この記事の監修SEO会社
株式会社NEXER
2005年にSEO事業を開始し、計10,000社以上にSEOコンサルティング実績を持つSEOの専門会社。
自社でSEO研究チームを持ち、「クライアントのサイト分析」「コンテンツ対策」「外部対策」「内部対策」「クライアントサポート」全て自社のみで提供可能なフルオーダーSEOを提供している。
SEOのノウハウを活かして、年間数百万PVの自社メディアを複数運営。
サイト運営者なら、サイトへの流入を見る際に「ノーリファラー」という言葉を目にしたことがあるはずです。
しかし、ノーリファラーとは何であり、どのような状態を指すのか疑問をお持ちの方も多いでしょう。
サイトへの流入経路は増加傾向にある現在では、このノーリファラーを放置しておくとGoogleアナリティクスで充分な分析ができません。
そこで今回は、ノーリファラーについて以下のような紹介をします。
- ノーリファラーとなった場合の問題点は?
- ノーリファラーとなる原因は?
- ノーリファラー対策は?
このページをご覧いただければ、ノーリファラーについて理解でき、Googleアナリティクスを使ってより効果的に分析ができるようになります。
内容を簡単にまとめると・・・
- ノーリファラーとは「参照元なし」という意味。サイトの流入元(どこからサイトにたどり着いたのか)がわからない状態のこと
- ノーリファラーだとどこからの流入が多いのかわからず、どんな施策が有効だったのかも判断できない
- ノーリファラーの原因は、httpsサイトからのアクセスやスマートフォン、ブックマークからの流入など
- ノーリファラー対策には、常時SSL化やURLにパラメータをつけるなどがある
目次
ノーリファラーとは?
ノーリファラーは、「参照元なし」という意味です。
本来、外部流入するときに利用したリンク元のページのことをリファラーといい、どこから流入したかが不明であることをノーリファラーと呼びます。
この際、Googleアナリティクスが計測できずに「direct/none」と表記されて集計されてしまうのです。
ノーリファラーのステータスの最大の問題点は、ユーザーがどこから流入してきたかがわからず、はっきりとした分析ができないことでしょう。
Google アナリティクスで流入計測ができないと、さまざまな弊害が出てきます。
たとえば、インフィード広告とリスティング広告など複数の広告を配信していたときに、ノーリファラーとして表示されると、どの広告から流入したかがわからず、広告の効果検証や改善ができません。
ここからはアナリティクスと絡めて説明していきますので、アナリティクスの使い方がわからない人はまず、Googleアナリティクスの使い方を読んでみてください!
アナリティクス自体何かよくわからないという人はGoogleアナリティクスとは?もあわせて読んでみてください!
ノーリファラーの原因となるアクセス
Googleアナリティクスに表記される「direct/none」が、ノーリファラーに該当する計測不能の数です。初期設定では、多くがノーリファラーとして計測できない状態となっています。
では、ノーリファラーになる原因とはどういったものが多いのでしょうか?
- httpsサイトからのアクセス
- スマートフォンからのアクセス
- QRコードからのアクセス
- リダイレクトによるアクセス
- ブックマークでのアクセス
ノーリファラーとなる原因は複数ありますが、とくに多いケースを紹介しましょう。
httpsサイトからのアクセス
Google アナリティクスでは、自分のサイトがhttp(非暗号化)で、https(暗号化)されたWEBサイトから流入した場合、リファラー情報が反映されずノーリファラー扱いになってしまいます。
ここ数年で、主要プラウザではhttps化を進めており、楽天なども2017年7月1日に全店がhttps化を義務化しました。
こういったhttps化が進んでいることから、自身のサイトがhttpのままである場合、ノーリファラーが増えてしまう傾向にあります。
スマートフォンからのアクセス
スマートフォンアプリに設置しているリンクを経由してGoogle アナリティクスで計測しているサイトに流入した場合、ノーリファラーとしてカウントされるようです。
それ以外にも、スマートフォンのOSやバージョンによっては、リファラー情報を送信しない場合もあり、こちらも同様にノーリファラー扱いになります。
メールに記載されているURLからのアクセス
メールのリンクからアクセスした場合もノーリファラー扱いとなるようです。
とくにメルマガなどで集客を図っている場合には、ノーリファラーにならない対策が必要でしょう。
QRコードからのアクセス
QRコードからのアクセスも、メールに記載されているURLからのアクセスと同様に、ノーリファラー扱いになります。
リダイレクトによるアクセス
記事において、meta refreshやjavascriptのwindow.locationを使ってリダイレクト設定をしている場合も、ノーリファラーとして計測されることがあるようです。
