心地いいリビング作りの方法は?注文住宅で快適なリビングを実現しよう

せっかく注文住宅で新しく家を建てるなら、「おしゃれなリビングにしたい」と思っている人も多いのではないでしょうか?具体的にどのようにすれば良いのかわからないという方に向けて、失敗しないリビングの作り方を解説をお伝えしていきます。

リビングの間取りの決め方やおしゃれなリビングをつくるコツ、SNSで見つけたおしゃれなリビングの実例なども合わせてご紹介していくので、注文住宅のリビングづくりにお役立てください。

さまざまなリビングの種類

リビングは家庭の中心となる場所。一言にリビングと言っても、さまざまなスタイルや配置があります。あなたの理想の住まいを実現するにはどのようなリビングを採用すれば良いのか、検討しながら見てみましょう。

ファミリーリビング

ファミリーリビングとは、家族がくつろぎ、過ごすための主要なリビングルームのことを指します。家族が集まってリラックスしたり、コミュニケーションを取ったりするための共有スペースです。

〈ファミリーリビングのメリット〉
・くつろぎやすい空間を重視されたリビング
・他の部屋と区切られてたプライベートな空間
・家族のコミュニケーションを促進できる
〈ファミリーリビングのデメリット〉
・他の部屋よりはプライバシーが制限される
・くつろぎ重視な空間のため収納スペースが限られやすい

ファミリーリビングは、家族の生活スタイルや好みに合わせて設計されます。家族のニーズや活動に合わせた配置や家具の選択、収納の工夫などが行われ、快適で機能的な空間が作られます。また、ファミリーリビングは他の部屋とのつながりも重要であり、ダイニングエリアやキッチンとの一体感や連携も考慮されることがあります。

オープンリビング

オープンリビングとは、リビングルームが他の部屋と壁やドアで仕切られておらず、他の空間と一体化しているスタイルのことを指します。具体的には、ダイニングエリアやキッチンとのつながりが強く、壁が少なく、広々とした開放的な空間が特徴です。

〈オープンリビングのメリット〉
・広々としていて開放的
・コミュニケーションを取りやすい造り
・壁やドアがないから自然光が行き渡りやすい
〈オープンリビングのデメリット〉
・キッチンの匂いや音がリビングに届く
・散らかっていると目立つので片付け必須

オープンリビングは、家族のコミュニケーションや開放感を重視する方に適しています。また、小さな住宅やスペースが限られている場合でも、より広々とした印象を与えることができます。ただし、プライバシーや臭い・音の管理などを考慮し、家族のライフスタイルや好みに合わせて適切な間取りを検討することが重要になるでしょう。

フォーマルリビング

フォーマルリビングとは、主に特別なゲストやフォーマルな場面で使用するために設けられるリビングルームのことを指します。一般的には、家族の日常生活が主に行われるリビングルームとは別に設けられます。

〈フォーマルリビングのメリット〉
・上品さや格式を演出するのに適している
・ゲストとの交流をよりプライベートに行える
・静けさと落ち着きのある空間
〈フォーマルリビングのデメリット〉
・日常的にはあまり利用されない
・導入コストが高くなりやすい

フォーマルリビングは一般的なリビングルームとは異なる雰囲気や用途を持つため、家族の生活スタイルや好み、家の大きさや予算によって選択されることがあります。一般的な住宅では必ずしも必要ではありませんが、特別な場面に対応するために設けている家族も存在します。

アウトドアリビング

アウトドアリビングは、屋外に設けられたリビングスペースです。テラスやバルコニー、庭などを利用して、自然の中でくつろぎや娯楽を楽しむことができます。屋内のリビングと屋外のアウトドアリビングを繋げられるように設計すれば、友人や親戚を招いてパーティーを開催することもできるでしょう。

〈アウトドアリビングのメリット〉
・自然を感じられる
・家族や友人とバーベキューなどを楽しめる
・プールを用意すれば水遊びができる
〈アウトドアリビングのデメリット〉
・天候によって使用が制限される
・周囲の目線や騒音などプライバシーの制約がある

