着られている」印象になってしまい、ジャケットがまったく似合わなくなってしまいます。

「親指の先端から、袖までの長さが11㎝前後」が正解です。

正しい袖丈のにするとジャケットの袖からシャツが1㎝ほど覗くようになります。シャツが少し見えるだけで、全体の印象は大きく変わりますので、必ず細部にこだわって調整をするようにしてみてください。そうした細部への配慮が結果的に、シルエットをグッと引き締めてくれます。

正しい着丈はお尻の真ん中より少し長め

画像:Emone

ジャケットのサイズ感において、もう1つ重要なのが「着丈の長さ」です。長すぎれば野暮ったくなりますし、短すぎてお尻が丸々見えてしまうのは大人のファッションにふさわしくありません。

理想的なのは、上記の写真のようにお尻の真ん中より少し長めに隠れるバランスです。もし長過ぎる場合は1〜1.5㎝ほど着丈を詰めるお直しをしてもらってください。店員さんと相談しながら、適正な着丈の長さを目指しましょう。

【知識③】ジャケットの基本的な着こなし方

続いて、ジャケットの着こなし方についてご紹介します。ジャケットの内側に合わせるものとして、実は下の写真のようなシンプルなTシャツがとても相性が良いです。

画像:The Satorialist

画像:Tumblr

画像:エディフィス

ジャケットはきれいめなアイテムなので、内側にシャツを合わせるとビジネスライクな印象になります。シャツの代わりにTシャツを合わせると、私服のリラックス感を気軽に出すことができます。ぜひTシャツとの組み合わせを試してみてください。

もちろんジャケット×シャツという組み合わせもよく合います。第一ボタンは開け、カジュアルにシャツを合わせてみましょう。ジャケットを羽織る場合は、シャツはボトムスにインした方が大人っぽくまとまります。

上でご紹介した、白シャツ、デニムシャツ、ギンガムチェックのシャツにも相性が良いです。

画像:SO wear

40代以降の男性には、Tシャツよりもシャツでの合わせをおすすめします。大人っぽく、清潔感のある印象にまとまりますので、シャツとの組み合わせを重視してください。20代・30代前半の方は、Tシャツの方が若々しく、軽快に見えますのでおすすめです。

3. 基本となる4本のボトムス

画像:SO wear

続いてボトムスについて解説したいと思います。

ボトムスは下半身のアイテムのため、どうしても後回しにしてしまいがちですが、ボトムス次第でスタイルが良く見えたり逆に野暮ったく見えてしまうものでもあります。おしゃれな人ほどボトムスにこだわります。

ぜひこの機会に新しいボトムスを買い揃えてみてください。

ここ数年でボトムスの形は少しずつ細身になってきています。3年以上前のダボッとしたシルエットのボトムスを履いていると、それだけで野暮ったい雰囲気になってしまいます。5年前に買ったブランド物のボトムスよりも、今年のユニクロのボトムスの方がよっぽど素敵に見えるはずです。

カジュアルなものからきれいめのものまで、個性の異なるボトムスを数本揃えておくと便利です。セオリーとしては次の順番で揃えるのがおすすめです。

  1. ブルージーンズ
  2. ホワイトジーンズ
  3. コットンパンツ
  4. ブラックジーンズ

もっともカジュアルなのはブルージーンズで、コットンパンツはきれいめになります。大人のファッションは「カジュアルすぎず、きれいになりすぎない」ことが大切なので、上半身のコーディネートを考えながらボトムスを選びます。

次からそれぞれのボトムスについて掘り下げて考えていきたいと思います。

3.1. 1本目はブルージーンズ

休日のボトムスとして最も定番なのがジーンズです。

ジーンズは、「動きにくい」「子供っぽい」「カジュアルに見えすぎる」とおっしゃる方も多いですがそれは誤解です。

最近のジーンズはシルエットがとてもキレイですし、素材にストレッチが効いているため、とても履きやすいのが特徴です。コーディネート次第で大人の男性にも十分に似合うアイテムですので、必ず1本は揃えておきましょう。

【知識①】ブルージーンズの選び方と着こなし

ブルージーンズの色の選び方

ジーンズを選ぶ基準として「色の濃さ」をしっかりと見ることをお薦めします。

男性にはほとんど色落ちしていないワンウォッシュ(左)か、モモの部分が少し色落ちしている物(右)を選ぶと良いでしょう。最近では薄めの色が流行ですが、大人の男性には似合いにくいです。濃い目のものを選んでみてください。

ジャケットなどのキレイめなファッションに合わせたい場合は左を。少しカジュアル感を出したい場合は右を選ぶと良いでしょう。

ブルージーンズにおすすめのお店

ブルージーンズで、最もコストパフォマンスがいいのはユニクロです。実際、ユニクロの4,000円のデニムと、30,000円を超えるジーンズは、パッと見ではそこまで分かりません。

しかしジーンズのシルエットの流行は緩やかに変わるので3年以上前のものはダメです。まずは最新のユニクロのデニムから試してみてください。

普通体型〜ぽっちゃり体型の方はスリムフィットストレートと呼ばれる、少し細めのシルエットの物を選んでください。痩せ型の人はスキニーフィットを選びます。ピタピタにならない程度の細身のものを選ぶのがポイントです。

画像:ユニクロ

ブルージーンズは着こなしの中でもとても重要なアイテムです。そのため、もっとしっかり投資をしたいと言う方もいらっしゃるかと思います。

そんな方にお薦めしたいのがレッドカード、AG、ヤコブ・コーエンです。これらはエストネーションやバーニーズニューヨーク、トゥモローランドで扱いがあります。価格は2万円〜4万円程度の高級デニムになります。

「レッドカード」「AG」は少しカジュアルな印象です。センスの良い人たちはこれらのブランドのデニムを好んで履いています。ヤコブ・コーエンは大人のためのデニムです。

ジャケットに合わせるためのデニムとして設計されていますので、とても上品です。個人的にもここのデニムは所有していますが、ストレッチも効いていてとても履きやすくもあります。ぜひ試してみてください。

ブルージーンズの着こなし

続いてブルージーンズのコーディネートについてお伝えします。ジーンズはもっともカジュアル感の高いボトムスのため、シャツやジャケット、ニットなどのきれいめなアイテムと合わせるのが良いでしょう。