ブックマークでのアクセス
一度ブックマークで保存されたあとにアクセスをされた場合も、ノーリファラー扱いになります。
また、直接URLを打ち込んだケースも同様に、ノーリファラーとして扱われるのです。
ブックマークや直接URLを打ち込んだりするケースは、アクセスを計測することは難しいでしょう。
完全にノーリファラーをなくすことは難しいですが、できるだけノーリファラーを少なくする対策をとることで、Google アナリティクスの分析をより効果的に使えるようになります。
ノーリファラーと計測されないケースも
これまでノーリファラーになる代表的なケースを紹介してきましたが、Googleアナリティクスの特有の仕組みにより、ノーリファラーにならないケースがあります。
アクセスがノーリファラーであった場合に、Cookieをさかのぼって、前回アクセスしたときの情報を代用してリファラーを計測するのです。
たとえば、1回目のアクセスがリスティング広告であったとします。
この場合、1度目のリファラー(参照元)はリスティング広告です。
そこでユーザーがブックマークをする形でサイトを保存し、2回目のアクセスがブックマークから直接サイトにアクセスをした場合、本来であれば、ノーリファラーになります。
ところが、1度目のアクセスであるリスティング広告にまでCookieをさかのぼって、リファラーを判明させる仕組みがGoogleアナリティクスには備わっているのです。
そのため、この場合は、Cookieをさかのぼることでリファラーが判明するため、ノーリファラーとはなりません。
このように、Googleアナリティクスの特性によって判明するノーリファラーもありますが、ノーリファラーにしないためにはそれぞれ対策が必要です。
ノーリファラー対策として有効な2つの方法
Google アナリティクスで流入元をしっかりと分析するためには、流入元情報を判明させることが大切です。
そのためには、ノーリファラーの数を減らすことがポイントになります。
そこで、これからノーリファラーに対してそれぞれ有効な対策を紹介しましょう。
ページを暗号化(常時SSL)する
自分のサイトページがhttp(非暗号化)であるために、https(暗号化)されたサイトからアクセスされると、ノーリファラーになるという問題があります。最も有効な対応策は、すべてのページを暗号化(常時SSL)することです。
現在のWEBサイトでは、httpsされているサイトが増えてきているために、自分のサイトもいち早く暗号化することで、ノーリファラーを少なくできます。
少なくとも、トップページの暗号化は必ず行っておきましょう。
過去にGoogleの公式ページで、暗号化されたページを優先的にインデックスするという発表もあったように、できるだけ早く常時SSLにすることをおすすめします。
URLにパラメータを付与する
ノーリファラーとして計測不能になっている原因は、計測できる指標がないからです。
それぞれ、Google アナリティクスが計測できるようにパラメータを付与すれば、ノーリファラーを改善できます。
ちなみにパラメータとは一種のフラグのようなもので、URLの後ろにつけて使用します。
これがネット上での目印となり、Googleが計測できるようになるのです。
ノーリファラーによるアクセスの場合、計測したいURLにUTMパラメータを付与することで、ノーリファラーを解消できます。
この手法は、広告キャンペーンの計測のために用いられることが多いのですが、ノーリファラー対策にも活用できるのです。
UTMパラメータはGoogleアナリティクスにおいて、カスタムキャンペーンと呼ばれています。
URLの末尾にパラメータをつけ加えることで、リファラーを判別させられ、Googleアナリティクスにおいて詳細に計測できるようになるでしょう。
パラメータ付与例
たとえば、楽天のURLで解説するとこのようになります。
上記が元となるURLです。
Amazonの商品ページを選択するとこのように表記されます。
商品ページに誘導するためのリンクをメルマガに設置する場合、URLの後にパラメータをつけ加えます。
このようにパラメータをつけ加えることで「楽天の商品を購入したのはメルマガを経由して流入したユーザーである」とGoogleアナリティクスでわかるようになるのです。
まとめ:ノーリファラーとは
今回は、サイトへの流入元が不明なアクセスを指す「ノーリファラー」について解説しました。
サイト運営を始めたばかりの頃は無視してしまう項目かもしれませんが、ユーザーの流入元を判別しておくことはブログや広告運用においてとても重要なことです。
ノーリファラーをできるだけ解消することで、Googleアナリティクス突然の流入増加に対して的確な対応ができるようになります。
1つのノーリファラーの解消が結果的に大きな利益を生む可能性もあるので、ノーリファラー対策をすすめてくださいね。
SEO対策について体系的に学びたい方は「【2021年版】SEO対策とは」を読んでみてください。