アウトドアリビングは自然の中でくつろぐことができるのが最大の魅力。バーベキューをしても室内のように匂いがこもることもありません。遠出せずともピクニックを楽しめるところが魅力的なリビングです。

リビングの広さの考え方

リビングは家族が集まる場所ですから、広さも重要になります。すれ違ったり、座ったり、動くたびに誰かとぶつかるようでは困るでしょう。注文住宅におけるリビングの広さは、個々の要望や設計によって異なります。リビングの広さは、家族の人数や生活スタイル、好みによって決定されることが一般的でしょう。

目安は2人なら10畳、3人なら12畳、4人なら14畳程度です。これはあくまで目安の広さであり、リビングスペースの広さは個人の好みやライフスタイルにも関連しています。広々とした空間でくつろぐことを好む人はもっと広いリビングを、ミニマリストな生活を送る人はコンパクトなリビングを検討すると良いでしょう。

家族がリビングスペースでどのような活動を行うのかを考慮することも重要です。テレビ視聴やくつろぎの場として使用するだけでなく、子供の遊び場や友人との集まりの場としても活用する予定がある場合、広めのスペースが必要になるかもしれません。また、敷地面積の都合で広さが確保できないときは、空間を広く見せる「吹き抜け」や「リビング階段」を設置するのもおすすめです。

リビングは通常、ダイニングエリアやキッチンと連続していることが多いです。間取りのつながりや一体感を重視するなら、リビングスペースの広さは他の部屋との調和を考慮しながら決定しましょう。

リビングの間取りの決め方

住宅の間取りを決める順番は、玄関と階段の位置を決めてから、水回りの位置を決め、リビングの場所を決めるとうまくいきます。

リビングは明るく開放的な雰囲気を求めることが多いため、南向きや西向きなど、じゅうぶんな日当たりを確保できる位置が望ましいです。また、庭や景色を楽しむために、自然環境に配慮した位置に配置することも考慮してください。

また、リビングはくつろいだり話し合いが行われたりする場所であるため、隣接する部屋や外部からの騒音に注意する必要があります。寝室や子供の部屋との距離や配置を考慮し、静かな環境を確保することをおすすめします。

リビング自体の間取りを決めるためにはどのようなリビングの形にするかを考えることが大切です。リビングの形には大きく分けて、リビングとダイニングキッチンが別になっている「キッチン独立型」と、3つが一体型になった「ダイニングキッチン」があります。

キッチン独立型は食事をするスペースと家族がくつろぐ場所が別の部屋になるので、落ち着いて食事ができたり、集中して家事ができることがメリットです。ただし、食事のたびに部屋を移動しなければいけないというデメリットもあります。

一体型になったリビングダイニングキッチンでは、食卓からリビングまでの移動がスムーズにできること、家事をしながらでも家族とコミュニケーションが取れることがメリットです。しかし、料理の匂いがリビングに流れやすいというデメリットがあります。

どちらの間取りにもメリットとデメリットがありますが、自分の生活スタイルに合うほうを選びましょう。

押さえておきたいリビングづくりのポイント

リビングづくりで失敗しないためには、押さえておくべきポイントがいくつか存在します。ここでは、「収納」「コンセントの配置」「照明」で気をつけておきたいことについて、順番に解説していきます。

ポイント①:収納スペースを確保する

1つ目のポイントは収納スペースです。家族が集まるリビングでは、郵便物や雑誌、子どものおもちゃなどが散らかりやすくなります。生活感が出やすいリビングは、設計の段階で収納についても考えておきましょう

リビングの壁面にウォールユニットや棚を設置することで、本や雑誌、DVDなどのメディアや小物類を収納することができ、ディスプレイスペースとしても活用可能です。また、オープンシェルフは見せる収納として人気があります。おしゃれなカゴやボックスを使ってグリーンや雑貨をディスプレイしたり、必要なアイテムを手軽に取り出せるように配置すると良いでしょう。