Tシャツやパーカ、トーレナーにはあまり似合いません。子供っぽく見えてしまいます。

下の写真はグレーのジャケット、白のシャツにブルージーンズを合わせています。上半身がきれいめにまとまっているからこそ、ジーンズのカジュアルさが活きています。

画像:http://wear.jp/

こちらもジャケットとシャツという組み合わせです。

ジャケットさえ羽織れば、シャツは外に出していても、それなりにきれいさは保てます。特に大人の男性にはジャケット×ジーンズの組み合わせを積極的に試していただきたいと思います。ジャケットの持つこぎれいさと、ジーンズの持つカジュアルさが上手くミックスされて素敵です。

3.2. 2本目はホワイトジーンズ

2本目として揃えたいのがホワイトジーンズです。白のボトムスには苦手意識を持っている方も多いと思います。

ファッションとは、人との違いがあるからこそ「お洒落」に感じるものです。ホワイトジーンズは違いを出すにはもってこいのアイテムです。

最初は見慣れないかもしれませんが、勇気を持って着続けてください。きっと手放せないアイテムになるはずです。実は想像以上にコーディネートがしやすいアイテムです。ぜひとも着こなしの中に取り入れていただきたいです。

【知識②】ホワイトジーンズの選び方と着こなし

ホワイトジーンズのおすすめのお店

白いボトムスには、デニムのようなタイプと、チノパンのようなセンターにプレスが入ったもの、2つのタイプがあります。まず取り入れやすいのはデニムタイプです。

初挑戦で心配な人はユニクロのものから取り入れてみると良いでしょう。慣れてきたら少し価格帯を上げて、AGのデニム、ヤコブ・コーエンのデニムなどがお勧めです。どちらもバーニーズニューヨークやエストネーションで取り扱いがあります。

汚れるのが不安という人は、ユニクロの白デニムを2本持っておくと良いでしょう。汚れたら洗えばいいのです。ブルージーンズは色落ちするので洗う際には慎重になりますが、白ジーンズはガンガン洗濯できます。気にせずどんどん履いてください。

ホワイトジーンズの着こなし

1年を通して着ることができます。冬の白デニムもお薦めです。デニムシャツに合わせてもいいですし、紺のジャケットにもよく合います。白いシャツとだけ合わせなければ、他は割とどんなアイテムにもよく合います。ぜひチャレンジしてみてください。

着こなし事例を2つ載せておきたいと思います。

3.3. フォーマル感のあるコットンパンツ(ネイビー/グレー)

ブルージーンズだとカジュアル過ぎる場面は結構たくさんあります。たとえば休日でもレストランに食事に行く時や人と会うときにはジーンズではない方が好ましいこともあります。そんな時に役立つのがネイビーやグレーのコットンパンツです。

濃い色のボトムスなので着こなしが引き締まりますし、ある程度フォーマルにも見えます。

コットンパンツの代表格といえば、ベージュのチノパンをイメージする方も多いですが、実はけっこう合わせるのは難しいです。どうしても野暮ったく、おじさんくさく見えてしまいます。同じコットンパンツを買うなら、断然ベージュよりもネイビーやグレーがおすすめです。

【知識③】コットンパンツの選び方と着こなし

細身のコットンパンツを選ぶ

最近のコットンパンツは「テーパード」といって、膝から裾に掛けて細身に仕上がっているものが多いです。無駄なゆとりが削られるため、見た目もシャープな印象になります。極端に言えば痩せて見えます。既に持っているものを使うのではなく、最新のものに買い換えることをお薦めします。

コットンパンツのおすすめのお店

コットンパンツを買い揃えるなら、以下を参考にしてください。

  • ユニクロ:3000円前後
  • スーツカンパニー:8000円前後
  • ユナイテッドアローズグリーンレーベル:8000円前後
  • エディフィス:12000円前後
  • インコテックス/PT01:35000円前後

レベル1から5までありますが、それぞれ試着をしてみて、ご自身にしっくりくるものをぜひ買い揃えてみてください。

ユニクロの定番のコットンパンツは、素晴らしい仕上がりになっています。痩せ型の人はスキニーフィットを、ふつう体型〜ぽっちゃり体型の方はスリムフィットを選んでください。色はネイビーとグレー、どちらも重宝するのでおすすめです。

コットンパンツの着こなし

まずは以下をご覧ください。これはユニクロのものです。

画像:ユニクロ

このようにくるぶしを少し見せて履くことが、コットンパンツを素敵に着こなすコツです。肌が少し覗くことで、軽快な印象になり、おしゃれさが増します。裾上げは通常通りで構いませんが、軽く2〜3回ほど3センチ程の幅でロールアップをするとくるぶしが覗くはずです。

ちょっとした着方で断然おしゃれに見えるようになりますので、ぜひ試してみてください。

コーディネートですが、下の写真のようにシャツを外出しで合わせてもいいですね。シャツの袖をまくったり、ボトムスの裾をまくったり、こういった一手間がおしゃれさを感じさせてくれます。

肩がけニットは難易度が高いのでパスして構いません。

画像:ユニクロ

シンプルなTシャツと合わせるだけでも、ボトムスがネイビーで引き締まっているとそれなりに見えてしまいます。

画像:ユニクロ

3.4. ブラックジーンズはここ数年のトレンド

こちらではここ数年のトレンドアイテムである、ブラックジーンズについて解説したいと思います。

ジーンズといえばブルージーンズが定番ですが、ブラックジーンズは色の効果もあり、スッキリとした見た目が実現できます。ブルージーンズよりも断然きれいめにまとまりますので、1本揃えておいても便利です。

ネイビーやグレー、ホワイトなど、大人の男性の基本色とも相性が良いのも特徴です。ネイビーのジャケットと合わせたり、ホワイトのボタンダウンシャツと合わせるのも素敵です。細身で洗練された見た目が実現できます。

【知識④】 ブラックジーンズの選び方と着こなし

最初のブラックジーンズはユニクロがおすすめ

ブラックジーンズはユニクロでもシルエットのきれいな物が買えますので、まずはこちらからトライしてみることをおすすめします。普通体型〜ぽっちゃり体型の方は「スリムフィット」を選びます。痩せ型の人は「スキニーフィット」を選びます。ピタピタになりすぎない程度のスリムなフィット感のものを選ぶようにしましょう。

