「コミュニケーションコスト」という言葉を聞いたことがありますか?
コミュニケーションコストとは
- 考えを伝えたとき、理解を得るまでにかかる時間や労力
- 認識を共有するためにかかる時間や労力
のことをいいます。
リモートワークなどWebを介して仕事をする際には、とくにコミュニケーションコストの少ない人が重宝されます。
コミュニケーションコストが高い人はそれだけで敬遠されるとはいいませんが、コミュニケーションコストを少なくするよう努めると仕事がうまくいく、周囲に人が集まりやすくなるのを実感できるでしょう。
そこで今回はコミュニケーションコストとは何か、高いと何が問題なのかを解説し、コミュニケーションコストを下げて円滑に仕事を進める方法をお話しします。
内容を簡単にまとめると…
- コミュニケーションコストとは何か
- コミュニケーションコストが高い人の特徴
- コミュニケーションコストを下げるための方法
記事を最後までお読みいただければ、コミュニケーションにおいて気を付けたいポイントを理解でき「なぜか仕事が来ない」「なぜか人に距離を置かれている気がする」といった状態を回避することができます。
目次
コミュニケーションコストとは?
冒頭でもお話ししましたが「コミュニケーションコスト」という言葉について、もう少し理解を深めておきましょう。
私たちは人とコミュニケーションをとる際に、コストとして時間や労力を支払っています。
物事を伝えるとき、相手が「短い時間で」「少ない言葉で」理解してくれれば、支払うコストは少なく済みます。
反対に、同じことを同じように伝えたとき、理解するまでに時間がかかる時間が長いほど、コミュニケーションコストが高いということになります。
しかし注意したいのが「理解したつもりで実は理解できていない」状態です。
たとえば、ライターがクライアントの意図をしっかり理解できていないまま記事の作成を始めてしまうと、作成を始めてから何度も質問する羽目になります。
後からの質問が多くなれば、質問をする側にとってもされる側にとっても時間や労力の損失は大きくなってしまうため、作業をスタートする前にしっかり理解しておくことが大切なのです。
また、よくわからない部分を自分で解釈して進めてしまえば、クライアントの要望とは違った記事になってしまうこともあるでしょう。
理解したつもりになってしまうと、何をするにしても思わしくない結果を招いてしまうのです。
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コミュニケーションコストの高い人の特徴
コミュニケーションコストが高い人とは一体どんな人のことをいうのでしょうか。
ここでは、コミュニケーションコストが高い人の特徴を考えてみましょう。
自分の話を優先してしまう
相手の話よりも自分が話したいことを優先してしまう人は、コミュニケーションコストが高いといえます。
自分が話そうとしているのに話をさえぎられたり、いつのまにか話題が相手の話に移行していたりすれば、必要なことを伝えるだけでも一苦労です。
理解力が低い
相手が何を伝えたいのかを理解する力が少ない人も、コミュニケーションコストが高い人です。
理解力が低い原因には
- そもそも相手の話を理解しようとする気が少ない
- 物事の全体像を考えるのが苦手
- わからないことをわからないまま放置してしまうクセが付いている
- プライドが高く、人に質問することが苦手
- ストレスや問題を抱えていて集中できない
などがあります。
上記に当てはまる場合には、原因としっかり向き合って改善することが大切です。
遠慮しすぎてしまう
話の中で気になることやよくわからないことがあったとき、質問を遠慮してしまう人はコミュニケーションコストが高くなりやすい傾向があります。
質問することは、適切なタイミングであれば、決して悪いことではありません。
むしろビジネスシーンや重要な話ではとくに、わからないことは質問して理解度を上げようとする姿勢が重要となります。
「わからないことがあるのに質問しないのは誠実でない」と意識して、積極的に質問するようにしましょう。
コミュニケーションコストを下げる方法
では、現状コミュニケーションコストが高い人や「そうなってしまったらどうしよう」と思っている人はどうしたらコミュニケーションコストを下げられるのでしょうか。
ここでは、コミュニケーションコストを下げる方法について、タイプ別に有効な方法をお話しします。
自分の話を優先してしまう人は「理解度を上げる」ことをミッションにする
ついつい自分の話をしてしまう、被せるように話してしまう人は、そもそも人とのコミュニケーションで相手の話を理解することを重視していません。
「そんなことはない」といいたくなるかもしれませんが、いったん徹底的に相手の話に耳を傾けてみましょう。
仮説を立てながら話を聞いていけば、集中して相手の話を聞くことができ、理解度も上がります。
理解力が追いつかないときに有効な「5W1H」思考
5W1Hは英語の授業などで誰もが聞いたことがあるかと思いますが、ビジネスシーンなどで人に考えを伝える際のフレームワークとしても使われています。
- Who(誰が)
- Where(どこで)
- When(いつ)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
これらを意識して話すことで伝え漏れを防ぐというものですが、この5W1Hは話を聞く際にも役立ちます。
たとえば難しい話題でも、5W1Hを使って話の中で必ず聞いておくべきポイントを絞っておけば「聞き漏れ」を防ぐことができます。
とくにビジネスシーンで上司の指示を受けるとき、クライアントの要望を聞く際などには「Why(なぜ)」の部分を重視しましょう。
なぜやるのか、どんな目的をもって行なうのか理解していれば、誤解や行き違いを防ぐことができます。
頭の中で5W1Hを組み立てにくい場合には、慣れるまでメモにとるとよいでしょう。
理由が漠然としている場合には「話しかけやすい雰囲気」を心がける
「話しかけづらい雰囲気」というのも、実はコミュニケーションコストがかかっている状態です。
たとえば何か失敗をしてしまったとき、いつも怒っている人には相談しづらいですよね。
怒られたり、嫌な態度をとられたりするのが目に見えていれば、話しかけづらいと思ってしまうのも当然です。
「話してくれなかった」「相談してくれなかった」と思う機会があれば、自分の態度に問題がなかったかどうか振り返ってみましょう。
Webライターにとってのコミュニケーションコスト
Webライターが仕事相手とコミュニケーションをとる際には、Webを介して行なうことがほとんどです。
クライアントと顔を合わせず、メッセージのやりとりを基本として仕事を進めていくことも少なくないでしょう。
そこで、コミュニケーションコストを下げるために下記のポイントを意識することをおすすめします。
【伝える場面】
ポイント | 具体的な方法 |
対面よりもわかりやすく、具体的な表現を心がける | 例)「あと〇日くらいで納品できます」
→「〇日の〇時までに納品します。万が一遅れる場合にはすぐに連絡いたします」 |
重要な情報から伝える |
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感情を表現する |
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【理解する場面】
ポイント | 具体的な方法 |
理解スピードを上げる | 仕事を受ける際には、業界の常識や状況などの知識を付けておく |
相手の意図や要望を具体的に理解する |
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ムダなやり取りを減らす | わからないことは自分で調べたうえで、認識が合っているかを確認する |
たったこれだけのことを意識するだけでも、コミュニケーションコストを下げ、やり取りがスムーズになるでしょう。
まとめ
今回はコミュニケーションコストとは何か、下げるにはどうしたらよいのかについてお話ししました。
コミュニケーションの手助けとなるツールが多くなり、機能が豊かになっても、私たち自身が意識しなければコミュニケーションコストを下げることはできません。
ビジネスシーンでもWebを介してのやりとりが多くなった今、コミュニケーションのあり方を見直すことが成長につながる可能性があります。
コミュニケーションコストがかさむ人にならないよう、ちょっとした努力を継続してみましょう。