スーツとジャケットの違いとは?8割の大人が知らない5つの違い
スーツとジャケット、この2つは非常によく似たアイテムです。毎日のようにスーツやジャケットを着ている人でも、違いについてはよく分からない人の方が多いと思います。むしろ「え?違いなんてあるの?」という人が圧倒的ではないでしょうか。
確かに、ぱっと見だけでは違いがわかりづらいですよね。
スーツとジャケットの差は、ほんの少しの違いです。ですが、この違いを理解しておくことは実はとても大切です。TPOなどに合わせて最適なものを選べば、おしゃれで美しい見栄えになるのでしっかり押さえておきたいところです。
今回は人気スタイリストで本も出版している大山旬さんに、スーツとジャケットの違いをお聞きしました。おすすめのコーディネートも紹介しているのでぜひ試してみてください。
ヘッダー画像:appuntito.jp
メンズスタイリスト
人気スタイリスト。日本最大級のファッション学習サイト「メンズファッションスクール」主宰。これまでに著書は5冊出版。累計8万部を突破。読売新聞、朝日新聞、NHK、TBS、テレビ朝日、フジテレビなどメディア出演も多数。
スーツとジャケットの違いとは?
さっそくですが、「スーツの上着のジャケット」と「単体で着るジャケット」、この2つにはどのような違いががあるでしょうか?1つ1つ見ていきましょう。
①着丈
画像:tomorrowland.co.jp、uktsc.com
1つ目は着丈の長さが違います。どちらがスーツで、どちらがジャケットかお分かりになりますか?
正解は、左がスーツで右がジャケットです。
ジャケットのポイントは、お尻が半分くらい見えていることです。対してスーツは、ジャケットよりも丈が長めに作られています。
具体的には、ジャケットの方がスーツより2~3㎝程短く、カジュアルな印象が漂うように設計されています。
②ポケット
左がスーツ・右がジャケット
2つ目はポケットの違いです。写真のポケットの部分をご覧ください。
左のスーツと違い、右のジャケットはポケットが外側に付いています。そしてスーツのポケットには、上蓋が付いていますね。ここが大きな違いとなります。
ビジネスカジュアル用のジャケットは、この写真のように外付けのポケットのタイプが多いです。
③肩パット
左がスーツ・右がジャケット
画像:tomorrowland.co.jp
3つ目は肩の作り方の違いです。
スーツの方は肩パットが入っていて、羽織った時にキレイなシルエットになるように作られています。
写真で確認すると、あまり違いがないように見えますが、実際に着ている人を見ると、その差は歴然です。
この違いを理解していないと、チグハグなコーディネートになってしまうこともあるので、しっかりおさえておきましょう。
④生地
4つ目は生地の違いです。
スーツは基本的に素材が薄く、光沢感のあるものが多いです。生地もジャケットとの違いを見極める大きなポイントですね。
ツヤツヤした上着をオフシーンの休日などに着ると、違和感しかないので気をつけましょう。
⑤上下セット
画像:tomorrowland.co.jp
最後の5つ目は、上下セットになっているかどうかです。
説明するまでもないですが、上下セットで販売されているものがスーツです。対してジャケットは、基本的に単体で販売されているものが多いです。
間違いやすいのがセットアップです。セットアップとは「上下揃いの服」という意味で、上下同じ素材を使っています。スーツとジャケットの中間といえるでしょう。
スーツの応用コーディネート術
ここからは大山旬さんおすすめのスーツ応用コーディネートをご紹介します。
また、「ネイビースーツの着こなし|絶対に外さない王道スタイル」では、スーツの基本的なコーディネートがご覧いただけます。
チェック柄スーツ×ストライプシャツ
お仕事的に少し攻めたスーツが着用可であれば、ぜひチャレンジしてもらいたいのが「チェック柄」です。写真のように、スーツの色とほぼ同化するようなチェック柄であれば、決して悪目立ちしません。やりすぎないギリギリを狙うのがおしゃれに見せるポイントです。
ちなみにスーツとシャツでは、柄のパターンを変えるのがおすすめです。スーツもシャツもにチェック柄とか、ストライプのスーツにストライプのシャツを合わせるのはNGです。同じ柄を2つ以上使うと、うるさい印象になります。
チェック×ストライプは、少し難易度が高い着こなしですが、自由度の高いお仕事をされている方にはおすすめのコーディネートです。
ちなみに僕もチェックのスーツは好きでよく着ています。「いつも通り」を一歩抜け出してみましょう!
ジャケットの応用コーディネート術
次に、大山旬さんおすすめのジャケット応用コーディネートを紹介します。
ジャケットの詳しい選び方やおすすめ商品については「メンズジャケットおすすめ!プロの逸品」をご覧ください。
ネイビージャケット×白ボタンダウンシャツ×ブルージーンズ×ニットタイ
僕の推奨しているスタイルは、「ネクタイありのジャケパン」です。
ノーネクタイスタイルでもおしゃれに見せることは可能ですが、「人との違いを出したい!」という人には、ぜひジャケパンスタイルにネクタイを取り入れていただきたいと思っています。
ジーンズを取り入れた着こなしですので、ここでネクタイを光沢感のあるきれいめなものを使ってしまうと、どうしてもネクタイだけが浮いてしまいます。
ジーンズに合わせて、ネクタイにもカジュアルさを取り入れた方がバランスが整います。今回はボーダーのニットタイを合わせました。
この着こなしは、カジュアルな装いがOKな職場であれば、積極的に使っていただきたいですし、デートなんかでも割と使える着こなしかなと思います。ぜひトライしてみてください。
スーツ&ジャケットの畳み方
スーツもジャケットもシャツの上にはおるものなので、少しでもシワがついているとだらしない印象になってしまいます。
自宅ではハンガーにかけておけばキレイに保管しておけますが、旅行や出張の際に畳んで収納しなければならないこともありますよね。
畳んだジャケットをすぐに着られるように、シワを最小限に抑えつつコンパクトに収納する方法を覚えておきましょう。
ジャケットの畳み方
①まずは両手をジャケットの肩に入れ、肩の内側に手を入れるようにしてジャケットを持ちます。
②次に、袖や肩の縫い目を合わせるようにしてジャケットを半分に折ってください。
③肩の内側に入れた手はどちらか一方を残して、ジャケットの内側から反対側の肩部分をつまみます。
④スーツを持っている手を起点にして、ジャケットを裏返しにしましょう。
⑤襟を立てて左右を揃えたら、そのままジャケットを半分に折り畳みます。
⑥形を丁寧に整えたら完成です。
慣れてくれば数十秒でスマートに畳めるので、時間がない時でも役に立つテクニックですよ。
まとめ
ここまでスーツとジャケットの違いをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
5つのポイントが分かれば、スーツとジャケットを間違えることはありません!そしてワンランク上の大人の着こなしができること間違いなしです。自信を持ってスーツやジャケットを選べます。
最後にご紹介した応用編コーディネートにも挑戦していただくと、新しい自分と出会えるかもしれません。