ブラックジーンズの着こなし

ブラックジーンズには何を合わせればいいのでしょうか。

ボトムスの中でも、そこそこきれいめに見えるアイテムです。そのため、他のアイテムには若干のカジュアルさがあった方がバランスが取りやすいです。

下の写真のようにデニム生地のシャツはよく合います。

画像:flickr

デニムのカジュアル感やワイルドさをボトムスで引き締めるという効果があります。もちろん白デニムで爽やかさをプラスするのもいいですが、ちょっと気恥ずかしいという場合はブラックジーンズがよく合います。

僕が男性ファッションにおける一番の基本色だと考えている「ネイビー(紺)」と意外に相性が良いのが黒です。下の写真のように、紺ジャケットにブラックジーンズというジャケパンの組み合わせもよく合いますのでお手持ちのアイテムで試してみるのも良いかと思います。

画像:Pinterest

ジャケットの下はシャツ以外にもTシャツを合わせるのもいいですね。ボーダーTシャツやサタデーズサーフニューヨークのプリントTシャツがよく合うかと思います。

ネイビーのチェスターコートにブラックジーンズもよく合いますので、こちらもぜひ試してみてください。

画像:Pinterest

ブラックジーンズをキザにみせないコツ

ブラックジーンズを履きこなすポイントですが、まずは足首を少しだけ覗かせるということを意識してみてください。というのも黒という色はキザっぽさが漂うため、そのキザさにカジュアルさを加えるのが目的です。裾上げは長すぎない「ノークッション」で仕上げて、それを3センチ幅で1-2回ロールアップすると足首が見えます。

そしてブラックジーンズには革靴を合わせるよりもスニーカーを合わせるようにしてみてください。これもキザっぽさを緩和することが目的です。白のスタンスミスがよく合います。ぜひ試してみてください。

4. 3種類の定番アウター

ここからはアウターについて解説したいと思います。

アウターとは一番外側に羽織る上着のことを指しています。具体的にはコートやダウンなどが該当します。秋から冬にかけてアウターが占める面積は非常に大きいため、手抜きをせずにしっかりと揃えていきましょう。

アウターは季節に合わせて、数パターン用意するようにしてください。ダウンだけでなんとか乗り切る、というのはNGです。

  • 春秋:コットン素材のステンカラーコート
  • 真冬:ウールのチェスターコート、ダウンジャケット

これらのバリエーションを用意するととても便利です。それぞれの選び方とコーディネートのポイントをお伝えしていきたいと思います。

4.1. 春秋に定番のステンカラーコート

春先と秋口に活躍するのがコットン素材のステンカラーコートです。形はいたってオーソドックスなデザインに仕上がっていますが、大人の定番的コートとして長く使うことができるアイテムです。

カジュアル使いもできますが、ビジネスでも用いることができるアイテムでもあります。

色は様々な選択肢がありますが、オーソドックスにネイビーかグレーを選ぶようにしましょう。基本の1着が揃ったら、ベージュなどの明るい色味を揃えてみるのもおすすめです。まずは着こなしのベースとなる色合いから揃えることが先決です。

【知識①】ステンカラーコートの選び方と着こなし

購入すべきお店

ステンカラーコートはユニクロでも購入できます。実際に僕個人も持っていますが、なかなかよくできています。コーディネート次第で上手く活かすことは可能ですので、試してみるのも良いでしょう。

ただ、アウターはそんなに頻繁に買い換えるものではありませんので、少し背伸びをして揃えるくらいでも良いと思います。オンでもオフでも使えますので、投資する価値はあると思います。価格帯別に見ていくと以下の通りです。

  • ユニクロ:10,000円前後
  • ユナイテッドアローズグリーンレーベル:25,000円前後
  • シップス:25,000 – 35,000円前後
  • エディフィス:35,000円前後
  • マッキントッシュフィロソフィー:50,000 円前後
  • マッキントッシュ:150,000円前後

おすすめは各種セレクトショップでの購入です。およそ35,000円くらい投資をすれば、長く使えるコートが揃うはずです。

僕はユニクロからマッキントッシュまで幅広く試しましたが、高すぎるものを持つ必要はないように感じています。服にも緩やかな流行がありますので、無理をしすぎない範囲で揃えてみましょう。

ステンカラーコートの着こなし

続いてステンカラーコートのコーディネートについて解説します。良くも悪くもベーシックであるステンカラーコートはコーディネート次第で見え方が大きく変わります。ビジネスライクな印象の強いアイテムですので、ボトムスはブルージーンズやホワイトジーンズなどのカジュアル感のあるものを合わせるのが鉄則です。

スラックスだとビジネスライクになりますので避けるようにしましょう。

画像:WEAR

画像:ZOZOTOWN

画像:ZOZOTOWN

ステンカラーコートの内側には、白やブルーのボタンダウンシャツを外出しで着てみたり、丸首のニットと合わせるとバランスが取りやすいので試してみてください。

襟立てで印象が変わる

画像:BEAMS

最後にステンカラーコートの着こなしにおける1つのコツをお伝えします。襟を立てて着てみてください。まずは襟全体を立てます。そして襟の前部分は自然に下ろします。すると後ろ襟だけが立っている状態になります。

シンプルなコートなだけに、このようなちょっとした着こなしで見え方が変わります。少しオシャレ感が出て、カジュアルな雰囲気が増します。ぜひ試してみてください。

4.2. 真冬の定番はチェスターコート

続いてチェスターコートです。

ジャケットの着丈をそのまま長くしたようなデザインが特徴で、ステンカラーコートと同様にオン・オフ兼用で活用できるアイテムです。しっかりとしたものを1着揃えておきましょう。

チェスターコートはウール素材のものが多いため、時期的には12月 – 3月に掛けて活躍します。10月 – 12月初旬はステンカラーコート、12月 – 3月はチェスターコート、3月以降はステンカラーコートといった形で使い分けるようにしてください。

