「クラウドソーシングは稼げない」と、悩むWebライターは多いかもしれません。

クラウドソーシングサイトでは多くの仕事が募集されていますが、同時に応募数も多いため、とくに初心者のうちは「条件のいい仕事の獲得が難しい」と感じることもあるでしょう。

そこで今回は、クラウドソーシングでも稼げるWebライターになる最短の方法として、稼ぐためのコツをお話しします。

内容を簡単にまとめると…

  • クラウドソーシングが稼げないといわれる理由と対処法
  • クラウドソーシングで稼げないWebライターから脱却する方法

記事を最後までお読みいただければ、クラウドソーシングで条件のよい仕事を獲得しやすくなり、収入の安定につなげられます。

「クラウドソーシングは稼げない」といわれる理由と対処法

クラウドソーシングで稼げない理由と対処法

クラウドソーシングだけで月に数十万円稼ぐライターがいる一方「クラウドソーシングは稼げない」という声も多く上がっています。

クラウドソーシングはなぜ「稼げない」といわれるのでしょうか。

ここで、クラウドソーシングが稼げないといわれる理由とその対処法をお話しします。

理由1:低単価の案件が多い

「クラウドソーシングは稼げない」といわれる理由としてまず挙げられるのが、クラウドソーシングには単価の低い仕事が多いことです。

Webライティングの案件でも、文字単価にして0.1円やそれ以下の募集を見かけることがあります。

文字単価0.1円では1,000字書いても100円、10,000字書いても1,000円となってしまいますから、これではとても「稼げない」ですよね。

全体で見ると文字単価1円以上の案件も多く、中には5円以上の案件もありますが、こうした案件は実績・経験の少ない初心者には応募のハードルが高いでしょう。

対処法:実績数ごとに最低受注単価を設定する

Webライターを始めたばかりであれば、低単価の案件でもどんどん請けて実績数を伸ばし、それを下積みとして高単価の案件に挑戦していくのが理想です。

しかし具体的な低単価の案件で疲弊し、Webライターをやめてしまう人も少なくありません。

そこでおすすめなのが、実績数ごとに最低受注単価を設定し、それを上回る単価の案件にだけ提案する方法です。

たとえば、

  • 実績数が5件までは最低受注単価を0.2円
  • 実績数が10件までは最低受注単価を0.4円
  • 実績数15件以上になったら最低受有単価を0.5円とする

といった目標を決めておきます。

こうした短期的な目標があるとモチベーションが保ちやすくなり、案件探しにかける時間も短縮できます。

理由2:実績がないと受注が難しい

クラウドソーシングサイトでは、仕事の受注数が実績として公開されます。

発注者の目線として、実績が多い人と少ない人ではどうしても実績の多い人の方が有利になります。

そのため、初心者のうちは仕事の獲得に苦労する人が多いのです。

対処法:簡単な仕事で実績数を伸ばす

実績数はランサーズでいえば「プロジェクト」を完了させた回数ですから、短期間で完了できるプロジェクトを積極的にこなしていくことが大切です。

案~仕事の完了まで1ヵ月かかるプロジェクトと1日で終わるプロジェクトでは、実績数を伸ばすうえで後者の方が有利になりますね。

継続依頼には「案件を探す時間が少なくなる」というメリットもあるため、収入を増やすうえでは欠かせませんが、スキマを縫って新規案件にも多く提案し、実績数を増やしていくことをおすすめします。

また、実績数が少なくてもポートフォリオや他サイトでの執筆経験をアピールして受注確立を上げるという方法もあります。

理由3:手数料がかかる

クラウドソーシングサイトによって違いはありますが、一般的に発注者が支払う金額の15~20%程度が手数料として引かれ、その残りが受注者の報酬となります。

募集内容をしっかり確認しないと「10,000円の報酬だと思っていたのに、消費税と手数料も込みの金額だった」ということもあるので注意しましょう。

手数料を引くと思っていたよりもずっと低い報酬となってしまうことがあります。

対処法:料金システムをきちんと理解して提案する

クラウドソーシングは「募集を集める」「発注者と受注者をつなげる」「支払いや報酬の受け取りがスムーズ」などのメリットがあります。

メリットを得る対価として、手数料として料金がかかるのはやむを得ないでしょう。

しかし提案の際には消費税や手数料をしっかり確認し、間違いのない金額で提案してください。

例として、ランサーズとクラウドワークスの報酬は以下のページで確認できます。

・ランサーズ

契約金額・ランサー手取り 計算ツール
https://www.lancers.jp/tool/reward_calculation

・クラウドワークス

ワーカーシステム手数料
https://crowdworks.jp/pages/guides/employee/fee

指定口座にすれば振込手数料が安くなる

また、クラウドソーシング上から銀行口座に報酬を引き出す際には振込手数料がかかりますが、指定の銀行口座を利用すれば安くなるため、早いうちに設定しておくことをおすすめします。

【振込手数料】

楽天銀行以外 楽天銀行
ランサーズ 550円 110円
クラウドワークス 500円 100円

一回の引き出しでは微々たる金額ですが、年単位で考えると差額は大きくなります。

たとえばランサーズで振込口座を楽天銀行にして月2回引き出した場合、振込手数料の総額は2,640円。

しかし他行の場合は13,200円と1万円以上の差額となるのです。

振込手数料はサービスの対価ではないため、節約できるならしておきたいポイントです。

指定口座を持っていなければ新規で開設し、設定しておきましょう。

クラウドソーシングで「稼げないWebライター」から脱却!最短の方法とは?

