初めてのリフォームで失敗しないポイントは?
思い入れのある我が家を綺麗に、より快適な空間にしたいと思って実施するリフォームですが、「こんなはずじゃ……」「前の方がいい」など後悔はしたくないもの。今回はリフォームで失敗しないために知っておきたい知識やポイントをご紹介します!
業者とのコミュニケーションをしっかりとる
リフォームの詳細について会社としっかりと話し合わなかったために、せっかくリフォームをしても「イメージ通りにならなかった」「思ったよりも高額だった」など失敗してしまうことがあります。そのためリフォームをする際には、業者とよく話し合ってイメージの相違がないか確かめることが必須です。
また業者だけでなく、家族の間で要望がまとまっていなかったり、完成イメージが共有されていなかったりすると、「思っていたものと違う」、「こんなリフォームはお願いしていない」といった行き違いが起こります。家族とのコミュニケーションも忘れずに、気持ちの良い取引をしたいですね。
リフォームの際には、家族間で要望や改善点をあらかじめ話し合っておき、計画的に進めていきましょう。リフォーム会社の選び方としても、こまめに連絡を取り合えたり、工事の進捗を知らせてくれる方が安心ですね。
必ず現地調査をしてもらう
リフォーム前の現地調査は必須事項です。リフォームする家をリフォーム会社に見てもらうことで、工事内容を決めたり、正確な見積もりを出したりするのに欠かせない工程なのです。
実際に家を見てもらうとなると、必ず契約をしなければならないと心配になる方もいるでしょう。しかしほとんどのリフォーム会社では、現場調査は無料の範囲内になります。見積もりや提案プランを見比べて、最適な会社を選ぶようにしましょう。
またリフォームの際に、設備や素材などを写真・サンプルだけで選んだら仕上がりがイメージと違っていた、という失敗も多々あるようです。イメージのずれを防ぐためにもショールームやイメージパースでの確認、実物を自分の目で確認すると良いでしょう。
よくある失敗例のほとんどは間取りの確認不足、採寸不足です。リフォームで導入する設備が間取りとサイズ感が合っているか、動線がとれているかなど、業者に確認・相談をしておくと良いでしょう。リフォーム完成後に不満が出てこないように、現地をしっかり見てもらって正確な見積もりを出してもらうと安心ですね。
明確な見積もりと契約書を出してもらう
リフォーム前に見積もりや工事内容をしっかり確認することはとても大切です。特に契約書をないがしろにしてしまうと、リフォーム後に不備があった場合やイメージと違う場合に損をしてしまうこともあります。
見積もりに関しては工事内容一つ一つを確認し、どの金額でどこまで工事をするのか把握しておくことが大切です。やりたいリフォーム内容が見積もりに含まれておらず、後々オプションで追加となって高額になる事例もあります。必ず内容に納得した上で契約に進みましょう。
小規模な工事であっても必ず見積もりを確認し、正式な契約書を交わすようにしましょう。よくある失敗として口頭のみでは誤解や勘違いが発生しやすく、工事途中や後に業者とトラブルにもなりかねません。
またきちんとした契約書を交わしてないと、施工後の不備について説明しづらいこともあります。さまざまなトラブルを避けるためにも、必ず書面で契約書を交わしましょう。
内容別リフォームの失敗例と注意点
キッチンの失敗例と注意点
新しいキッチンは最新設備のついた便利な商品がたくさんあります。使用頻度が多いからこそ、なるべく便利で使いやすいものなど内容で選びがちですが、大きさについての確認も必要です。
例として大きなシンクは使いやすそうに感じられますが、間取りをきちんと確認せずに入れてしまうと、調理スペースが確保できずにかえって使いにくくなってしまいます。
また、他の家具との距離間や規模の違いで使い勝手が変わります。部屋の大きさと設備の規模の兼ね合いや、家事動線をきちんと考えたうえで、リフォームの計画を行いましょう。
リビングの失敗例と注意点
リビングの失敗例として多いのはフローリングの色についてです。サンプルでは気に入った色でも、広範囲に施工するとイメージと全く違うことが多々あります。
例えば濃い色のフローリングはおしゃれな印象がありますが、傷やホコリが目立つようになったという事例。逆に真っ白や明るめのフローリングを選んで目が疲れる印象になってしまった事例も。素材だけでなく色についても、メリット・デメリットを理解した上で選択するようにしましょう。
またよくある失敗例として、リビングを明るくしたいがために大きすぎる窓を選んでしまうことも上げられます。前提として家やマンションを建てる際には、採光を考慮した設計をしています。
そのため後々お部屋の規模に合わない大きさの窓をつけてしまうと日差しが強くなったり、逆に日当たりが悪くなってしまう失敗があるのです。
また生活感が出ないように仕切りを設けたら、お部屋全体が暗くなってしまったという例もあります。窓リフォームの際には採光についてもきちんと考えておかなければなりません。
トイレの失敗例と注意点
トイレリフォームの失敗例で最も多いのは、大きすぎる便器でトイレが狭く感じるという例です。お部屋の寸法を確認せずに大きすぎる便器を入れてしまうと、トイレ空間が狭く感じることがあります。