選ぶべき色はネイビー、グレー、そして上級者にはキャメルをお薦めします。まずはオーソドックスに着回せる、ネイビーかグレーを揃えることが先決です。アウターは面積が大きく、目立つので濃い色の方が使いやすいです

【知識②】チェスターコートの選び方と着こなし

チェスターコートのおすすめのお店

チェスターコートはユニクロでも購入できます。これが素材もカシミアをブレンドしていて、なかなか良くできています。予算があまり避けない方にはユニクロのネイビーのチェスターコートをおすすめします。

もう少し予算が避ける場合はエディフィスやシップス、ユナイテッドアローズなどのセレクトショップでの購入をおすすめします。35,000円〜40,000円前後で購入することができるはずです。

少し背伸びをして買い揃えてみるのも良いでしょう。

更に予算が割ける場合は、イタリアのジャケット専門ブランド「ラルディーニ」のチェスターコートをおすすめします。僕も5年近く着ていますが、非常に質がよく、ベーシックなデザインに仕上がっています。長く使えるコートですので、少し奮発してみるのも良いでしょう。

チェスターコートの着こなし

チェスターコートは、ステンカラーコートと同様に、ビジネスライクな雰囲気のあるアウターですので、なるべくその他のアイテムは、カジュアル感の漂うものを合わせてあげると良いでしょう。ボトムスはブルージーンズがよく合います。

ホワイトジーンズもいいのですが、ちょっとキザっぽく見えることもあるので、ブルージーンズの方が優先度は高いです。

画像:tokyolife

そしてコートの内側に合わせるアイテムですが、中肉厚のニットがおすすめです。ネイビーやグレーのように濃い色を合わせるのもいいですし、写真のような白ニットも非常によく合います。丸首、タートルネックそれぞれ合わせてみてください。

画像:wear.jp

画像:wear.jp

4.3. もう一つの真冬の定番!ダウンジャケット

真冬のアウターといえば、真っ先に思い浮かぶのがダウンジャケットです。保温性も高く、気軽に羽織れるので既にお持ちの方も多いと思います。しかしダウンはカジュアル度が高く、なかなか素敵には見えづらいアイテムでもあります。選び方には注意が必要です。

大人にふさわしいダウンの条件は、まずはシンプルなデザインであること。生地は光沢感のあるものではなく、マットな色合いのものが理想的です。ユニクロのウルトラライトダウンが有名ですが、あまりにも着ている人も多く、こちらはおすすめしません。また、生地に光沢感もありますので安っぽく見えてしまいます。

【知識③】ダウンジャケットの選び方と着こなし

ユニクロならシームレスダウンパーカー

画像:ユニクロ

ユニクロで買うべきなのは「シームレスダウンパーカー」です。シンプルなデザインとマットな質感が特徴で、非常に完成度が高いダウンに仕上がっています。色はシンプルにネイビーかブラックを選びます。ユニクロでは色で冒険しないことが大切です。予算が割けない方はこちらを買い揃えてください。

セレクトショップなら西川ダウン

画像:ナノユニバース

もう少し投資できる方は、セレクトショップのナノ・ユニバースが定番で展開している「西川ダウン」をお薦めします。その名の通り、西川布団の羽毛を使った商品で、非常に質感も良いですし、デザインも洗練されています。シンプルですがとても上品なので大人の男性にもよく似合います。こちらもネイビーかブラックを選べば長く使えます。

ナノ・ユニバース以外だとトゥモローランドやエディフィスもオリジナルのダウンを作っています。30,000 – 50,000円前後の価格帯ですので、少し背伸びをして、この辺りを揃えてみるのも良いかと思います。

高級ダウンならタトラス

画像:トゥモローランド

ダウンはしっかりとしたものを揃えたいという方には、タトラスのダウンジャケットをおすすめします。実はダウンジャケットには有名なブランドがいくつか存在します。モンクレール、デュベティカ、ヘルノ、そしてこちらのタトラスが有名です。

中でもデザインがシンプルで、価格帯も100,000円前後なのでまだ手が出しやすいのがタトラスです。十分高いですが、モンクレールだと200,000円近くするのでちょっとハードルが高すぎてしまいます。

おしゃれな人であればある程度知っているブランドですので、このようなさりげないロゴの雰囲気も楽しむことができます。実際にシルエットや生地の質感も素晴らしいです。ぜひセレクトショップのオリジナルと着比べて検討してみてください。

ダウンの着こなし

最後にダウンのコーディネートについてお伝えします。冒頭でもお伝えしましたが、ダウンというのはカジュアル度の高いアイテムです。そのため、ボトムスにブルージーンズのようなカジュアルなものを合わせてしまうと、どうしても子供っぽく見えてしまいます。

ダウンにはきれいめに見える白ジーンズやシャープに見える黒ジーンズやネイビーコットンパンツを合わせると良いでしょう。またダウンの内側には丸首のニットがよく似合います。「大人っぽく見えるアイテム」を中心にコーディネートを組むように意識すると上手くまとまります。ぜひ試してみてください。

画像:wear.jp

5. 揃えておきたい3種類のニット

こちらではニットについて説明したいと思います。

ニットというのは「セーター」のことを指しています。着るだけで大人っぽい雰囲気が漂うアイテムのため、上手に使えるようになると非常に便利です。特にお洒落な人はニットを使うのが上手です。ぜひ積極的に着こなしの中に取り入れてみてください。

ニットは様々な種類がありますが、大きく分けると3つのタイプに分けられます。

  • ハイゲージニット(薄手)
  • ローゲージニット(厚手)
  • ミドルゲージ(中間)

です。

これらはニットの目の細かさで分類されます。ハイゲージは目が細かく薄手、ローゲージは目が粗くて厚めのニットのことを指しています。それぞれ使い方が異なります。

まずハイゲージニットですが、こちらは重ね着目的で使うことができます。ローゲージニットはジャケットのように、ちょっとしたアウター代わりに使います。それぞれ1枚ずつ揃えておくと良いでしょう。そしてミドルゲージニットは、最近一番旬な厚みで、ジャケットの下にも着れますし、1枚でも様になるためとても重宝します。

そして襟のデザインでもいくつかの種類に分けられます。シンプルな丸首、Vネック、そしてカーディガン型があります。それぞれ特徴がありますので、次のページで具体的に解説していきたいと思います。