収納機能を持つマルチファンクショナルな家具も便利です。たとえば、ベンチやオットマンの中に収納スペースを設けることで、雑誌やブランケットを収納することができます。リビングのデザインに合わせて、隠し収納を取り入れることも一つの手段です。壁や床下、家具の一部を収納スペースに活用することで、スッキリとした空間をキープすることができます。

ポイント②:コンセントの配置を考える

2つ目のポイントは、コンセントの配置になります。テレビや棚など家具が多いリビングでは、コンセントの配置も重要です。コンセントがたくさんあっても、壁と家具の間に隠れて使えなければ意味がありません。

コンセントの配置は、家族の生活スタイルや使用する機器、インテリアの配置などに合わせて計画することが重要です。事前に家具をどこに配置するか考えてから、コンセントの位置と数を決めましょう

リビングを複数のエリアに分け、それぞれのエリアにコンセントを配置することも考慮してください。ソファやテーブルの周囲、リーディングスペースや仕事スペースなど、特定の用途や活動に合わせてコンセントを配置することで、使い勝手が向上します。

ポイント③:照明にこだわる

3つ目のポイントは照明です。同じ部屋でも、照明の明るさや色調を変えると雰囲気が変わります。リビングは食事をするだけではなく、子どもが遊んだり、お客様を招いたりとさまざまな用途で使うので、照明も用途によって明るさや色調を変えられるものを選びましょう。

最近では、色調がスイッチで白から橙色まで変化する電球も用意されています。リビングには天井に光源を埋め込む「ダウンライト」もおすすめです。数によって明るさが調節でき、暗くなりがちな部屋の隅も照らせます。

間接照明をリビングに配置すれば、リラックスした雰囲気やアクセントを演出できます。ウォールライトやスポットライトを壁や天井に設置することで、柔らかな光を拡散させられるでしょう。また、ライトグラスやフロアランプなどのスタンド照明も間接照明として活用することが可能です。

おしゃれなリビングをつくるコツ

新しく住宅を建てるなら、誰しも「おしゃれなリビングにしたい」と思うものです。そこで、おしゃれなリビングを作るコツを解説します。まずは、「リビングでどう過ごしたいのか」イメージしてみましょう。具体的な生活を想像すれば、必要なインテリアや家具も決まります。

次に、インテリアのスタイルを決めてください。インテリアといっても、和を取り入れた和風モダン、素朴さがかわいい北欧スタイル、かっこいいブルックリンスタイルなど、さまざまなスタイルがあります。

インテリアの写真や画像を見て、好みのインテリアを考えてみましょう。スタイルを決めて、インテリアに統一感を出すとおしゃれなリビングになります。

また、広く感じるリビングにするためには少し工夫も必要です。ポイントを以下にまとめてみました。

<リビングのインテリア・ポイント>
・大きめの家具は壁に寄せる
・部屋の奥に大きめの家具を置く
・圧迫感を出さないために高さが60㎝以下の低めの家具で揃える
・部屋の中で床を多めに見せる
・ラグ、カーペットを使うなら、白やベージュなど明るい色を選ぶ

このようにインテリアの高さや奥行きを合わせると、リビングをスッキリ広く見せられます。また、色によってもリビングの雰囲気が変わるので、広く見せたいなら明るい色を使うのがおすすめです。

他にも、サイズが合わないファブリック類はチープな感じが出るので、カーテンやソファカバーなどファブリック類はサイズをピッタリ合わせましょう。

さらに、リビングのおしゃれ度をアップさせるためには、絵や写真などのアートを飾るのも良いかも知れません。ワンポイントでも飾りがあると華やかな印象になります。

ここで紹介したインテリア方法はあくまで一例。あなたやご家族の好みや生活スタイルを考えて、毎日快適に過ごせるリビングを実現させるのが一番です。

SNSから探すリビングデザイン実例

ここでは、SNSで見つけたおしゃれなリビングデザインを10種類をご紹介していきます。真似したくなるような実例ばかりなので、あなたの住まいのリビングづくりにお役立てください。

