Web記事の誤字脱字は後から修正できるとはいえ、ユーザーの目に触れれば「このサイト、大丈夫なの?」と、いい加減な印象を与えてしまいます。

また、間違え方によっては信頼性に関わることもあるでしょう。

しかし「何度も見直したのに、クライアントに指摘されて初めて誤字脱字に気が付いた!

サイトの記事に誤字脱字が多いのが気になってはいるけど、校正者に依頼する予算はないし…どうしたらいいんだろう?」

と悩んでいるライターや編集者も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、

  • 誤字と脱字の違い
  • 誤字脱字を確実に減らすチェック方法
  • 誤字脱字を減らすチェックツール

をご紹介します。

記事を最後までお読みいただければ、誤字脱字を効率的に減らし、記事のチェックにかける時間を減らすことができます。

誤字と脱字の違い

文章中の誤りは「誤字脱字」として一緒くたにされることが多いのですが、そもそも「誤字」と「脱字」は別のものです。

  • 誤字…漢字・文字の間違い
  • 脱字…文字の抜け

と理解するとよいでしょう。

辞書で意味を調べてみると、次のように説明されています。

誤った形の字。正しくない文字。主として漢字についていう。

文章や印刷物などで、書き落としたり組み落としたりした文字。「誤字脱字」→衍字(えんじ)

違いをしっかり理解しておくと、コミュニケーション上での意味の取り違えなどを防ぐことができます。

誤字脱字を確実に減らすチェック方法

誤字脱字のチェック方法

誤字脱字は文章作成にはつきものであり、完全になくすことは難しいでしょう。

しかし冒頭でもお話ししたとおり、誤字脱字が多いとユーザーからの信頼に関わるため、できるだけなくしたいものです。

チェック方法を工夫すれば、大幅に減らすことが可能です。

ここでは、誤字脱字を確実に減らすチェック方法をご紹介します。

ダブルチェック・トリプルチェックする

ダブルチェック・トリプルチェックとは複数人で同じ項目をチェックすることです。

同じ人間が確認するとどうしても情報を頭の中で補完してしまいやすく、誤りに気が付きにくくなるため、複数人で順番にチェックした方が誤りを見つけやすくなります。

ダブルチェック・トリプルチェックは単純な方法ですが、絶対にミスが起きてはならない医療現場などでも行われていて、誤字脱字や表記ミスをなくすためには効果が高いといえるでしょう。

ただし1記事にかける時間が多くなるため、リソースの確保が難しいことが難点です。

印刷してチェックする

二つ目は、印刷してチェックする方法です。

PCの画面と紙では見た目が大きく異なり、情報を新鮮に捉えられるでしょう。そのため、誤字脱字を見つけやすくなります。

しかし時間がかかる上に完璧に誤字脱字を見つけられるとは限りません。

音声読み上げツールを使う

音声読み上げツールを使った誤字脱字チェックは、SEOの知恵袋編集部おすすめの方法です。

目ではなく耳を使ったチェック方法は、とくに助詞の誤りや文のねじれ、語尾の繰り返しを発見しやすいというメリットがあります。

音読してもよいのですが、とくに長文の音読では集中力が続きにくくなりますし、他の作業をしながら音読するのは難しく時間がかかります。

また、声に出して読んでもやはり読んでいるのは自分ですから、誤字脱字を補完して読んでしまうこともあるでしょう。

その点読み上げツールは長文でも同じペースを落とさず、誤字脱字はそのまま読み上げてくれます。

読み上げツールはMicrosoftWordやMacのスピーク機能の他、無料ツールも多くあります。

ただし漢字や表記の誤りは見つけられないため、他の方法と組み合わせて使うとよいでしょう。

誤字脱字チェックツールを使う

性能のよい誤字脱字チェックツールを使えば、短時間で簡単に誤字脱字を発見できます。

あくまでもツールのため「誤字脱字チェックツールを使ったから絶対に大丈夫」というわけではありませんが、目視チェックとあわせて使えば効率的に文章を整えられるでしょう。

また、チェックする人の知識に依存しないため、校正の経験が少なくても一定の効果を得られるメリットもあります。

近年は誤字脱字チェックだけでなく校正・推敲までできるツールも増えてきたため「文章表現を成長させたい」「よりよい言い回しを知りたい」という人にはそうしたツールの使用をおすすめします。