5.1. 重ね着用にハイゲージのニットカーディガン

ハイゲージは、ニットの目が細かく、薄手でサラリとした着心地のニットのことを指します。主に重ね着目的に使うことが多く、シャツ上に重ねたり、ジャケットの下に着ることが多いです。大人っぽく上品な見た目が簡単に実現できます。

形はカーディガン型、丸首、Vネックの3パターンがあります。それぞれの特徴ですが、カーディガンは定番、丸首はここ数年旬な形になっています。Vネックも定番ではありますが、ちょっとキザっぽく見える部分もあり、今では少し古さを感じてしまいます。薄手のニットは「カーディガン型」を揃えてみてください。(丸首はミドルゲージのものがお薦めです)

素材は春夏はリネンがブレンドされているものを選び、秋冬はメリノウールのものを選ぶと良いでしょう。

それぞれの季節に応じて、1枚ずつ用意しておくことをお薦めします。

【知識①】ハイゲージニットの選び方と着こなし

ユニクロのエクストラファインメリノVネックカーディガン

画像:ユニクロ

ハイゲージニットのデザインはとことんシンプルなものを選びます。余計な装飾は一切必要ありません。ついひとくせあるものを選びたくなりますが、着こなしの邪魔をしてしまいますし、子供っぽく見えてしまいます。

実はシンプルなニットを得意としているのが「ユニクロ」です。生地の質感がとてもいいので、ぜひユニクロのカーディガンから買い揃えてみてください。シンプルなネイビーのエクストラファインメリノVネックカーディガンがおすすめです。これで4,000円というのは最強のコスパだと思います。

少し背伸びをするならトゥモローランドのカーディガン

画像:トゥモローランド

ユニクロよりも少し背伸びをして買い揃えたい方には、セレクトショップのトゥモローランドのニットをおすすめします。トゥモローランドは元々ニットを得意とする会社なので、セレクトショップの中でもニットには力を入れています。シンプルなカーディガンこそ素材の質感で差が出ますので、ネイビーやブラックのシンプルなものを買い揃えてみてください。価格は17,000円前後です。

最高峰はジョンスメドレー

画像:楽天

ハイゲージカーディガンにおける最高峰といえば、ジョンスメドレーが挙げられます。圧倒的な歴史を持つブランドで、世界中で愛されているニットの最高峰ブランドです。ジョンスメドレーはファッション好きであれば一度は着ておきたいアイテムでもあります。まずは試着だけでもしてみてください。僕も持っていますが、実はユニクロのものとそこまで見た目の差は感じません。

でも着たときの満足感は別格です。このような気持ちの面でのワクワク感もファッションにおいてとても大切ですので、ぜひ試してみてください。

ハイゲージニットの着こなし

続いてハイゲージニットのコーディネートについて解説します。

下の写真のように、シンプルな白の丸首Tシャツの上に、紺のVネックカーディガンを羽織るスタイルは定番です。誰にでもよく似合うのでトライしてみてください。ボトムスはブルージーンズで構いません。

画像:amazon

つい子供っぽく見えてしまうプリントTシャツでも、上にカーディガンを羽織るだけで大人っぽく見えるようになります。カジュアルなものを大人っぽく見せてくれるのがカーディガンの最大の魅力です。ジャケットの簡易版的な役割を果たしてくれます。

シンプルなネイビージャケット、そして白シャツの間にネイビーのカーディガンを挟みこむのも素敵です。ビジカジスタイルっぽくなりますが、重ね着はとてもおしゃれに見えますのでトライしてみてください。カーディガンの一番下のボタンは外すのがポイントです。

画像:tokyolife

5.2. アウターとして使えるローゲージニット

続いてローゲージニットについて解説したいと思います。

ローゲージニットとは、ニットの網目がざっくりとしていて、厚みのあるものを差しています。ハイゲージニットは主に重ね着目的で使うことが多いのですが、ローゲージニットは、アウター代わりに一番外側に羽織ることが多いアイテムです。ジャケットやアウターの代わりとして重宝します。

【知識②】ローゲージニットの選び方と着こなし

ニットジャケット

画像:ユナイテッドアローズ

代表的なローゲージニットといえば、ニットジャケットが挙げられます。

通常のジャケットのように襟が付いているので、きれいめな雰囲気で着こなしができます。それでいて、ジャケットのような堅苦しさもないので、私服にも馴染みやすいのが特徴です。

Tシャツの上にサラリと羽織ると、それだけでも簡単におしゃれな雰囲気を出すことができます。ぜひ1つは揃えておきたい基本アイテムになります。購入はユナイテッドアローズやエディフィスなどのセレクトショップをお薦めします。20,000円前後で購入ができます。色はネイビーやグレーを揃えておきましょう。

ショールカラーカーディガン

画像:マガシーク

こちらも襟付きのニットですが、ヘチマのような形の襟が特徴的です。このようなものをショールカラーカーディガンと呼びます。ニットジャケットよりも更にリラックス感が出て、こちらも重宝するアイテムです。先程のニットジャケットとショールカラーカーディガン、どちらかを所有しておけば良いでしょう。色は着回しの効くネイビーを選びます。

ローゲージニットの着こなし

ローゲージニットのコーディネートは簡単です。ジャケット代わりにTシャツやシャツの上に軽く羽織れば完成です。上の写真のように丸首の無地Tシャツと合わせてもステキです。ボトムスはブルージーンズも合いますし、ホワイトジーンズだとオシャレ感が出せます。

写真をよく見ていただきたいのですが、ニットジャケットの腕はかるくたくし上げて、腕を見せてあげるとちょっとしたアクセントになります。ラフに着崩すことが大切です。そして露出した腕周りに、時計やちょっとしたアクセサリーが覗くとおしゃれさが増しますので、ぜひ試してみてください。

5.3. ミドルゲージニット

画像:Right-on

続いてミドルゲージニットについて解説します。

ミドルゲージニットとは、これまで解説したハイゲージ(薄手)とローゲージ(厚め)の中間に位置する、中肉厚のニットになります。ここ数年のトレンドアイテムであり、店頭で見掛ける機会も増えてきました。

