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Googleビジネスプロフィールの多言語設定とは【インバウンド対策】2025.09.29

日本政府観光局(JNTO)が公開した訪日外客統計によると、2024年の年間訪日外客数は3,600 万人を突破しており、前年と比較すると47.1%も増加しています。そのため、観光客を対象としたビジネスを展開している業種では、英語をはじめとする多言語への対応が急務となっていますが、具体的に何から手をつければよいのかわからない方も少なくありません。
この記事では、Googleビジネスプロフィールを利用している方向けに、多言語設定の方法について解説します。興味を持った方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
Googleビジネスプロフィールに多言語設定の仕組みはない
結論から述べると、そもそもGoogleビジネスプロフィールに多言語設定の仕組みは存在しません。「でも、海外の店舗を検索したときは日本語の説明が出てくるじゃないか」と思う方もいるかもしれませんが、あれは店舗側が設定した翻訳文ではなく、Googleによって機械翻訳されたものです。
そのため、場合によっては間違った翻訳が表示されてしまい、ユーザーに誤解を与える可能性もあります。複数の言語に対応したい場合は、英語をはじめとする各言語で店舗や会社の情報を登録しておきましょう。
Googleビジネスプロフィールの情報で自動翻訳される項目
自動で多言語に翻訳されるのは、次の項目です。
- 営業時間
- 口コミ
- 詳細情報
それぞれの項目について、以下で解説します。
営業時間
店舗や施設の営業時間は、自動翻訳の対象となる項目の1つです。時間のみならず、曜日や祝日などの表記も検索しているユーザーの使用言語に合わせて変換されます。
営業時間がわからなければ、間違って定休日に足を運んでしまうユーザーも出てくる可能性も否定できません。利便性の向上や機会損失の防止などのためにも、営業時間や定休日などの情報は正確に登録しておきましょう。
口コミ
自動翻訳の対象となる項目として、口コミも挙げられます。口コミはユーザーの生の声であり、評価が高ければほかのユーザーに興味を持ってもらう可能性が高まるでしょう。
ただし、口コミをほかの言語に翻訳し、表示するためには、読みたい口コミの下にある「See translation(言語名)」という部分を押下しなければなりません。
詳細情報
詳細情報とは店舗や企業が提供している商品やサービスについて説明している項目で、こちらも自動翻訳の対象です。充実した詳細情報をユーザーに提供できれば、集客効果を高める効果も期待できるでしょう。
なお、間違った情報やビジネスとは関係ない情報、リンクを含む内容などは記載しないようにしてください。最悪の場合、ガイドライン違反となりアカウントを停止されてしまいます。
Googleビジネスプロフィールの情報で自動翻訳されない項目
次の項目は、残念ながら自動翻訳の対象外です。
- ビジネス名(店舗名)
- 住所の番地以下(ビル名など)
- ビジネスの説明
- 商品(商品カテゴリ)
- メニュー
- サービス
それぞれの項目について、以下で解説します。
ビジネス名(店舗名)
ビジネス名(店舗名)は、自動翻訳の対象外となる項目の1つです。機械翻訳が自動で行われる場合もありますが、不正確な翻訳結果が表示されるケースも少なくありません。
インバウンド客を意識するなら、多言語でビジネス名を表記しましょう。
住所の番地以下(ビル名など)
住所は番地までは自動翻訳の対象ですが、それ以降のビル名や階数などは自動翻訳の対象外です。複数の建物が密集しているエリアの場合、ユーザーが迷ってしまう可能性が高いため、こちらも多言語で表示するのをおすすめします。
ビジネスの説明
ビジネスの説明も、自動翻訳の対象外となる項目です。ビジネスの説明は、どのようなサービスを提供しているのかユーザーに理解してもらう重要な項目であり、ビジネスの説明がわからない状況を放置しているとユーザーが離れていく恐れがあります。
全文を多言語対応する必要はありませんが、重要な部分だけでも翻訳するようにしましょう。
商品(商品カテゴリ)
商品カテゴリは検索結果の表示にも影響を与える項目ですが、残念ながら自動翻訳の対象外です。英語でのカテゴリ設定もできるため、積極的に多言語登録を行いましょう。
メニュー
自動翻訳の対象にならない項目として、メニューの名前も挙げられます。日本語のみのメニューの場合、海外のユーザーが理解できない可能性が高いです。
多言語対応しつつ、メニューの写真も一緒に載せると、海外のユーザーも理解しやすくなります。
サービス
提供しているサービスに関する情報を登録する項目である、サービスも自動翻訳の対象外の項目です。どのようなサービスを提供しているかわからなければ、そのサービスを欲しているユーザーがいても店舗に足を運んでもらえないため、こちらも英語をはじめとする多言語登録を行うのをおすすめします。
ビジネス名(店舗名)が多言語設定されないことによるデメリット
ビジネス名(店舗名)が多言語で登録されていない場合、さまざまなデメリットを招きます。代表的なデメリットが、集客機会の損失です。
昨今のインバウンド客は、訪日前にインターネットで情報収集を行いますが、そのほとんどは母国語で検索をかけます。このとき、店舗側が外国語に対応していなければ、日本語に明るい方以外には店舗の情報は伝わりません。
どれだけ優れたサービス、商品を提供していても、情報が伝わらなければインバウンド客が訪れる可能性は著しく低下します。多言語に対応していれば、海外の方も安心して利用しやすい店舗として認知され、顧客の獲得にもつながるでしょう。
Googleビジネスプロフィールのビジネス名の多言語設定方法
多言語設定の基本的な流れは、以下のとおりです。
- Googleマップで自店舗を検索
- 言語設定を変更
- 情報の編集を提案
- ビジネス名を入力
- 変更の送信と確認
- 確認
まずは、管理者アカウントで自店舗を検索します。
自店舗を見つけたら、画面左上にあるメニューから「言語」を選択してください。
「言語」を選択すると、英語をはじめとする言語が一覧で表示されます。そのなかから設定したい言語を選ぶと、表示言語を変更することが可能です。
言語が切り替わったら、情報の編集を行いましょう。編集をしたい場合は「Suggest an edit」(情報の編集を提案)ボタンを押下し、「Change name or other details」(名前またはその他の情報を編集)を選びましょう。
編集画面が表示されたら、空欄に選択した言語でビジネス名を入力してください。もし正確な翻訳がわからない場合は、専門家の力を借りることも検討しましょう。
入力が完了したら、画面下部にある「Submit」を押下してください。ほかに翻訳したい言語があれば、ここまでの手順を繰り返します。
入力した内容は、審査に通過すれば数日程度で反映されます。定期的に確認して、意図したとおりに表示されているかチェックしましょう。もし問題があれば、再度編集し直します。
Googleビジネスプロフィールの多言語設定はインバウンドMEOにおいて必須の施策!
以上、多言語設定の方法や重要性などについて取り上げてきました。昨今はインバウンド客の数が増加している影響もあり、日本語のみならず複数の言語を用いた自店舗や会社の情報発信の重要性が高まっています。海外からやって来た顧客の取り込みに成功すれば、売り上げがさらに高まる期待が持てるでしょう。
また、来店した顧客によってよい口コミを書き込んでもらえば、そこからインバウンド客が増える可能性もあります。複数の言語を設定する方法も登録の手順を守れば決して難しくないため、丁寧さを意識しながら挑戦してみましょう。