無料の誤字脱字チェックツール

ここでは、無料で使える誤字脱字チェックツールを2つ紹介します。

有料の誤字脱字チェックツールと比べると機能は少ないものの、個人ブログで誤字脱字・表記ゆれだけをチェックするのであれば無料ツールでも充分かもしれません。

無料の誤字脱字チェックツールは操作が簡単で、シンプルな表示が特徴です。

enno

日本語の文章のタイポ-変換ミス-誤字脱字エラーをチェック-校正-enno

ennoはオンラインですぐに使える誤字脱字チェックツールです。

チェックしたい文章をペーストするだけで、誤字脱字・表記ゆれのほか、スペース・句読点・記号・英語スペル・全角半角・文法ミス・口語表現・複数の用法など多岐にわたる項目がチェックできます。

 

Microsoft Word(オンライン版)

あまり知られていないのですが、Wordにはオンラインで使える無料版があります。

無料版は有料版よりも機能が少なくなっているものの「校正」機能は充分に使えます。

MicrosoftWordオンライン

このように誤字脱字には二重線が引かれるので、一目で誤りがわかります。

欲をいえば有料版のようにわかりやすい赤や緑で指摘しくれるとさらにわかりやすいのですが、無料で使えるツールとしては充分といえるでしょう。

MicrosoftWordオンライン版の校正カスタマイズ

チェック項目のオンオフ切り替えも可能です。

有料の誤字脱字チェックツール

無料の-誤字脱字-チェックツール

Microsoft Word

ライターや編集者に限らず多くの人に支持されているMicrosoftWordは、テキストエディタとして非常に優秀なツールです。

デフォルトの設定では文章中の誤字・スペルミスには赤い下線、文章表現の誤りや表記ゆれには緑の下線が引かれるため、誤字脱字を迅速に見つけられるでしょう。

「スペルチェックと文章校正」からチェック項目をカスタマイズできます。

また、変更履歴の記録や版の比較など文章作成において便利な機能が多く搭載されています。

料金

Microsoft 365 Personal:月額 1,284円

Microsoft 365 Business Basic:月額540円/1ユーザー

 

文賢

文賢(ブンケン)~文章をより良くするための推敲・校閲・校正支援ツール

文賢は、ウェブライダーが提供する文章作成アドバイスツールです。

誤字脱字チェック・校正機能を始めとして、漢字の割合や改行のバランスチェック、伝わりやすい表現の提案、不快語チェック、スマホでの見え方チェックなど多数の機能が搭載されています。

「類語・言い換え」「たとえ・あるある」機能といったほかにはない機能があり、ただ誤字チェックの目的で使うよりも「文章力を上げていきたい」「言い回しの幅を広げたい」と考える人におすすめです。

料金

初期費用 10,800円(税抜)
月額 1,980円(税抜)/1ユーザー

ATOKクラウド文章校正

ATOKクラウド文章校正

ATOKでは、ATOK Passportを契約すると文章校正サービスが使えるようになります。

ATOKは推測変換が優秀なのが特徴ですが、そのぶん好き嫌いがわかれる印象です。「文章作成がサクサク進む」という人と「かえって使いにくい」という人が顕著に分かれます。

ATOK Passportは10台まで登録でき、文章校正のほかクラウド推測変換・ナントカ変換・8カ国語クラウド翻訳変換が使えるので、コストパフォーマンスは非常に高いといえます。無料で試せるのでまずは使用感を確認してから契約を検討してみてはいかがでしょうか。

料金

ATOK Passport プレミアム:月額550円(税込)

※ベーシックプランでは文章校正機能が使えないため注意しましょう。

 

Just Right!6 Pro

Just-Right-Pro-Just-Right-6-Pro-

Just Right!6 ProはATOKと同じ株式会社ジャストシステムの文章校正支援ツールです。

誤字脱字・誤用、不適切な表現、表記ゆれなど多数の項目を簡単にチェックできます。

校正ルールをカスタマイズできるため、複数のクライアントとやりとりするライターや編集者におすすめです。ただ他のツールと比較すると高額なので、誤字脱字チェックだけの用途であればあまりおすすめできません。

こちらも体験版をダウンロードできるので、使い勝手を試してみてください。

料金

46,530円

 

まとめ:誤字脱字は必ずあるものと考える

誤字脱字は「必ずあるもの」として考えましょう。

気を付けていても人間は間違えるものです。人間の脳は誤字脱字が混じった文章でも情報を補完しながら読めてしまいます。また、いつも間違いがない人でも、その日の体調や気分によって間違えることもあるかもしれません。

さらに「誤字脱字や表記の誤りなどを気にしながら書くと時間がかかり過ぎる」という人も多いため、ある程度自由に書き、完成後のチェックを徹底するのがおすすめです。

「ライティングが完了した時点では、誤字脱字は必ずあるもの」と考えていれば、誤字脱字をなくすことに注力しすぎて内容が疎かになることもありません。