最短距離の図

「クラウドソーシングは稼げない」といわれる理由と対処法は具体的にイメージできたでしょうか。

ここからは「稼げるWebライターになる方法」を理解し、稼げない状態から最短で脱却しましょう。

ステップに沿って行動していけば、激戦のクラウドソーシングでも目標の金額を稼げるWebライターになれます。

  • STEP1. 認証はすべて行う
  • STEP2. プロフィールを充実させる
  • STEP3. 提案する
  • STEP4. 実績を積む
  • STEP5. ポートフォリオを作る
  • STEP6. 得意なジャンルを作る

これからWebライターの仕事を始めようとしている方から「稼げないからもうやめようかな…」と諦めかけている方にも役立つ内容となっていますので、ぜひ実践してみてください。

STEP1. 認証はすべて行う

チェックリスト

クラウドソーシングに登録する際には、電話番号や本人確認などの認証作業があります。

認証作業はすべて完了しなくても仕事を始められるため、入力していない項目がある方は多いのではないでしょうか。

しかし、これらはしっかりと済ませておくに越したことはないのです。

たとえばランサーズでは、登録時に

  • 本人確認
  • 機密保持事項への同意
  • ランサーズチェック(ウィルス対策や情報漏えいの防止をしているか、仕事環境の確認)
  • 電話確認

があり、これらに対応すると受注者のプロフィールに記載されます。

認証していない項目があると受注できる案件の幅が狭くなってしまうため、より多くの仕事を獲得したい方は認証を完了しておいた方がよいでしょう。

STEP2. プロフィールを充実させる

自分を指さす女性

プロフィールは、発注者がWebライターを選ぶ際に重要なポイントです。

ライターとしての経歴、得意なジャンルのほか、前職や趣味を通じて得た経験なども記載することをおすすめします。

プロフィールを充実させて「自分がどんな人間なのか」をわかりやすく伝えると、発注者にとっての安心感につながるでしょう。

また、得意なジャンルや強みを明確に記載することも仕事を獲得するコツです。

「得意なジャンルがすぐに思いつかない」という人は、クラウドソーシングのタスク作業や自分でブログを書くなどして、自分は何が得意なのか見つけ出していきましょう。

誰かに見つけてもらえるまで待っていても、稼げるWebライターにはなれません。

強み=付加価値としてとらえる

さらにいえば「強み」もまた、自分で作り出すものです。

人の強みというと「根性がある」とか「人に親切」など抽象的な表現になりやすいので、ここでいう「強み」とはあなたに注文したときに得られる「付加価値(おまけ)」としてとらえてください。

たとえば

  • 記事完成後は半日以上空けてチェックしてから納品する
  • 自分でコピペチェック、誤字脱字チェックツールにかけてから納品する
  • 参考にしたURLをコメントで記載する
  • 急ぎの仕事にも対応する旨を伝える

など、ちょっとしたひと手間を加えるだけでもいいのです。

習慣的にやっている作業が、発注者にとっては嬉しいポイントとなる可能性もあります。

また、プロフィール写真はきちんとプロフィール用に撮影したものを使用することをおすすめします。写真が暗すぎたり画質が悪すぎたりすると、あまりよい印象を抱けないものです。

どうしてもプロフィール写真を掲載したくない場合には、人柄が想像できるようなイラストを掲載しましょう。

クラウドソーシングやココナラなどのスキル販売サービスを利用して似顔絵イラストを掲載すれば、プロフィールに人間味が出ます。

STEP3. 提案する

提案する人

プロフィールを整えたら、興味のあるライティング案件に応募しましょう。

発注者がライターを選定する際に気になるのは「ジャンルに対応できるか」「募集の意図を理解して応募しているか」といった点です。

そのため、自己PRはテンプレート化せず、募集に対してメッセージを返すように作成しましょう。経歴・実績・得意分野はテンプレート化しておいて問題ありませんが、自己PRは案件ごとに発注者の意図を考えて作成することが大切です。

1つの提案に凝り過ぎると提案数が少なくなってしまいますが、数だけ打っても成果は得られません。

募集内容をよく読み、発注者の悩みを解決するつもりで提案するとよいでしょう。

当選が重なってしまったら?