最近の多機能トイレは昔の便器に比べて大きく座面が広いものが多いため、注意が必要です。せっかくのリフォームで、圧迫感のあるトイレ空間になることがあります。採寸やイメージパースでの確認は必ずしておきましょう。
またお部屋の寸法や動線を確認せず、ドアの設置を失敗して入りづらいという例も挙げられます。特にドアを開く方向についてはしっかり確認しておくことが大切です。
内開きのメリットはトイレ外の空間を有効活用できることですが、狭いトイレの場合ドアが邪魔でトイレから出にくくなってしまうというデメリットも。ドアの設置を変更する場合は、トイレ内のスペースについても配慮が必要です。
お風呂の失敗例と注意点
お風呂のリフォームの失敗で一番多いのは大きすぎる浴槽を選んでしまうことです。確かに広い浴槽の方が伸び伸びとくつろげますが、浴室のサイズとあっていないと圧迫感のある印象となってしまいます。
また浴槽選びの失敗として多いのは、浴槽内の広さについてです。最近では節水型の浴槽が主流ですが、浴槽の角に丸みをもたせたり、浴槽内に凹凸をつくったりすることで、溜められるお湯の量を制限しています。
しかし人によっては、丸みや凹凸があることで狭さを感じたり、使い勝手が良くないと感じてしまうようです。ショールームで実際に体験することもできるため、事前に確認しておきましょう。
失敗しないリフォーム会社の選び方
会社で保有している資格の有無
資格の有無は会社選びの大きな基準となるでしょう。もちろん資格が全てではないですが、目に見える安心感があるというのは事実です。資格の面から会社の信頼度を見極めるのも1つのポイントとなるでしょう。
リフォームに関する資格は、「建築士」「建築施工管理技士」「管工事施工管理技士」「電気工事士」「電気工事施工管理技士」「消防設備士」「造園施行管理技士」「インテリアコーディネーター」など多岐にわたります。
リフォーム内容によって必要な資格は異なるため、事前にリサーチしておくと安心ですね。
連絡をこまめに返してくれるか
リフォームは多くの人にとって決して安いお買い物ではないでしょう。そのためリフォーム前も後も不安が大きく、心配事も多いと思います。
そんな不安を少しでも解消してくれるのは、業者からの丁寧な説明やこまめな連絡です。工事期間が長いリフォームは特に進捗確認や施工内容についての連絡をしてくれると安心ですね。
またこちらの質問に対して的確に、なるべく早く返答をしてもらえると信頼できる印象を受けます。連絡が遅いと不安も増しますし、リフォーム後に万が一不具合があった際も連絡が取れなくなると思うと心配です。
リフォーム業界団体へ加盟しているか
リフォームに関わる団体としては、「住宅リフォーム推進協議会」「一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会」などがあります。こうした団体への加盟状況を明言している会社は、信頼度をある程度確かめることが可能です。
気になる会社が加盟している団体があれば、その団体そのものに関しても信頼性などを調べておきましょう。
リフォーム会社と契約する際の注意点
必ず見積もりを確認して納得してから契約すること
見積もりや契約内容に少しでも納得できないときは、契約書に押印しないようにしましょう。書類を作ってもらったとなると断りづらいと思う方もいますが、リフォームで成功している方のほとんどは複数社を検討して会社を絞った方です。
見積もりの内容や金額、契約書に引っかかる文面がある場合はその都度確認して不安要素をなくしておきましょう。またリフォームは小規模なものでも高額な費用がかかります。納得のいく工事にするためにも、妥協しないようにしましょう。
複数社を検討した後にお断りする際、態度が悪くなってしまう業者は工事も手抜きや施工不良が発生する可能性が高いため、依頼は避けた方が安心です。
契約の際に必要な書類を用意
リフォーム契約の際に必要な主な書類は以下の通りです。会社によってはプラスで用意する書類もあるため、事前に揃っているか確認をしておきましょう。
① 工事請負契約書
② 工事請負契約約款
③ 見積書
④ 設計図面
⑤ 仕上表
契約書や用意する書類は、専門的な知識がないとわかりづらいこともあります。わからない点は、その都度業者に確認してみましょう。
クーリングオフについての確認
契約後に不備があった場合、強引な契約や間違って契約をしても8日以内なら解約できる「クーリングオフ制度」。リフォーム工事は、契約後に契約の破棄が認められるクーリングオフの対象となる場合があります。
ただし、訪問販売である点と、契約書を受け取った日から8日以内の解約であることが条件です。またインターネットでの契約はクーリングオフの適用外となるため注意が必要です。
まとめ
リフォームで失敗しないためには、事前の情報収集と業者選びが非常に重要です。価格だけで判断せず、実績や評判、担当者との相性も確認しましょう。
また、希望を明確に伝えつつも、プロの意見にも耳を傾ける姿勢が成功の鍵です。見積もりの詳細や契約内容はしっかり確認し、不明点は必ず質問を。後悔のないリフォームには、信頼できるパートナーと綿密な計画が欠かせません。