ミドルゲージのニットといえば「丸首ニット」がお薦めです。奇をてらった感じは一切なく、自然に、ほんのり大人っぽい雰囲気が漂います。シャツの上に重ねるのもいいですし、Tシャツの上に着るのもステキです。

ぜひ1枚は必ず揃えるようにしてください。

【知識③】ミドルゲージニットの選び方と着こなし

ミドルゲージニットの選び方

揃えてもらいたい色はネイビーやグレーが基本ですが、ホワイトも明るい印象になるのでおすすめです。ボトムスにはネイビーのコットンパンツかブルージーンズを合わせれば完成します。ネイビーやグレー系のニットを合わせる場合は、ホワイトデニムを選び、上半身と下半身でコントラストを効かせると良いでしょう。

購入すべきお店ですが、まずはユニクロがおすすめです。定番的なミドルゲージのニットが,3000円程度で手に入ります。僕も数枚所有しています。単価を上げられる場合はユナイテッドアローズやエディフィス、トウモローランドなどのセレクトショップでの購入をおすすめします。

ミドルゲージニットの着こなし

ミドルゲージニットは、デニムシャツや白シャツの襟を見せながら、上に重ね着するのが鉄板のコーディネートです。ボトムスは白ジーンズ、ブルージーンズ、グレースラックスまでなんでもよく合います。落ち着いて見せたい場合は濃い色を。オシャレ感を強めたいときには明るめのボトムスを合わせると良いでしょう。

画像:Pinterest

丸首ニットの上にチェスターコートを羽織れば、真冬の着こなしも簡単にコーディネートできます。ぜひ試してみてください。

画像:ZOZOTOWN

6. 休日用に揃えておきたい3種類の靴

こちらではカジュアルシューズについて解説したいと思います。

「足元を見る」という言葉があるように、靴というのは実はよく見られているアイテムです。どんな靴を履いているのかを見れば、その人がどれくらいお洒落なのかが分かってしまいます。靴にもしっかりと気を配ることが大切です。

週に2日しか履かない休日靴、何足必要ですか?

僕は「3足あれば問題なく足りる」と思っています。続いて、たった3足しか靴を所有できないとしたら、適当に靴を買えますか?僕だったら少し背伸びをして、気分よく履ける靴を買うと思います。

ちなみに僕は5足しか靴を持っていません。ファッションの専門家でもたったの5足です。しかも休日用というわけではなく、僕の場合はオンオフ合わせてたったの5足です。そのかわり、この5足はしっかり投資をして揃えましたので、どれも気に入っています。

みなさんもまずは手持ちの靴を見直してください。あまり履いていないものは手放し、くたびれた靴は買い替えましょう。そしてこちらの記事を参考に、本当に使える靴を買い揃えてみてください。

大人の休日靴として必要なのは以下の3つです。

  • 休日用の革靴
  • スニーカー
  • サンダル

それぞれ役割の異なる3パターンの靴を所有することで、着こなしのバリエーションを増やすことができます。次のページからそれぞれの靴について解説してみたいと思います。

6.1. 休日に大人っぽく履けるスエードの革靴

私服になると、スニーカーばかりを履く方も多いですが、それだけでは大人っぽい着こなしは成立しません。全身のコーディネートを考えた上で、革靴を合わせたり、スニーカーを合わせたりしながら、全体のバランスを整えることが大切です。

スエード靴の選び方

まず揃えておきたいのは、上の写真のようなシンプルなスエードの短靴です。ユナイテッドアローズやシップスなど、セレクトショップのオリジナルのスエード靴がお勧めです。価格は2〜3万円前後で購入できます。

「靴に3万円は高いなぁ」思われている方も多いかと思いますが、ここは背伸びをして買い揃えてみてください。かかとを修理すれば、靴は4〜5年は使うことができます。それだけに投資価値はあります。背伸びをして買い揃えましょう。

どうしても3万円は難しいという場合は、スーツカンパニーでの購入をお薦めします。15,000円前後でカジュアルなスエード靴が揃うはずです。

「靴にはある程度投資をしたい!」という方には、クロケット&ジョーンズのスエード靴、またはチャーチのスエード靴をお薦めします。

価格は5万円を越えますが、上品な雰囲気の漂う靴です。カジュアル靴としても使えますが、ビジネスカジュアルの場面でも使うことができるので重宝します。

画像:B.R.ONLINE

普通のスエード革靴を揃えたあと、次にチャレンジしてもらいたいのがローファーです。いわゆる紐がないタイプの靴です。大人の休日靴として最適ですので、ぜひこれも揃えてみてください。

お薦めはユナイテッドアローズやバーニーズのオリジナル。そして同じくクロケット&ジョーンズのローファーがお勧めです。価格は30,000 – 50,000円前後のものが良いかと思います。こちらも手入れをすれば長く使えるはずです。色は焦げ茶かネイビーのものを選ぶと良いでしょう。

夏場も短パンと合わせると大人っぽくてすごくお洒落です。ぜひステップアップの際には検討してみてください。どうしても予算に余裕がない場合は、実はGUでシンプルなローファーが手に入ります。しかも3,000円程度でかなりお手頃です。ぜひこちらも試してみてください。

スムースレザーの革靴はパラブーツかウィリアム

これまでスエード靴をお薦めしましたが、スムースレザーの革靴もお薦めをご紹介したいと思います。

画像:rakuma

少し値段は上がりますが、上の写真のようにおしゃれな人は「パラブーツ」を履いています。フランスの靴メーカーで、ぽってりとした丸みのあるシルエットが特徴です。僕が履いているのは「シャンボード」というモデルで、紐が付いているタイプです。上の写真のように、ロールアップしたデニムによく合います。

また、少し難易度は上がりますが、ダブルモンク型の「ウィリアム」もオシャレに見えます。

画像:楽天

都内でしたら伊勢丹やユナイテッドアローズ、ビームス、シップスなど、主要セレクトショップであれば置いてあります。僕はシャンボードをもう5年履いていますが、まったくへたりません。おそらく10年くらいは履けると思います。