クラウドソーシングでは発注者が依頼するライターを選定しても、ライターが承諾しなければ仕事を進められません。

もしも当選が重なってリソースの確保が危ぶまれる場合には、この時点で事情を話して辞退するという方法もあるため、提案自体は積極的に行うようにしましょう。

クラウドソーシングは流れが速いとはいえ、1案件の募集~当選者決定までには4~1週間程度かかるのが一般的です。

また、発注者は依頼したいライターが見つかった場合に、募集締切を繰り上げて終了することも少なくありません。

早いタイミングで提案できるよう、こまめに募集をチェックすることが大切です。

継続を前提とした案件に提案しよう

条件のよい案件を探すことは大切ですが、あまり案件探しに時間をかけてもいられません。

案件を探している時間はお金を生み出していない時間だからです。

そのため、ある程度実績ができてきたら継続を前提とした募集に絞って提案しましょう。

単発の案件はどうしても請けたい理由のあるもの、受注をとおしてスキルアップが見込めるものだけに提案することをおすすめします。

「また依頼したい」Webライターになるには?

継続案件の提案がとおったら「また依頼したい」と思ってもらえる仕事をすることで、継続につながります。

一件難しそうに聞こえるかもしれませんが、実は「また依頼したい」と思ってもらうために特別なスキルは必要ありません。

  • 要望に沿った文章を書く
  • 納期に余裕をもって納品する
  • 丁寧な受け答えをする
  • レスポンスは早くする
  • 誤字脱字はなくす
  • レギュレーションを守る

など基本的なことができているだけで、継続につながる可能性は大いにあります。

しかし「仕事をもらう」という受け身の姿勢では、稼げるWebライターになるのは困難です。

時間を切り売りするのではなく「記事作成サービスを提供する」という積極的な姿勢でいるようにしましょう。

STEP4. 実績を積む

実績の旗を持つ人

「クラウドソーシングが稼げないといわれる理由と対処法」でもお話ししましたが、クラウドソーシングではこなした案件の数が「実績」として表示されます。

実績の少ないうちは「初心者」として見られやすく、ベテランライターと競合したときに負けてしまやすいのです。

そのため、最低限信頼に足る数、目安として10~20程度は実績数を稼いでおきましょう。

しかし長年クラウドソーシングで案件をこなしてきた人に実績で追いつくのは難しいため、その後は他の部分で勝負することをおすすめします。

STEP5. ポートフォリオを作る

ポートフォリオ

ポートフォリオとは「作品集」のことをいいますが、Webライターにとっては「商品サンプル」のようなものです。

これまでに書いた記事を公開し、発注の参考にしてもらえるようにしましょう。また、受注経験がないものの今後取り組みたいジャンルがあれば、自分でテーマを決めて新たに記事を作成します。

ポートフォリオをあらかじめ作成しておけば、提案の際にもジャンルの近い記事を参考記事として提示できます。

※記事をポートフォリオとして公開できるかどうかは契約によって異なるため、契約時の取り決めをよく確認してから公開するようにしてください。

ポートフォリオの作成方法については下記の記事で詳しく説明しています。

STEP6. 需要が高いジャンルの専門性を上げる

 専門家ライター

特定のジャンルに詳しい「専門家ライター」になれば、クラウドソーシングでも高単価の仕事を獲得しやすくなります。

たとえば医療、法律、金融など需要の高いジャンルの専門家ライターといえるほどの知識と経験を持っていれば、文字単価にして2円以上の仕事を得るのもさほど難しくないでしょう。

専門家ライターとして権威性を高めるには、次のような方法が効果的です。

  • SNSで発信し、影響力を持つ
  • ジャンルに特化したブログを運営し、アクセス数を得る
  • 資格を取得する
  • 専門的なWebメディアのライターになる

上記のうちどれか一つではなくできる限り並行して取り組んでいけば、専門家ライターとして認知されるまでの期間を短くできます。

Webライター1本で生活するならクラウドソーシング以外でも活動しよう

 Webライターとクラウドソーシング

コロナの流行によって在宅ワークの需要が高まっている今、クラウドソーシングに登録しているWebライターを始める人は非常に多くいます。

仲間が増えるのは喜ばしいことですが、ライバルが多くなればそのぶん条件のよい案件は倍率も高くなります。

Webライターにとって、クラウドソーシングはレッドオーシャンに近づきつつあるといえるでしょう。

もしあなたがこれからWebライターだけの収入で生活していこうと思っているなら、Webメディアのライター募集に直接応募するなどして、できるだけ多く仕事の場を持つことをおすすめします。

まとめ

今回は、クラウドソーシングで稼げないとお悩みのWebライターに向けて、稼げるようになる方法をお話ししました。

クラウドソーシングサイトは簡単な登録を済ませるだけで、使えますが、誰でも同じように稼げるわけではありません。

受注者は自分のアカウントを店舗のようにとらえて「サービスを提供する」意識を持つことで、競合との差別化を図ることができます。

もしあなたが今後クラウドソーシングを積極的に活用したいと思っているのに稼げない状況にあるのなら、今回ご紹介したステップ1~ステップ6までを実践し、稼げないライターから脱却しましょう。