この記事の監修SEO会社
株式会社NEXER
2005年にSEO事業を開始し、計10,000社以上にSEOコンサルティング実績を持つSEOの専門会社。
自社でSEO研究チームを持ち、「クライアントのサイト分析」「コンテンツ対策」「外部対策」「内部対策」「クライアントサポート」全て自社のみで提供可能なフルオーダーSEOを提供している。
SEOのノウハウを活かして、年間数百万PVの自社メディアを複数運営。
SEOを意識したコンテンツ制作をする上で、必ず知っておきたいのが検索ユーザーの「検索意図」です。
検索意図とは言葉のとおり、ユーザーの検索理由や背景、検索に至った経緯などを総じて指す言葉で、作成した記事を上位表示させるために重要になってきます。
こちらの記事では、検索意図の分類や重要性、調べ方、検索意図に沿った記事作成のコツを詳しく解説します。
ユーザーの満足度を上げるコンテンツを作りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
検索意図とは
検索意図とは、検索ワードに隠れたユーザーの意図(考え)のことです。
どのような意図があってその検索ワードで検索したのか、その意図を汲み取ることで検索に対する回答となるコンテンツを制作でき、結果的にページの上位表示につながります。
たとえば「新宿駅 ラーメン おすすめ」という調べ方をした人は、新宿駅周辺でラーメン屋を探していることが読み取れます。
「東京 天気」と調べた方は「東京の天気予報を知りたい」という検索意図が読み取れます。
しかし「1時間後の天気を知りたい」「傘を持っていくべきなのか悩んでいる」といった検索ワードに含まれていない隠されたニーズが含まれていることもあります。
ユーザーの検索意図を少しでも深く知るには、ロングテールキーワード(3語以上のキーワード)や上位サイトなどから、これらのユーザーの意図を的確に汲み取ったコンテンツを作るのが重要とです。
検索意図の分類
検索意図には、そのニーズによって4つの種類に分けられます。
分類によってページに組み込むべきコンテンツや、検索結果の表示のされ方が異なるため、それぞれの特徴を捉えておきましょう。
Knowクエリ
Knowクエリとは、検索したキーワードの意味を知りたいというニーズがあります。
たとえば「検索意図とは」「SEOとは」「アメリカ合衆国 初代大統領」といったワードです。
直接検索ワードにニーズが現れるので、検索意図がわかりやすい調べ方をされます。知るという意味の英単語「Know」を使って「Knowクエリ」と呼ばれます。
別名インフォメーショナルクエリともいい、インターネットで手軽に情報収集ができる現代では、身近な調べ方です。
Doクエリ
検索の結果を「実際にやりたい」と思う調べ方のことを、英単語「Do」を用いてDoクエリといいます。
たとえば「女子高生 ヘアセット やり方 ロング」「風呂 カビ 落とし方」「ダイエット 簡単」といった、検索した結果、次の行動に繋がるワードのことです。
物事の仕方・コツが調べられるため、文字だけでなく画像や動画の検索需要が高いのが特徴です。
トランザクショナルクエリとも呼ばれます。Knowクエリが調べて終わりになりがちなのに対して、Doクエリは実際の行動まで結びつきやすく、ビジネスチャンスの生まれやすい調べ方です。
後ほど詳しく説明するBuyクエリは別々のものとなっていますが、Doクエリという大枠の中の1つの行動例と捉えられます。
Goクエリ
Goクエリとは、特定のWEBページへアクセスしたいというニーズが読み取れる調べ方です。
ナビゲーショナルクエリとも呼ばれます。たとえば「富士山 Youtube」「Yahoo天気」といったワードです。
特定のWEBサイトや動画ページに直接飛ぶことになるため、そこに辿り着くまでにビジネスチャンスは生まれにくいのが特徴です。
Buyクエリ
Buyクエリとは、検索した商品を購入したいというニーズが現れた検索ワードです。
たとえば「8月1日 映画 チケット」「デニムジャケット 1万円」「ラーメン 冷凍」といった商品名やジャンルが検索されることが多いです。
Buyクエリは、購入行動に直接的に繋がり、Doクエリの1種と考えられます。
DoクエリとBuyクエリは検索した後にビジネスチャンスが多く生まれるため、SEOライティングをしてページの上位表示を目指す方が多いです。
検索意図がSEOにおいて重要な理由
検索意図がSEOにおいて重要なのは、そもそもページが上位表示されないと集客率が悪くなり、見込み客・顧客の行動に結びつく動線を描けないためです。