こちらの靴は油分が含まれているレザーを使っているため、雨にも強いです。僕は雨の日にもガンガン履いています。長い目で見て、購入を検討してみてください。

6.2. 大人のファッションに似合うスニーカー

続いてスニーカーについて解説したいと思います。

スエードの革靴だけでは、さすがにリラックスできない気持ちも分かります。僕も休日はスニーカーを履くことが多いです。ただし、スニーカーもTシャツと同様に、カジュアル感の強いアイテムです。上質な物を選ばないとくたびれた休日のお父さんみたいになってしまいます。しっかりと投資をして揃えましょう。

定番はニューバランス

大人に似合うスニーカーはある程度限られています。まずお薦めするのがニューバランスです。お洒落な人がこぞって履いているスニーカーブランドでもあります。

「ニューバランスにお洒落な感じなんてしない」と思っている方もいるかもしれません。なぜならABCマートで1万円程度で売られている物がたくさんあるからです。

僕がおすすめめするニューバランスのスニーカー、M996やM1400などは、どれも20,000円を越えます。スニーカーとしてはかなり高価です。素材はスエードを使っていて、大人っぽく合わせられるような上品さを兼ね備えています。

色はグレーやネイビーがお勧めです。この辺りを揃えておくと、スニーカーとしては十分なのではないかと思います。

履き心地も良いですし、最初は「本当にいいのかなぁ」と思われるかもしれませんが、騙されたと思って一度履いてみてください。大人の休日着に合うような、バランスの取れたスニーカーになっています。

大人っぽく合わせるならディアドラヘリテージ

画像:Diadora

ニューバランスは誰もが知るスニーカーですが、ディアドラヘリテージはまだまだ認知度の低いスニーカーです。(サッカーのスパイクのメーカーとして有名でした)主にBEAMSで取り扱っています。

こちらもスエードを使ったシンプルなデザインが特徴で、イタリア系ファッションとの相性が良く、大人っぽく履きこなせるスニーカーです。

僕はニューバランスもディアドラもどちらも持っていますが、ニューバランスはカジュアル使いを、ディアドラはジャケットスタイルに合わせます。履き比べてみると良いでしょう。

爽やかな見た目のスタンスミス

誰もが一度は見たことのある、もっともベーシックなスニーカーの1つである「アディダスのスタンスミス」もまたお勧めのスニーカーです。シンプルなホワイトレザーは着こなしに爽やかさを加えてくれます。ジャケットを合わせた着こなしにもよく似合います。

通常のスタンスミスは、かかと部分にグリーンのカラーが施されていますが、上の写真のようにブラックやネイビーなど、シックなカラーリングのものを選ぶと良いでしょう。アディダスストアでも売っていますが、セレクトショップにも置いてありますのでぜひ試着をしてみてください。

6.3. 1足あると便利なサンダル

続いて夏に履くサンダルです。1足しっかりとした物を用意しておくと、非常に重宝します。

おすすめはビルケンシュトック

僕がおすすめするのは、もっともオーソドックスである「ビルケンシュトック」のサンダルです。中でも「アリゾナ」というシリーズがいいですね。履きやすいですし、デザインも優秀です。

ちなみに僕はビルケンシュトックのサンダルを高校1年生の時に買って、かれこれ15年以上履き続けました。

さすがに買い換えましたが、意外とタフで長持ちします。ぜひ1つ、休日用のサンダルとして、少し背伸びをしてビルケンのサンダルを用意してみてください。

リビエラのスリッポンが人気

休日用の基本の3足にプラスしてもう1足ご紹介します。暑い夏場には、スニーカーも革靴も履きたくない!という気持ち、分かります。そんな時に活躍するのがリビエラのスリッポンです。

画像:DUE blog

素足か、もしくは浅めの靴下を履いてからこの靴を履きます。軽快な感じがしますし、最近ではお洒落な人がこぞって履いているブランドでもあります。

ユナイテッドアローズで取り扱いがありますので、ぜひこちらも追加してみてください。サンダルは少しカジュアル過ぎるので、このような靴を夏用に用意しておくとよいかと思います。価格も1万円未満なので取り入れやすいでしょう。

7. 大人の男性の私服のコーディネート理論

こちらではコーディネートのコツについて学んでいきたいと思います。

コーディネートが難しいと感じる一番の理由は、「コーディネートしにくい服ばかりを持っているから」 この一言に尽きます。なんとなく気に入った、一目惚れした、安かった、このような理由で服を買ってしまうからこそコーディネートが難しくなってしまうのです。

実はコーディネートというのは、服を買う時点でほぼ決まっています。

着回しの効く服さえ買ってしまえば、あとはコーディネートには迷いません。着回しのしにくい服だからこそコーディネートが難しくなってしまうのです。

でも安心してください。

ここで学んだ内容を元に服を買い揃えば、着回しのしやすい服だけが手に入ります。こちらでご紹介したような服は基本的にどのように組み合わせても失敗しません。適当に組み合わせれば、それなりに見えてしまいます。

だからこそベーシックなアイテムをまずは買い揃えることが大切なのです。

例えばネイビーのジャケットでしたら、ブルージーンズ、ホワイトジーンズ、グレースラックスなど、どのようなボトムスにも合います。ベーシックなアイテムほど、着回しがしやすいという特徴があります。コーディネートを深く考える前に、まずはベーシックな服を集めることに集中してみてください。

とはいえども、コーディネートの際に覚えておくと、更にまとまりが良くなるいくつかのポイントがあります。次のページから1つずつお伝えしていきたいと思います。

7.1. カジュアルときれいめのバランスを取る

衣服には様々なアイテムがありますが、その中でも雰囲気によって、「カジュアルな物」と「きれいめの物」と大きく2つに分けることができます。

例えばジャケットというアイテム。これは完全に「きれいめなアイテム」です。一方でジーンズは「カジュアルなアイテム」です。大人のファッションというのは、この「カジュアルなアイテム」と「きれいめなアイテム」を上手にミックスしながらコーディネートすることが非常に大切です。

しかし、多くの大人の男性は、カジュアルなアイテムにばかり偏りすぎている傾向があります。

例えば、ジーンズにTシャツ、スニーカーという格好です。これだと全身がカジュアルになりすぎてしまっています。大人っぽいファッションとは対極にあり、なかなか素敵に見えにくいです。