ここで紹介するもの以外にも、SNSにはたくさんのおしゃれなリビングデザインの投稿が存在していました。気になる方はご自身でも検索し、参考にしてみましょう

実例①:お気に入りに囲まれる暮らし

実例②:植物に癒やされるリビング

実例③:穏やかな印象の素敵な住まい

実例④:白と水色で統一されたリビング

実例⑤:好きなものを好きなだけレイアウト

実例⑥:スッキリ収納で清潔感のある部屋

実例⑦:4灯のライトが明るく照らす

実例⑧:日当たり重視のあたたかな家

実例⑨:ラタンでまとめて夏仕様

実例⑩:配線整理で見た目スッキリ

快適なリビングをつくるために注意すること

注意点①:レイアウト計画は念入りに行う

リビングのレイアウトを計画する際には、家具や家電の配置、動線、スペースの使い方などを考慮する必要があります。家族の生活スタイルやニーズに合わせて、使い勝手の良いレイアウトを検討しましょう。

リビングのレイアウトに悩んだ時は、ソファの位置から考えてみるのがおすすめです。たとえばソファをリビングの中心に配置し、その周囲にテーブルやイスを設置すると、くつろぎやすくゆったりとテレビ視聴をできるスペースが生まれます。ソファを壁に沿って配置してL字型にテーブルやイスを設置すると、複数の人が団らんしやすいスペースとなるでしょう。

また、リビングを複数のエリアに分けるために、家具やカーペットなどの区切りを設けるのもおしゃれなリビングを演出するのには効果的。ソファやテレビを配置したメインエリアと、読書や作業に集中できるコーナーを設けるなど、それぞれの用途に合わせたエリアをつくることが可能です。

注意点②:自然光を取り入れる

リビングには自然光を取り入れることが重要です。窓やドアの位置を検討し、十分な日差しを取り込むことで明るく開放的な雰囲気を演出できます。自然光の明るさや方向は時間帯や季節によって変化するため、日々の光の変化に合わせてカーテンやブラインドの調整などを行いながら、最適な光の環境を作り出しましょう。

リビングの壁面に大きな窓を設けることで、自然光をたっぷりと取り入れることができます。できるだけ南側や東側に窓を配置し、日中の太陽光を最大限に利用しましょう。また、窓のサイズも大きめにするとより明るい空間を実現できます。

リビングと隣接する部屋との間に壁やドアを最小限に抑えることで、光の通り道を確保します。開放的な間取りを採用し、リビングと他の空間を一体化させることで、光が広がる明るい空間を作り出せます。

注意点③:インテリアを調和させる

リビングのインテリアは、家族や訪問者がくつろげる雰囲気を作り出す重要な要素です。家具やカーテン、カラースキーム、アクセントの配置など、全体のバランスを考えてインテリアを選びましょう

リビングのカラースキームは、空間の雰囲気や印象を大きく左右します。トレンドカラーや自分の好みに合わせて、主要なカラーパレットを選びましょう。また、壁や家具、小物などの配色を調和させることで、統一感のあるリビングを演出できます。

特定のアクセントアイテムやデザイン要素を取り入れることで、リビングに個性と魅力を加えることができます。例えば、絵画や写真のアートピース、独特な照明器具、デザイナーズ家具などを選んで配置することで、おしゃれなアクセントを作り出せるでしょう。

まとめ

家族がくつろぐスペースでもあるリビングは、生活感が出やすい部屋でもあります。おしゃれなリビングにするためには、設計の段階から広さや収納やコンセントの配置、家具の位置などを考えておくことです。

また、部屋の雰囲気が変わると気分も変わります。インテリアのスタイルを統一するとおしゃれになりますが、毎日使うリビングは家族がリラックスできる空間にしたいものです。インテリアはデザインも大事ですが、使い心地や利便性も考えて選びましょう