普段GoogleやYahooといった検索ブラウザで調べ物をするときを思い浮かべてみましょう。
基本的に一番上に出てきたサイトか、上から2つ目程度しかアクセスしないのではないでしょうか。検索順位が悪いと、どれだけ時間をかけてよいコンテンツを作ったとしても閲覧される確率は少ないままです。
Googleの検索アルゴリズムは、検索意図にふさわしい記事を上位に表示する仕組みとなっています。
そのため、検索意図をできるだけ深く知り、ユーザーの検索に対して最適な回答となるコンテンツを作る必要があるのです。
検索ワードに対して「1つのサイトだけ見れば解決できる」ように配慮してコンテンツを作り上げることで、ユーザーの快適性は向上します。
検索意図を汲み取って、それぞれの検索ワードできちんと上位表示できるよう記事を作り込むことが重要なので、SEOと検索意図は関係性の深いものになるのです。
検索意図の考え方・調べ方
では、実際に検索意図を調べるときには、どのように調査すればいいのでしょうか。
ここでは、検索意図の調べ方を徹底解説します。
検索上位のサイトを確認する
検索エンジンは、各検索ワードに対してユーザーのニーズをより適切に解決するWEBページを高く評価して検索結果の上位に表示します。
つまり、調査したいワードで上位表示されたWEBページに注目すれば、どのような検索意図が含まれているのかがわかります。
検索上位ページに掲載されているサイトに検索意図がそのまま載っているわけではありませんが、内容からおおよその検索意図はつかめるでしょう。上位サイトを見ただけではわからない場合には、質問サイトやSNSなども併せて検索してみてください。
検索意図をできるだけ正確につかみ、最高の回答となるコンテンツを制作すれば、自然と検索エンジンからの評価は高くなります。
もちろん検索結果の表示順にはドメインパワーなど、コンテンツの量と質だけでは解決できない複雑で難解な要素も含まれているため、必ずしも上位の記事すべてが検索意図を完璧に捉えているとは言えません。
サジェストキーワードを確認する
サジェストキーワードというのは、検索エンジンで特定のワードを入力すると自動で表示されるキーワード候補のことです。
たとえば検索ボックスに「東京 ラーメン」と入力すると、下記のようにサジェストキーワードが表示されます。
- 「東京 ラーメン」
- 「東京 ラーメンストリート」
- 「東京 ラーメン横丁」
- 「東京 ラーメン おすすめ」
- 「東京 ラーメンランキング」
- 「東京 ラーメン 名店」
実際に頻繁に検索されているワードがサジェストワードになっているため、まるでユーザーの検索意図が見透かされたようにプルダウン表示されるのが特徴です。
すべてのワードに検索意図が反映されている訳ではありませんが、高い確率で検索意図が反映されています。
関連キーワードを確認する
サジェストキーワードと同様に関連キーワードも検索意図・SEOを考慮する上で重要な要素です。
関連キーワードは、検索エンジンで特定のキーワードを検索した後に、ページの一番下に表示されるキーワード群です。
「東京 ラーメン」で検索すると、関連キーワードは下記のようにリストアップされます。
- 「東京 ラーメン 有名」
- 「東京 ラーメン こってり」
- 「東京 ラーメン 激戦区」
- 「東京駅 ラーメン」
- 「東京 ラーメン ミシュラン」
- 「東京 ラーメン 店舗」
- 「東京 ラーメンランキング こってり」
- 「東京 ラーメンストリート 閉店」
サジェストキーワードとはまた違ったワードが表示されますが、SEOにおける重要度は高いのでチェックしておいて損はありません。関連キーワードを1つずつ見ていき、記事作成に必要なコンテンツを選定しましょう。
共起語を確認する
共起語とは、あるワードを検索した時に頻繁に出てくるワードのことです。
たとえば「検索意図」と検索すると「上位」「ニーズ」「Google」「理解」「SEO」といったワードが共起語に挙げられます。
これは特定のワードを調べた時に検索需要のある言葉であるため、ページに盛り込んだ方が効果的なアクセス流入に繋がります。
ページのコンテンツ案を考える際は、この共起語を盛り込んでみると上手く検索意図を取り込む形になる可能性が高いです。
フリーの共起語チェックソフトでも調べられます。
Q&Aサイトを確認する
インターネット上のQ&Aサイトには多種多様な疑問が投稿され、ユーザーが任意で回答しています。
ユーザーが気になることを詳しく文章にして議論し合うため、検索意図をダイレクトに掴めるでしょう。