コーディネートを意識する際には、必ず全身がカジュアル一辺倒にならないように注意しましょう。

もう少し具体的な話をします。様々なアイテムを5段階評価で分けてみたいと思います。5がきれいめなアイテム、1がカジュアル度の高いアイテムです。

  • 5 : ジャケット、チェスターコート、レザーシューズ
  • 4 : ハイゲージニット、白シャツ、ステンカラーコート、スラックス
  • 3 : ポロシャツ、ローゲージニット、デニムシャツ、ホワイトジーンズ、スエードシューズ、リネンのシャツ
  • 2 : チノパン、ダウンジャケット、ダウンベスト、半袖シャツ
  • 1 : Tシャツ、短パン、ブルージーンズ、スニーカー、サンダル、パーカー

こちらの数字を参考にしながら、全身のコーディネートが平均で3点前後になるように意識してみてください。高すぎても低すぎてもダメです。

以下のコーディネートを例にして見ていきましょう。

この写真だと、ジャケット(5)+ハイゲージニット(4)+白シャツ(4)+ブルージーンズ(1)+カジュアルな革靴(4)=平均3.6点になるのでOKです。ブルージーンズをホワイトジーンズに変えると、少しきれいめの印象が強まります。

一方でTシャツ(1)+パーカー(1)+スニーカー(1)=平均1点 これは完全にNGです。カジュアル過ぎて大人っぽさが皆無です。

ジャケット(5)+白シャツ(4)+スラックス(5)+レザーシューズ(5)=4.75 これもNGです。私服にしてはきれいめすぎて、ビジネスライクな装いになってしまいます。ジャケットをローゲージニット(3)に変えて、靴をスニーカー(1)に変えると、3.25点になるのでOKです。

このように、カジュアルになりすぎないように、またきれいめになりすぎないように全身で調整することが大切です。この「カジュアル」と「きれいめ」のバランスが取れるようになると、よりおしゃれに見えるようになります。

出かける前には、全身がカジュアル過ぎないか。逆にきれいめすぎて、キザに見えないかを常に確認してみてください。

7.2. ネイビーを基本に配色を組み立てる

こちらではカラーコーディネートの基本について解説します。

色合わせのコツを知ることで、コーディネートが一段としやすくなります。ぜひ日々の着こなしの中で実際に試しながら、基本を身に付けてみてください。

着こなしの中でベースに添えるべき色といえば、圧倒的に「ネイビー」です。特にジャケットやコート、ニットなど、上半身の外側に位置するアイテムにはネイビーを選ぶと失敗しません。

ネイビーは着こなしを引き締めてくれる効果もありますので、積極的に活用していきましょう。ネイビーは様々なカラーとの相性も良いので使いやすいです。

ネイビーとホワイトの組み合わせは、もっとも爽やかに見える色合わせです。春夏はもちろん、秋冬のコーディネートにも活用することができます。

上半身にネイビーのジャケットやニット、コートを着て、ボトムスはホワイトジーンズを合わせるのが基本的な配色になります。もっともおしゃれに見えやすく、取り入れやすい色合わせですのでぜひ試してみてください。

ネイビーとブラックも非常に相性の良い色です。

ネイビーよりも更に深みのあるブラックを合わせることで、着こなしが締まります。主に秋冬のコーディネートに使える色合わせになります。上半身にネイビーのアウターを、ボトムスにブラックジーンズを合わせるといいですね。

画像:Wear

ネイビー×グレーは、ビジネスカジュアルの要素を取り入れた配色です。

ネイビーのジャケット(ニットやアウターも◎)にグレーのパンツを合わせれば完成します。少しきれいめな印象が強い配色ですので、レストランでの食事などの際に取り入れると重宝します。

画像:Wear

7.3. 全身を同じ色で構成しない

コーディネートが苦手な人がよく陥るのが、全身同じような色で合わせてしまうことです。すべて黒を選んだり、逆にベージュなどの淡い色だけを選んだり。このようなコーディネートは難易度が高いです。

例えばネイビーのジャケットにデニムシャツを合わせます。そこにブルージーンズを合わせてしまうと、全体が「青一色」になってしまいます。ブルージーンズではなく、ホワイトジーンズを合わせるとバランスが取れます。もしくはデニムシャツの代わりに、白シャツを合わせるのもいいですね。着こなしに1点だけでも明るさを取り入れると良いでしょう。

「黒一色」や「明るいだけ」というコーディネートは避け、濃い色と明るい色を着こなしの中に用いることで、コントラストを意識するようにしてください。

7.4. トーン・オン・トーンの配色はおすすめ

「紺のジャケットにデニムシャツって合いますか?」「黒のカーディガンに紺のTシャツって合いますか?」このような質問をいただくことがあります。結論から言うともちろんOKです。このような同系色の濃淡で作るカラーコーディネートを「トーンオントーン」と呼びます。

下の写真を見ると、ネイビーのTシャツの上に黒のカーディガンを羽織っていますよね。ネイビーも深めの色ですが、それよりも更に濃い色であるブラックを合わせることで引き締めています。これは有効な着こなし方です。

一方で次の写真はデニムシャツ(ブルー)の上に紺のジャケットを羽織っています。ブルー系の濃淡で色合わせをしています。これもバッチリ合う配色です。まずは手始めに、ブルーとネイビーだったり、ネイビーとブラックだったり、このようなシンプルな色合わせから試してみてください。

春夏であれば、下に合わせるボトムスは白ジーンズが最適です。ここでブラックデニムやネイビーのコットンパンツを合わせてしまうと、季節的に重すぎてしまうからです。一方で、秋冬はブルージーンズだったり、グレースラックスなど、濃いめのボトムスを合わせてもハマります。

全身をトーンオントーンで組み立てるのではなく、まずは「上半身だけ」から取り入れてみるのが良いでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

ぜひできるところから取り入れてみて頂ければと思います。

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JPM認定パーソナルメイクアドバイザー。 化粧品メーカーで商品開発や美容部員として女性をカウンセリン...

こばやす

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Webデザイナー

IT企業インハウスのWebデザイナー。 講師業や初学者のメンタ...

朝倉浩之

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英検・受験指導専門家

短期間で学習の本質を伝え「やる気」を引き出す指導法で、社...

浅井貴子

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現在、会社員をしながらYouTuberとして活動をしています! Yo...

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