Q&Aサイトを確認すると、1つの質問に対しさまざまな関連した質問が表示されるので、そういったものもくまなくチェックしておくと、検索意図をより具体的に把握できます。
Yahoo!知恵袋やOKWAVEなど大手のQ&Aサイトでは質問数も多く、知りたい情報がそのまま、あるいは近しい情報を見つけられるでしょう。
検索意図に沿ったコンテンツ作成のコツ
検索意図の調べ方がわかったところで、次は検索意図に沿ったコンテンツ制作で重要なポイントを解説します。
タイトルにユーザーが求める情報を入れる
タイトルにはユーザーが求める情報をキーワードとして盛り込みましょう。
タイトルはコンテンツの内容を表したものであり、検索結果に表示される部分です。
ユーザーが検索してコンテンツに辿り着いたとき、まず目に入ってくるのはタイトル、次に目次や見出しとなります。タイトルからリード文、見出し、本文と、順に見ていくユーザーがいないわけではありませんが、検索したユーザーの多くが最初に確認するのは「自分の知りたい情報が載っているか」です。
そこで、タイトルにニーズの高い情報を盛り込むことで、続けて読んでもらいやすくなります。
見出しや本文に検索ユーザーが求める情報を入れる
タイトル同様、見出しや本文にユーザーが求める情報を入れることはSEO的に重要な要素です。
そもそも検索エンジンは、検索されたワードに基づく悩みを適切に解説している記事を上位に表示するため、ニーズのある情報を本文に盛り込まないと評価されません。
ユーザーは記事を流し見する傾向があるので、見出しも意識すべきポイントです。「ダイエット方法その1」という見出しよりも、「実は毎日10分の運動で痩せる」という見出しの方がユーザーの注目を集めますよね。
オリジナルコンテンツを入れる
検索エンジンからのサイトへの評価を上げたい場合、オリジナルコンテンツが重要です。
コンテンツを考える際は、既存の上位ページの内容を参考にすることも重要ですが、競合サイトの構成をそのまま使うのはもちろんNGです。競合サイトはあくまでも検索意図を知るために参照し、制作するコンテンツはオリジナリティを大切にしましょう。
たとえば「東京 ラーメン おすすめ」というワードでページ流入を狙いたい場合を例に挙げます。競合は、東京のラーメン屋でおすすめの店舗を5個紹介していた場合、純粋に紹介する数を増やすのも手ですが、競合にはないコンテンツとしておすすめ度やアクセスマップといった要素を自分のサイトに付け足すことでユーザーの利便性は向上し、結果的に検索エンジンからの評価も上がります。
ペルソナを明確に設定する
ペルソナとは、記事を読んでほしいターゲット層のことです。このペルソナを明確に設定することで、記事の質は大幅に向上します。
たとえば「東京 ラーメン おすすめ」というワードを狙う際に、2つのペルソナが例に挙げられます。
1つ目のペルソナはコストを抑えたい学生です。アルバイトやお小遣いなど、収入が限られている学生は、ラーメン屋を調べるときに「安さ」を重視する傾向があります。学生をペルソナに設定する場合は、あまり高くないラーメン屋を紹介するのが効果的です。
2つ目のペルソナとしては、仕事終わりの社会人です。社会人は仕事の終業時間の関係で、夜遅くまでやっているラーメン屋を探したいというケースが多々あるでしょう。そこで、社会人をペルソナに設定する場合は、コストよりも営業時間やアクセスのしやすさを意識して店舗を紹介した方が、よりユーザーの満足度を高められるのです。
まとめ
検索意図とは、検索エンジンに入力されたワードに隠された、ユーザーのニーズ、考え方のことです。検索意図を調べることで、SEO に強く上位表示されやすいコンテンツの作成に役立ちます。
検索意図は目に見えるワードとして競合サイトや共起語チェッカーで確認できる場合もありますが、潜在的なケースもあるため、ユーザーの心理を想像することが必要です。
慣れないうちは検索意図を調べてコンテンツに落とし込むのは難しいですが、SEO対策として非常に重要な点ですから、回数をこなして良好なコンテンツを作成しましょう。
Googleの考え方が「ユーザーファースト」である以上、検索ユーザーの「検索意図」を考慮したコンテンツ作りは今後も切っても切れない対策の一つであり、絶対に無視できない重要なSEO対策のひとつとなります。検索ユーザーの意図を汲み取れていないサイトに順位は付きません。ユーザーが記事の見出し(目次)を見て、読みたい情報が発見できるようなコンテンツ作りを心がけてみると良いでしょう。逆に、欲しいコンテンツが見出しになければユーザーは離脱します。
ユーザーが読みたくなる、買いたくなる、申し込みたくなるコンテンツ(ページ)作りを意識しましょう。